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2011-03-11

[]大正浪漫ト直球乙女ノ奮闘記 『椿色バラッド』 1巻

椿色バラッド(1) (ブレイドコミックス)

椿色バラッド(1) (ブレイドコミックス)

内向的すぎる性格故に友達も作れずに思い悩んでいた少女・かの子。

そんな彼女のクラスに転入してきたのは、

人助けこそ己の使命との信念を持つ変わり者の少女・椿であった。

対極な二人が出会い、事件解決に奮闘するうち、椿は警察官を志すようになるのだが・・・

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ほんの15年あまりと非常に短い期間を駆け抜けながら、

明治にも昭和にもない独特の雰囲気を持っている大正時代

大正100年の記念すべき節目を迎えた今年、

新たなる大正浪漫乙女活劇、ここに誕生です。

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高等女学校令改定によって女子の学習が一般的に認知されるようになった時代なだけに、

やはり女学生ってものはこの時代の華ですなぁ。

だからでしょうか、他の時代と違って舞台設定を見ただけで非常に高揚感を覚えるのは。

女学生は増えたと言えども未だ男尊女卑の考え強い世の中、

己の信念と夢を貫くべく突き進む姿に勇気を貰える一作です。

本当に『浪漫』とは言ったものですよ。

本作を見ていると最近久しく行っていない馬の付くファミレスこと馬車道に行きたくなります。

パスタと桃の香りのアイスティーで大正浪漫を感じたいですな。


女子とは淑女たることが当然と考えられていた当時。

その頃の一般的な認識からすれば、

非常にエキセントリックであるとも言える

椿のポジティヴにしてアグレッシヴな言動が痛快で癒されますね。

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今でこそ普通に見かけることも多い女性警察官ですが、

その歴史は浅く、日本で採用が行われることになったのは戦後になってから。

当時からすれば、まさに『男の世界』であった警察を志す前向きさは、

現代でも通じる如何なる困難にも決して諦めないと強い意志と心意気について教えてくれます。

実際、作中で椿の前に立ちはだかる困難は多く、

中にはどうあっても警察官になることが不可能である現実を突きつけてくるものまであり。

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それは学内での風当たりであり、男と女の決定的な身体能力の差であり、

根本的な採用基準である身長であり。

普通であればそこで無理と思ってしまうものですが、

逆に熱意は強くなり、無理なら無理で自分に出来ることを模索し奮闘する。

人間何事も諦めてしまったらそこで終了なわけですね。

逆境に負けない頑張る大正娘の姿ってぇものは見ていて元気を分けてくれます。

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世間の一般的な認識に捉われないその姿は、髪型一つ取っても然り。

これまたストレートか三つ編みが当たり前であり、

パーマなんて言語道断な世の中において、

やっぱツインテールってのは奇異の目で見られるもんなんですね。

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読んでいる側のみならず、作中の人物も椿と触れ合うことで少しずつ変わりゆき。

もう一人の主人公とも言えるかの子が特に顕著。

最初の頃は常に下を向いていて、話しかけられても戸惑ってしまい、

まともな返答すらできないくらい、内向的を通り越して根暗とも言えるレベル。

それが椿と出会って以降、下を向いていることが減りました、笑顔が増えました。

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見ず知らずのドイツ人少女・プティとはじめて出会ったとき、

戸惑いながらではあるものの、自分の方から話しかけることができるまでになりました。

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そして椿のことをはじめて友達と呼べる相手と思えるようになったからこそ、

一時は他の誰かと仲良くしているところを見て嫉妬をしてしまったり。

短期間の間で人間として凄まじいまでの成長ぶりですね。

こんな風に他者へ良い意味での影響を与えることができる、

立派なカリスマ性ってものを持ってますよ。

かの子え与えた影響は非常に多大なものでした。

途中から登場するプティへは今度はどんな影響を与えてくのでしょうね。

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今はまだ椿の言動を嘲笑しているけれど、認めるときがくるのでしょうか。

何となく、かの子を巡る友情ライバルになりそうな感じはしますが。

心意気は認めるけど何だか好きになれないからやっぱり嘲笑するみたいな関係になりそう。

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