Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

今橋映子さんの新書とその反響/新書以上のものを求めるなら……

今橋映子『フォト・リテラシー−報道写真と読む倫理』(中公新書

[要旨]
現代社会で日々生まれ、流通し続ける報道写真。一見しただけで見尽くしたような気になり、曖昧な記憶の底に沈んでしまうことも多いだろう。しかしそれらは、写真家のどんな意図で撮影され、誰によって加工され、どのように編集・流布されたのだろうか。本書は、写真の「読み方」を問い直す試みである。作り手の立場だけでなく、見る側の力が問われている今、世界と時代とを思考するための新しい必読書が誕生した。

[目次]
1 写真は真実か?(決定的瞬間という罠;一枚の写真から;フォトジャーナリズムの成立―両大戦間パリの事例から;写真における「現実」);2 写真の流通現場(組写真の時代;写真集という物語);3 読む倫理のために(写真と異文化表象;写真は世界を救うか;ニヒリズムを遠く離れて)

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=4121019466
http://www.amazon.co.jp/dp/4121019466


◇ 『フォト・リテラシー−報道写真と読む倫理』今橋映子(中公新書) - 文筆家・大竹昭子の書評ブログ
http://booklog.kinokuniya.co.jp/ohtake/archives/2008/06/post_23.html


◇ 写真は,報道/アートの向こうに - kamane
http://d.hatena.ne.jp/kamane/20080709#p1


◇ 「フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理」 - No Hedge!
http://d.hatena.ne.jp/klov/20080625/1214391450


◇ フォト・リテラシー - 新書野郎
http://ameblo.jp/bisneto/entry-10105788390.html


◇ フォト・リテラシーと、国語力検定 - 国語力検定
http://www.zkaiblog.com/kokugoryoku/archive/470


◇ フォト・リテラシーの必要性 - シロクマ日報
http://blogs.itmedia.co.jp/akihito/2008/06/post-2d07.html

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小林美香『写真を“読む”視点』(青弓社

はじめに──写真史を書くということ、写真史の歴史
 1 写真史はどのように語られてきたのか
 2 「技術史としての写真史」から「表現の歴史としての写真史」へ
 3 「表現の歴史としての写真史」≒「写真家の列伝」?
 4 「表現の歴史としての写真史」に対する見直しと近年の傾向
 5 本書の目的と構成──写真を読むためのツールとしての写真史

第1章 写真史のなかの子どもたち
 1 子どもの写真を撮ること、見ること
 2 写真の黎明期──ダゲレオタイプの発明からカルト・ド・ヴィジットの流行まで
 3 見立てられる子どもたち/測られる子どもたち
 4 社会を象徴する子どもたち──ドキュメンタリー写真、フォトジャーナリズム
 5 子どもとして「見る」ということ

第2章 写真による「性」の表現
 1 密室の中の演技──ポルノグラフィの手法
 2 ダゲレオタイプのヌード写真、ステレオ写真の流行──視覚的なポルノグラフィの展開
 3 カルト・ド・ヴィジットとポストカードの流行──ピンナップ、ガーリー・マガジンの普及
 4 アルフレッド・C・キンゼイの研究活動とキンゼイ研究所の写真アーカイヴ

第3章 広告写真とジェンダー表現
 1 「フォレスト」に見られるジェンダー表現
 2 印刷技術の進歩と広告写真の成立
 3 エドワード・スタイケンの仕事──虚構(ルビ:ファンタジー)をつくりあげる広告写真
 4 第二次世界大戦後の展開

第4章 戦争と写真──プロパガンダとしての写真の用法
 1 「崩れ落ちる兵士」と戦争写真家ロバート・キャパの名声
 2 第一次世界大戦期の戦争ポスター
 3 フォトジャーナリズムの展開
 4 ストーリーとして読み取られる展示──写真展「勝利への道」

第5章 紙面上の写真──写真集を読む視点
 1 モニター上の写真 / 紙面上の写真
 2 写真集の構成とその見方
 3 ポートフォリオとしての写真集
 4 見開き・裁ち落とし──空間やストーリーの展開

第6章 美術館と写真──写真を蒐集する視点
 1 写真コレクターとしてのエルトン・ジョン、「もの」としての写真の価値
 2 写真の美術市場の形成
 3 ジョン・シャーカフスキーが提示した「写真の見方」

