フェアそろそろ終盤です
いくつか在庫僅少品も出てきました。お買い上げ頂きまして、本当にありがとうございます。よく考えるとフェア序盤に売れていたものと、今売れているものではぜんぜん傾向が違って面白いですね。序盤では音楽理論書(『ゼロ・ビートの再発見』[ショパン]、『憂鬱と官能を教えた学校』[河出書房新社]、あと『ガット・カフェ』など鈴木秀美さんの書籍がなぜかあるのでお客様には意外な配置だったのか、よく売れていました。小さい文庫版のバロック音楽解説ものなども、序盤からよく出ていたように思います。あとはインターコミュニケーション35号。中ごろからはとにかくナツメ社の「バロック音楽の名曲」がものすごく出ました。最後のほうになるととにかく坂本さんをはじめとする、著者陣関連書が動き出しています。著者陣関連書で序盤から今まで、じわじわとずっとコンスタントに売れ続けていているのはこれ。
今回、CDデッキをフェア台の下のほうに設置、ずっとループでschola付属のCDの音が鳴るようにしてフェアをやっているのですが、あの荘厳な音楽の中で店の中にいると、本当に何がなんだかわからなくなったものでした。フェア最初のほうで『人がいない、駅の改札でずっと鳴っている音』(改札や階段付近につけられている、視覚障害の方に位置を知らせるための、トーン、トーンというような、一定間隔でずっと鳴っている音)について書いたような気がするのですが、朝人がいない店内、CDを設置して自分があの時期ためしに鳴らしてみていたので、そのことに状況が似ていて記述をしたのだと思います。フェア台のすぐ横にレジがあり、その反対側は文芸書なので普段はものすごく人通りが激しく、レジがまさしく駅のようになっているのですが(土日は混みます)、朝と晩、CDをかけたり止めたりするときはしんとしていて、人がいるのといないのとでは状況が全く違う、こういう、自分の部屋とかではない広い空間で自分以外、誰も聞いていないのに音を鳴らすのはなにかすごいな、といつも思っていました。駅のあの音は駅員の方がある一定の時間に止めているのでしょうか、それとも自動的に止まる仕組みなのでしょうか。ある一定の時間に止めるのだとしたら、私の味わう感覚と似たような感覚をその駅員の人は抱くのでしょうか。駅のチャイムに関してはバッハフェアにはないですが、こちらの河野泰弘さんという方のご本に明記があります。またも他店さんのフェアで恐縮ですが、ABCさんの「からだ」がテーマの今夏のフェアで細馬宏通さんが紹介されていた書籍です。お札の見分け方、カードの見分け方、どのようにしてうまくカレーを作るか、など、聴覚と触覚の使い方が丁寧に記述されていて、とても解りやすい構成になっています。色の名前の覚え方(代表的な品名とその色をあわせて覚える)、本を読む際の、物語の記憶のしかた、そして夢の話はとても印象的で、今でもことあるごとに参照する項が多くあります。
- 作者: 河野泰弘
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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