SOS団改め文芸部だよ全員集合!? 『長門有希ちゃんの消失』 2巻
長門有希ちゃんの消失 (2) (角川コミックス・エース 203-7)
- 作者: ぷよ
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/11/26
- メディア: コミック
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学校へ投稿するキョンと長門の前に現れたのは、
何故か道端で倒れていたハルヒだった・・・
『消失』ワールドを舞台としてメインヒロインに長門を据えて
話の構成を全て再構築したラブコメ中心のアナザーストーリー待望の第二巻。
元々長門属性持ちの身としてはヒロインが長門、しかも消失仕様である、
それだけで十分すぎるほどの色眼鏡補正がかかるとしても、
そのあたりを差し引いても普通にラブコメ作品として成立しているため、
消失はもちろん、原作を一切知らなくても楽しめますね。
今回のメインエピソードがバレンタインであることも、
そこで巻き起こる騒動もこれでもかってくらいにラブコメしていて、
長門の可愛らしさといじらしさに、二人を応援する周りの活躍に、
若さならではの初々しさにひたすら胸がときめくばかりです。
しかし恋愛の話題になると女子の行動力と探究心は凄まじい。
朝比奈さんですら二人の関係を生暖かい視線で見ちゃってますよ?
消失ワールドでは他校生と言う事もあり、
前回ほとんど出番のなかったハルヒがついに表舞台に登場し、
世界観が変わっても一切変化のないエキセントリックさで
見事に全員の関係を変化させるのに一役買ってくれていました。
実際、主に朝倉さんによるお膳立てされた予定調和のようなシチュエーションから
ハルヒの登場によって何が起こるかわからない刺激的なものへとステップアップしてますしね。
時折空気読めないような行動に出てしまったり、
明らかにキョンと長門がデキてるのがわかるのにライバル宣言とも取れるような発言をしたり、
事態をあらぬ方向へと引っ掻き回すところはあるものの、
それでいて自然と人を集めるような求心力のようなものを感じたりと、
どこまでいってもハルヒはハルヒでした。
ロングヘア(ポニテもあるよ)の光陽台制服ってところもポイント高し。
消失本編では北高に入り込むために体操服で偽装とかやってましたが、
本作では制服のままめっちゃ正面きって堂々と入り込んでるあたりがさすがです。
気が付けば古泉共々普通に部室に入り浸ってるし。
準レギュラーとして登場している鶴屋さん&朝比奈さんも含めると、
あら不思議、いつの間にやらSOS団メンバー集結ですよ。
そして何と言っても長門の可愛さはそれだけでご飯何杯でもいけるほど。
どれだけ魅力的であるかは筆舌に度し難いものがあり、
まぁとりあえず読んで悶絶すればいいと思うよ。
ハルヒの登場によって少なからず影響を受けていて、
彼氏なのかと問われたら恥ずかしさのあまり赤の他人と熱弁してしまったり、
キョンがポニテ属性全開なところを見て自分も髪を伸ばしてみようか悩んだり。
最後は最後でキョンと二人倒れこんでしまった際に胸に顔を埋められてしまったり。
1巻の際に『一日一悶死』と書いたけど、少し訂正します。
『一話一悶死』に・・・
バレンタインでチョコを渡そうとするも、
ちょっとしたハプニングにより思わず逃げ出してしまったりもしたけれど、
わずかな時間の中で確かな成長を垣間見ることができたことと、
勇気を振り絞ってキョンにチョコを渡す場面に至ってはまさに必殺の威力でした。
当初から女房役として付き添っている朝倉さんからも目は離せず、
長門が可愛さに悶えるとすると、逆に見ていて切なくなるのが朝倉さん。
ちょっと黒いところがあるのはデフォとして、基本的にいい人であり、
キョンと長門の仲を取り持とうと奮闘する姿が何だか痛々しくて・・・
色々準備していた計画が失敗したときに見せた涙は心にくるものがありますね。
どうにも自分のことを二の次に考えてしまう行動が多いだけに、
最終的には幸せになってもらいたいものです。
と、波乱に満ちたバレンタインも終わった今回の引きからすると次回は旅行編。
お風呂でばったりとか、これはもう期待せずにはいられないな。