Übungsplatz〔練習場〕

福居伸宏 Nobuhiro Fukui https://fknb291.info/

収集が主、美術館は不要 現代作家を支援する仏の2基金 - asahi.com(朝日新聞社)

 美術品を集め、それらを展示する美術館を建てるのはヨーロッパの伝統といっていい。だが、美術館などの「ハコモノ」を建てずに現代美術をコレクションする組織・制度が、地方、中央レベルでフランスにある。収集品を学校や教会などで無料で展示したり、国の施設で飾ったり。身近に接して鑑賞してもらう仕組みだ。

 パリ市内の住宅街に立つ建物1階に入る展覧会場「プラトー」。イル・ド・フランス州の地方現代美術基金(FRAC)で総括責任者を務めるグザビエ・フランチェスキさんが、英国の現代美術家の展覧会の設営に追われていた。

 FRACはハコモノを建てず、現代美術を収集する公的団体だ。1980年代前半に設立され、全国に22団体ある。同州のFRACは、文化コミュニケーション省と同州、パリ市から1年で計150万ユーロ(1億7千万円)の助成金を受ける。別に、同州から作品購入費30万5千ユーロ(3400万円)ももらう。

 活躍している芸術家の作品を収集し、そうした作家が創作を続けていけるよう支援するのが第一の目的だ。ハコモノを建てずにコレクションするという考えは「新しいモデルだった」と、フランチェスキさんは言う。収集作品は倉庫に保管。年20〜30回、州内の高校や大学、教会といった歴史的建造物などに無料で貸し出し、展覧会を開く。展覧会会場で芸術家のワークショップを開催したり、展覧会先の職員向けに来場者を誘引するための研修も実施したりする。

(1)http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201010130331.html
(2)http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201010130331_01.html

『写真分離派宣言』 鈴木理策、鷹野隆大、松江泰治、倉石信乃、清水穣 - REALTOKYO

http://www.realtokyo.co.jp/events/view/31199
どんな展覧会になるのか注目です。


◇ 気になる『写真分離派宣言』@ナディッフ 鷹野隆大他 - art blog void chicken DAYS

鈴木理策鷹野隆大、松江泰治、倉石信乃、清水穣

会 期:2010年12月11日[土] 〜2011年1月23日[日]
    初日 オープニング・レセプション レクチャーあり

会場:ナディッフ

協 力:Gallery Koyanagi、TARO NASU、Yumiko Chiba Associates/Zeit-Foto Salon(アルファベット順)

http://voidchicke.exblog.jp/14207414/

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090720#p20)

■良知暁さんの「another field」から
◇ F. S. K. in Japanese Photography - another field

『photographers' gallery press no.3』ではウィーンで行われた『POSITIONEN(日本の写真におけるさまざまな位置)』展(2003)が特集されている。同展に際してシンポジウムが行われ、そこには深川雅文、清水穣、倉石信乃がパネリストとして参加している。ほぼ同年代の3人の論者が(清水、倉石は重森弘淹写真評論賞を受賞している。)一同に介してシンポジウムが行われることなど国内においてもなかなかないことである。(カメラ・オーストリアの特集号ではその他伊藤俊治、木幡和枝、笠原美智子上野俊哉が論考を寄せている。)


シンポジウムでは70年代半ばに起こった「近代写真から次の写真へ」という大きなパラダイムシフトという3人が共有しているテーマに対するそれぞれの対応が話し合われた。3人のスタンスを清水は以下のようにまとめている。

http://another-field.blogspot.com/2009/07/f-s-k-in-japanese-photography.html
F. S. K.=深川雅文さんと清水穣さんと倉石信乃さんの頭文字。


◇ Why Photography Matters as Art as Never Before by Michael Fried - another field
http://another-field.blogspot.com/2009/03/why-photography-matters-as-art-as-never.html
マイケル・フリードの例の著作について。


http://d.hatena.ne.jp/n-291/20090705#p2

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◇ Review: Why Photography Matters as Art as Never Before by Michael Fried - Conscientious
http://jmcolberg.com/weblog/2009/01/review_why_photography_matters_as_art_as_never_before_by_michael_fried.html


◇ Why Photography Matters as Art as Never Before - Art on Paper Magazine
http://www.artonpaper.com/bi/v13n04/books.php

再録(http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070401#p2 http://d.hatena.ne.jp/n-291/20070401#p3)

河合隼雄さんが箱庭療法を日本に紹介したのが1965年


■ハシは、キクが模型を見物するのを喜んだ。ここがパン屋で、ここがガスタンクで、ここが墓
地なんだ、と説明した。キクは、ハシの説明が終わるのを待って聞いた。コインロッカーはどこ
なの? ハシは自転車の四角い尾灯を指差し、あれだ、と言った。黄色いプラスチックの格子の
奥に小さな電球がある。周囲の金属は錆一つなく磨かれ赤と青の電気コードはきれいに丸く巻か
れていた。領地内でそれは際立って輝いていた。領地を案内するときハシは生き生きとしてキク
は不思議な苛立ちを覚えた。ハシが敏感に怯えたり簡単に泣いたりする時、キクは患部のレント
ゲン写真を見る患者のような気持ちになっていたのだ。自分の中ではまだ隠れている不安や恐怖
が衣装をつけて振るまってくれる。キクは身替わりに泣いている傷が癒えるのをただ待てば良か
ったのだ。ハシは模型の傍らで眠るようになった。ハシはキクとは無関係にミニチュアのために
怯えたり泣いたりする。傷は肉体を脱して自立したのだ。傷は自らの中に閉じ籠もることができ
るが、傷を失った体は新しい傷を求めなくてはならない。
村上龍コインロッカー・ベイビーズ』(1980年)より
http://www.amazon.co.jp/dp/4061831585
http://www.amazon.co.jp/dp/4061831593