勝つは色気かおっぱゐか 『咲-Saki-』 9巻

咲 Saki (9) (ヤングガンガンコミックス)

咲 Saki (9) (ヤングガンガンコミックス)

強豪集う全国大会も2回戦を迎え激化する先鋒戦。
すぐそこに嵐の予感は迫ってきていた・・・
この4月からはスピンオフにあたる阿知賀編のアニメが始まることもあり、
一挙リリースで大盛り上がりを見せている本作。
今回は前回と違って1年待たずに続巻が出たので、
欠乏症寸前にまで陥らなくて済みましたよ。
前回は1年以上開いたからかなーりもどかしい思いもしましたからね。
そんな本編は2回戦が先鋒戦から副将戦の開始まで一気に進み、
長野予選のときの決勝さながらの盛り上がりと異能っぷりを発揮しています。

ぃゃー、さすが全国大会なだけあってこれまで以上に個性豊かな面子が多く、
お色気的な方面でもあらゆる角度から切り込んだあざとさ満載で、
非常にけしからんけどいいぞもっとやれ感でいっぱいです。
正直なところどこも負けて欲しくないのですが、
清澄はともかくとして残り三校のうち、
果たして何処が勝ち残ることになるんでしょうね。
二回戦と準決勝は上位二校が勝ち進む方式だから、
出番おかわりできるって意味も含めて非常に気になるところです。
個人的には宮守女子を推してますが残るのは永水か姫松なんだろうなー。
特に永水は不確定要素が多くて他の二校ほど掘り下げてられないあたりが不気味だし。


麻雀と言う名の超能力合戦も全国レベルに。
前回ラストで実は今まで寝てたことが判明した神代さんが覚醒したことで、
ここから魑魅魍魎レベルと言われるほどの無双っぷりを見せると思ってたんです。
しかして実際に目の当たりにした実力とは・・・
巫女なのに作中トップクラスのきょぬーとけしからん属性もさることながら、
何か色んな意味でヤバい人でした。
実はいきなり放銃かましたりする素人レベルって何ぞ!?

がっかり巫女と感じた矢先に二度寝で途端に強くなるし、
夢遊病かよ!とツッコまずにはいられません。
脳が睡眠に近い状態で極めて無意識に近付くことで、
感覚が研ぎ澄まされるとかってことなんだろうけども、
永水の面子は試合会場じゃなくて先に病院に連れてくべきではないでしょうか・・・
先鋒からしてこんなですし、次峰戦も何かとすごい展開でした。
長野では妹尾さんに役満放銃したりとかいいところがなかった印象のある
まこさんが珍しく活躍してたってだけでも驚きですよ。
オカルトレベルの異能力を力でねじ伏せるって、
バトルもののセオリーをガン無視した強行っぷりですからね。
それだけ活躍してるのに一話足らずで終了とか、
安定の不遇っぷりにこそ一番驚きだったわけですが・・・
そんなにワカメの子は需要ないのかぃ!
中堅は心情とか個性がクローズアップされて、
お色気成分も強調されるでもなく割りと普通にガチバトルしてましたね。
何しろ永水の滝見さん以外おっぱゐが慎ましやかですし、
きょぬーとはいてないことが散見する本作においては非常に珍しい試合でした。

ぁ、でも長野の決勝はきょぬーはいなかったな。
副将戦はこれからってところだけど、
愛宕妹のエトペンキックがインパクト十分すぎて本来の対局が見えない・・・


個性豊かで全員脱落してほしくないライバルたち。
今の時点でまだ2回戦であり、準決勝と決勝が残ってるのに、
長野の決勝ばりに濃い面子ばっかりで、
キャラの性格付けとか枯渇しないか心配になったりしてきますよ。
ライバル同士の絡みとかも見ていて楽しいですからね。
そのあたりは中堅戦に集約されていた感じ。
ボケとトークを駆使する姫松愛宕姉に対して、
全スルーの毒舌ツッコみをかます宮守の胡桃さんのやり取りは、
当事者たちが意識せずとも漫才として成立してますし。

対照的な二人のやり取りは今回しか見られないのが残念だわー。
そんで個人的に一押しなのが岩手代表の宮守女子。
半目のダウナー、金髪碧眼、毒舌ちびっこ、
トランプ武器に戦いそうと言われてキレるどこぞの過負荷ばりの片眼鏡、
龍門渕の井上のアニキすら凌ぐ長身ながら天然系のミーハー属性持ちと、
全員どこかしらツボる要素もってて好きすぎてたまりません。
特に次峰のエイスリンが可愛くも不憫で直球ストライクです。

だのにモブキャラばりにフルボッコされて出番終了って扱いが泣けてくる。
今回の表紙で最も目立ってるだけじゃ埋め合わせにならんですよ!
前回愛宕姉に清老頭直撃くらったちゃちゃのんと同じくらい好きなだけになおのこと。
宮守女子の面子って全員三年だから次も無いのに・・・

そんなわけで当方は宮守女子を応援しています。