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2010-07-24

[]子育ては地獄かはたまた戦争か 『ぢごぷり』 2巻

ぢごぷり(2) <完> (アフタヌーンKC)

ぢごぷり(2) <完> (アフタヌーンKC)

げんしけんで知られる木尾士目氏の最新作であることと、

見た目に反して恐怖を覚えるほどハードな現実を描いた内容で、

かなりショッキングな印象を受けた本作ですが、

2巻目にして完結編となる今回は、

一度は育児ノイローゼ状態にまで陥りながらも、

親子共々少しずつ変わりゆく姿が描かれています。

前回読んでいたときは段々と目の隈がすごいことになっていって、

自分の娘を『糞ガキ』呼ばわりしたりと、

完全に末期に近いくらい鬱状態にまで突入していたので、

下手するとこのまま育児放棄とかDVとかに発展してしまわないか心配になりましたが、

さすがにそこまで鬱すぎる事態にはならなくて一安心です。

育児ものってことでこれでもかってくらいにおっぱゐが出てきたりするけれど、

これほどまでにエロスを感じないおっぱゐも珍しい。

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カバー下では今回も本作を読んでいるげんしけんキャラたちが描かれており、

もし子供を産んだらと近い未来に不安を抱く荻上が可愛いのでした。

ウチの姉貴も数年内に子供は産むと思いますし、

一度読ませてこんなんどうよ?と覚悟を持たせたいかも。

でもどうこう言っても満面の笑みを向けられると

憎みきれない赤ちゃんパワーってものすごいものがありますよ。

成程確かにこれは可愛い。

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子育ては大変だ、しかしそれでも自分の子供だから頑張れる。

最初の頃は完全に鬱状態の前回を引きずっていますから、

遠回しに死ねと言ってるようにも取れる発言が飛び出して、

思わずドッキリしてしまう場面もありました。

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が、生後一ヶ月を過ぎた頃から少しずつ変わり始めます。

徐々に外出することも増えて他のことにも気が回るようになったからか、

口から飛び出す愚痴も本気で死ねと言ってるような悪態から、

半ばお約束事項的な感じに変わっていってるかなーと。

愚痴も悪態も当たり前のように飛び出すけれど、

後半になるにつれて毒気が薄くなってきてるように思えます。

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ぅーむ、やっぱ何ヶ月も向き合ってると慣れてくるものなんでしょうかね。

そんな中でもやっぱり見ているこっちが震え上がるような怖い一面も。

まだ出産する前、学校にも通ってた頃は清純派に見えるキャラクターも、

気付けばすっかり性悪説全肯定な怒りの発言。

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ちょっとは明るさを取り戻してきたかと思った矢先にこれですから、

本当に怖すぎますよこれは。

ものの考え方を根本から変えてしまうとは赤子とは恐ろしや。


父となるべき恋人が遺した最期の一枚。

本来ならば夫婦寄り添って育てていくものですが、

既に病気で他界している身であるために女手のみで育てている現状。

そんな中で恋人の血筋に関連する出来事と来訪者が現れ・・・

ただ子供の育成に苦悩する親を描いているだけでなく、

そこに至る経緯として含みのある描写はいくつかあり、

終盤になってそれが一気に紐解かれることになる展開。

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唐突すぎるものがあるにせよ、過大なストレスを感じているにせよ、

恋人であった身として、そして母親として、

一つ壁を乗り越えたかのような姿を見られたのは大きいですね。

そして一つの幻想が描かれる最終回。

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本作の結末が果たしてこの最終回と同じことになるかはわかりません。

が、もう当初のような鬱状態で悪態をつくことはなくなりそう、

そんな予感がします。

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