第7章 写真と現代美術──インスタレーション・アートにおける写真の位置づけ
 1 フレッド・ウィルソンのインスタレーション作品「H RR R and H PE」
 2 現代美術における写真の位置づけ──ポップアートからランドアートまで
 3 ポストモダニズムの写真活動の展開
 4 インスタレーション・アートの展開
 5 表す展示/隠す展示

あとがき

http://www.seikyusha.co.jp/books/ISBN978-4-7872-7200-3.html
http://www.amazon.co.jp/dp/4787272004
オススメです。写真にあまり詳しくなくても、興味深く読み進めることができると思います。


□ 『写真との対話』(国書刊行会

写真をめぐる言葉と、言葉をめぐる写真。これからの写真について考える人のための20の手がかり。インタビュー&論文・エッセイ。


第1部 写真に語りかける(畠山直哉インタビュー「世界のはじっこにあるものにむかって」;写真―小さな大全(スーザン・ソンタグ);鼎談「そして写真はつづく」(田中純野崎歓畠山直哉);「写真論」、平坦世界を破るための戦い―スーザン・ソンタグ『写真論』ノート(管啓次郎);歴史の現像―ベンヤミンにおける写真のメタモルフォーゼ;温室を満たす光―ロラン・バルトと写真による回心(野崎歓);空間の痛み、写真、風―ヴィレム・フルッサーと第三のカタストロフィ(ノルヴァウ・バイテーロ・Jr.));
第2部 まなざしのフィールド(港千尋インタビュー「ブラジルが写真を教えてくれた」;ウォーカー・エヴァンズのアメリカを読む(アンドレイ・コドレスク);写真と絵画に挟まれた物の光(近藤耕人);パンテオン広場17番地「偉人ホテル」―シュルレアリスムと写真についての覚書(星埜守之);監視の現在+ウォーカー・エヴァンズの「超越」(倉石信乃);フレーム・モビールと映画の時代―反映するスクリーンについての省察(ダドリー・アンドルー));
第3部 心のなかのフレーム(本質を汲み出す泉(堀江敏幸);「もしデカルトが写真を見たなら…」―不完全な、でも忘れることもできない、ある着想をめぐる半デカルト省察(キュー・リー);見えない写真―心のなかのフレーム(塚本昌則);コレット・ペニョの表情(マイケル・リチャードソン);サミュエル・ベケットと見えざるもの(井上善幸);フアン・ルルフォの廃墟の中で(旦敬介))

http://www.honya-town.co.jp/hst/HTdispatch?nips_cd=9979266430
http://www.amazon.co.jp/dp/4336046565
写真についてある程度の知識を要求しますが、こちらもオススメです。

もはや「転び公妨」ですらなかったという話を聞きましたが。。。

YouTube - G8サミット、連行されるトラック運転手
http://jp.youtube.com/watch?v=HkMkGBmlsuU
YouTube - G8サミット、デモ参加者が連行される瞬間
http://jp.youtube.com/watch?v=TFXzz-UJYC4
YouTube - G8サミット、デモ参加者が連行される瞬間(※短縮版)
http://jp.youtube.com/watch?v=KBQfrMVH3hM
しかし、映像だけを見る限りでは、事実がどうであったのかよくわかりません。


◇ 車の窓ガラスを叩き割る警察 - G8MediaNetworkTV
http://tv.g8medianetwork.org/?q=ja/node/301
この映像の前に何があったのか定かではありまませんが、
警官が警棒で窓を割って、運転手を強制連行したことは事実のようです。


◇ 7.5デモ、サウンドカーDJ逮捕 - G8MediaNetworkTV
http://tv.g8medianetwork.org/?q=ja/node/366
不当逮捕? 警官の返答がしどろもどろです。


松本哉氏(素人の乱)、警官とのやり取り - G8MediaNetworkTV
http://tv.g8medianetwork.org/?q=ja/node/358


◇ インタビュー/小田マサノリ(イルコモンズ)氏 - G8MediaNetworkTV
http://tv.g8medianetwork.org/?q=ja/node/133

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◇ 反サミットデモでの逮捕における、現地の参加者情報と、報道の違い - Close to the Wall
http://d.hatena.ne.jp/CloseToTheWall/20080705/p1


◇ 国営ヤクザと太鼓持ち - 猿゛虎゛日記
http://d.hatena.ne.jp/zarudora/20080705/1215278288

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◇ 転び公妨 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%A2%E3%81%B3%E5%85%AC%E5%A6%A8


