風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

アトピーとの闘いまとめ編(ティートリーではなくラベンダースピカで)

3月下旬、娘の皮膚の状態が悪化し始めた。陽に当たったということが原因のようだった。「陽に当たって大丈夫な時と、悪い時があるように思う」と言う娘の言葉を聞いていて、汗が関係しているのではないかと思った。さらに、2月初めの頃に「今年は目が痒くならない」と言っていたのが、皮膚が悪化する前あたりから目が痒くなっていた、と言う。つまり花粉症の症状が出始める頃には亜鉛食材の摂取が少なかったからではないかと思われる。その後亜鉛食材の摂取量を増やしていきつつあった。その頃に陽に当たって汗をかいたのだ。汗も、流れるようにかくのではなく、アトピーの人の場合、じんわりと皮膚に絡みつくようなかきかたなのだと思う。

2013年に、以下のような研究発表が出されている。

[研究成果]アトピー性皮膚炎患者における汗アレルギーの原因物質を同定

また、同年には以下のような研究も発表されている。


アトピー性皮膚炎発症のメカニズム解明 治療薬開発に期待
汗の量とアトピー性皮膚炎との相関関係も、研究で明らかになっている。
(中略)
汗は体温を下げるほか、病原体からの防御や肌の保湿といった重要な役割を持つ。アトピー性皮膚炎の患者では、発汗量が通常の人の約半分になっており、チームは汗をかかないことが悪化の一因と考えた。(抜粋引用)

つまり、汗の中に含まれている蛋白質が皮膚を刺激してアレルギー反応を引き起こしているということなのだが、アトピーの人の場合、ヒスタミンが発汗を抑えて汗を流れにくくし皮膚に絡みつくような汗のかきかたになる、ということであるようだ。そして、このアレルゲンとなる蛋白質は健康な人の皮膚にも常在しているマラセチア属真菌の一種によって作り出されるということである。
そこで、抗真菌作用のある精油を用いることにした。一度悪化した皮膚はすぐには元に戻せないが、真菌の働きでこれ以上アレルゲンを増やさないようにすることと、痒みに対処することは基本的に大事であり、必須である。

4月から娘は働きに出始めており、働き始めた頃は、緊張が持続していたために家に帰ってきても痒みが出なかったという。これは交感神経が優位になっていて、痒みを抑える副腎皮質ホルモンが出ている状態だったため、と考えられる。ところが、職場に慣れ始めた頃、家に帰ってくると緊張がとけ無性に痒くなるという状態に陥った。そこで、抗真菌作用のある精油でも、副交感神経を優位にするティートゥリーは使わないことにした。
ティートゥリー(Melaleuca alternifolia)に30%以上含まれるテルピネン-4-olには副交感神経強壮作用がある。副交感神経が強化されればリラックスすることは出来るが、末梢血管を拡張させるため、血行が良くなり、ヒスタミンが血流にのって体内を巡り痒みが増すことになる。
抗真菌作用を持つのは、主にモノテルペンアルコール類である。ティートゥリーの抗真菌作用はモノテルペンアルコール類であるテルピネン-4-olに負っている。

そこでこの時、私が選んだのは、ラベンダー・スピカ(Lavandula spica 別名スパイクラベンダー)だった。ラベンダースピカに含まれているモノテルペンアルコール類はリナロールである。リナロールには、血圧降下作用はあるが副交感神経強壮作用があるようには記載されていない。けれど真性ラベンダー(Lavandula angustifolia)となると、リナロールに加えてエステル類の酢酸リナリルを多く含有するので、さらに血圧を下げて鎮静させ、副交感神経優位に傾かせるのではないかと思われる。それで真性ラベンダーも使用を避けた。

アプリコットカーネル油(Prunus armeniaca L.)10mlにラベンダー・スピカ(Lavandula spica)1滴を混ぜて、洗顔後の顔に塗るようにさせた。精油は使い続けない方が良いので、皮膚の状態が良くなってくれば、アプリコットカーネル油のみにする。
ハーブ、精油類は放射性物質と親和性が高いという情報を得た。将来的に問題が生じる可能性が考えられるので、使い続けないよう気をつけなくてはならない。また、産地を確認して使用するよう注意が必要である。

その後、仕事で4階まで階段を上り下りしたり、西日に晒されたりなどして一進一退を繰り返したが、今は落ち着いてきている。油断は出来ないが・・。

精油を使用するときには、使用する人がその香りを好きかどうかが先ず一番の選択基準となる。そしてやはり、どんなに良い精油でも、その植物にアレルギーを持っている場合は使うことは出来ない。その精油の植物の属する科をチェックしてから使用するように常に心がける必要がある。
ティートゥリーはフトモモ科、ラベンダーはシソ科である。

参考書籍:堺章『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)
     NARD JAPAN編集『NARDケモタイプ精油事典(2007年改訂版)』 

関連過去記事
  ↓
http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20131012/p1


● 『下がり続ける賃金』と『駐留米軍の経費負担』、それに『戦争法案に反対する国会前抗議行動』
と、いうことで、今日の東京は一日中 断続的な激しい雨。今週の官邸前抗議は『大雨洪水注意報』で中止になりました。その代わりに前々から聞きたかった『永続敗戦論』の白井聡氏の講演『その後の永続敗戦論』 『夕学五十講』講師紹介ページ へ。…。
だが、今週も学生(SEALDs)の諸君が安保法制反対の抗議をやっている。これなら講演会が終わっても間に合う。当然、応援に行く(笑)。…。
写真を見ていただくとお分かりになると思いますが、参加者がどんどん多様化してきている。子供連れも多いし、中学生だか高校生も平気で歩いているし、何よりも若い人の比重が増えている。嬉しいなあ。今日の参加者は3000人。ほぼ土砂降り状態の中で、だ。でも若者たちと一緒に『勝手に決めんな』とコールしてると、雨なんか全く気にならなかった。
(中略)
(コメント欄より)このレポートの中の女の子のスピーチが心を打ちます。自分のこの行為が、自分の将来に悪い影響があるかもしれないと思いながら、皆の前に立つ、強いなあ。(抜粋引用)

けれど、若い皆様、雨に濡れないようにどうぞお気をつけください。放射能が気になります。トリチウムが雨に溶けているようです。(ミルトス)

7月3日も雨だったのだが、紙と板のプラカードを持って関電前に行った。アクリル絵の具というものを使ったことがないので、傘のプラカードを作る気になかなかならない(笑)。でもこの日は、行って良かった、と思った。私の目の前、車道を挟んだ向かい側の歩道に素敵な光景を目撃したからだ。小学2年生くらいの女の子が目の前のホテルにおじさんを道案内してきたのだ。でもそれだけではなくて、ホテルを教えて、自分は少し戻って、家の方へ曲がる角で振り返っておじさんがちゃんとホテルに入っていったか見届けてからおうちの方へ走って行ったのだ。何て賢いのだろう!何て親切なのだろう!何て可愛いのだろう!と思って幸せな気持ちになったのだった。

見とどける四葩(よひら)のやうな傘さして
おじさんを見とどけて家路にむかふピンクの色のちさき雨傘