YouTube - 転び公妨 オウム 公安調査庁 森 達也
http://jp.youtube.com/watch?v=pImUSOhmpFo

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◇ 松永国賠 - 国賠ネット
http://www.jca.apc.org/kokubai/matunaga.html
◇ 『冤罪と国家賠償―沖縄ゼネスト松永国賠裁判』
http://www.amazon.co.jp/dp/4846194744
◇ 沖縄ゼネスト警察官殺害事件 - Wikipedia

M自身の無罪は確定したが、警察官を殺害した真犯人があの時のデモ隊の中にいたという事実は変わらない。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E7%B8%84%E3%82%BC%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%83%88%E8%AD%A6%E5%AF%9F%E5%AE%98%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6


◇ 挑発する写真家 中平卓馬(小原真史) - Internet Photo Magazine Japan

「闇」や「薄明」などの陰影には情緒が入り込む余地があり、それを中平は「ポエジー」と呼ぶ。そして、それは世界を曖昧さで覆い隠し、私物化するものであるゆえに、彼はあらゆる陰影をさけ、事物が事物であることを明確化することだけで成立する図鑑のような写真を撮ることを目指した。そうすることによって中平は真の意味で世界と向かい合おうとしたのである。しかも、そのための手段として彼は自らの作家的なるもの、つまり「私」をも事物を特権化してしまう「権力」とみなし消去しようとするのである。中平が自らを「権力」と呼んだ理由は1969年の東大安田講堂の攻防戦や、1971年の沖縄で起こった松永事件によるものであろう。中平は安田講堂での学生と機動隊の衝突を撮影する報道写真家の視点は「国家権力の視点」(※16)以外の何者でもなかったと批判した。また、沖縄返還闘争によるデモで一人の警官が死亡したときに読売新聞が掲載した写真によって一人の青年(松永優)が不当に逮捕されたのであるが、のちにこの青年は実は警察官を助けようとしていたのだということが判明し、1枚の写真が説明文によってまったく逆の意味をもち得ること、写真が言葉のイラストレーションと化してしまったことに中平は衝撃を受けた。カメラのもつ暴力的な側面、つまり「私」による世界への加害を怖れ、自らの強烈な視線による写真の作品化を拒んだ中平はこの後自らを空っぽにするという方法によりカメラの受動性をつきつめていくことになる。1974年6月号の『美術手帖』で中平は、この一年ほとんど写真を撮ることから遠ざかっていたことを告白し、それは前述の松永事件と無関係ではなかったという。こういう状況の中で中平はユジューヌ・アジェやウォーカー・エヴァンスについての評論を執筆し、篠山紀信との共著である「決闘写真論」などを連載するなどして写真への情熱を再び取り戻そうとしていくのであった。

http://www.ipm.jp/ipmj/kohara/kohara72b.html
*1


>>>You never give a tree a shake. If you are not to take more photos.(木を揺することもできません)
http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070909#p6


◇ 悲しそうな顔をした猫の図鑑はない - Last Days
http://pantaxworld.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/post_1915.html

*1:第10回重森弘淹写真評論賞受賞「中平卓馬試論 カメラになった男」 小原真史
  http://d.hatena.ne.jp/n-291/20060316#p6

インタビュー/スーザン・ジョージ - G8MediaNetworkTV

http://tv.g8medianetwork.org/?q=node/321&srt=jp


YouTube - G8サミットは不法(illegitimate)だ!@スーザン・ジョージ東京講演
http://jp.youtube.com/watch?v=PT-VbUTVhfg


スーザン・ジョージさん、来日 - きくちゆみのブログとポッドキャスト
http://kikuchiyumi.blogspot.com/2008/07/blog-post_02.html


◇ 炭素税はCO2排出削減の決め手となるか - マル激トーク・オン・ディマンド
http://www.videonews.com/on-demand/371380/001336.php
ニュース部分で、G8とスーザン・ジョージについて言及されています。

第13回 スーザン・ジョージ『なぜ世界の半分が飢えるのか』を読む - 中尾ハジメ「環境ジャーナリズム」(2002後期)

http://www.kyoto-seika.ac.jp/nakao/class/journalism_2002_02/journalism_13.html
http://www.kyoto-seika.ac.jp/nakao/


◇ Homepage Susan George - Transnational Institute
http://www.tni.org/detail_page.phtml?text10=news_george-news&menu=13e


◇ Susan George (political scientist) - Wikipedia, the free encyclopedia
http://tinyurl.com/6rxuvk