教師廃業!? 『電波教師』 3巻

電波教師 (3) (少年サンデーコミックス)

電波教師 (3) (少年サンデーコミックス)

独自のやり方で悩める生徒の悩みを解決してきた鑑。
生徒と向き合う反面、次第に自分自身の在り方について、
考えるようになってきた最中に一大転機が訪れて・・・

誰よりも生徒目線で正面から向き合い、
オタだからこそ為せる独特の教育を行う新感覚教師ストーリー。
待望の3巻目となる今回は今までとかなり気色が異なり、
生徒たちも含め、鑑自身も大きく成長することとなるエピソードが描かれ、
教師として本当の意味でスタートを切る内容となっております。
全編に渡って衝撃的なシーンの連続なのは相変わらずですが、
今回のエピソードを経て既存のルール全てをぶっ壊すエキセントリックさに、
更に磨きがかかるようになってくると思うと胸熱ですね。
当初から色々と話題性の高かった本作ですが、
帯書きによると来期10月期からCMでアニメをやるんだとか何とか。
サンデーが注目作のアニメCMをやるのは昔からのお約束ですし、
このCM枠は実際に本放送が決定する率が非常に高いこともあって、
もしかしたら近い将来・・・と期待せずにはいられません。
しかし実際に声が付くのだとしたら、
作中でもアニメ声と言われてた花音さんの声を聞いてみたいなー。


鑑ついに教師をクビに!?
教師生活をしているうちに自分の趣味に費やせる時間が減り、
「YD」であるはずの自分自身に疑問を持ち始める中、
かつて学生時代に研究していた、
どこでもドア理論を実現させるプロジェクトへと勧誘されてしまったりと、
超スペックを持った鑑ならではの超展開の数々ですが、
こうであった方がむしろ自然と思わせてしまう不思議なものがありますね。
教師である自分への疑問、研究機関からの勧誘、
板挟みに揺れ動く鑑に理事長が突きつけたのが・・・

嗚呼、三巻目で解雇とは早かったですね。
ぃゃ、それで本当に教師廃業したら本作が終わってしまいますし、
最終的には再び学園に舞い戻ってくることになるわけだけども、
半分くらいが研究機関内でのエピソードなのにはびっくりしたわ。
でも今回鑑が直面した悩みって、
社会人生活を始めて仕事するようになると誰もが直面しますね。
学生時代は金は無いが時間はある、社会人は金はあるが時間は無い。
このジレンマはすごくよくわかるから、切実さがすごく伝わってきます。
勧誘してきた刀祢さん、学生時代の頃から鑑が好きだったんだろうなぁ・・・
研究者としてではなくて、一人の女性として再登場のチャンスがあるかもしれませんね。
大人のアドバンテージはあってもライバルは多いぞ。
そして研究施設での一件を経て自分を見つめ直して覚醒した鑑が熱い。

色んな生徒と触れ合って、悩みを解決して、笑い合って。
あの笑顔は紛れもない真実でした。
開幕からとんでもない目標を掲げたり、
そもそもの教育というものを全否定してしまったり、
さあ、ここからが本番だ。

昭和の頃では絶対受け入れられない考え方だけど、
今のこの平成の世では逆にこういう教育方針で、
柔軟な思考を持つ生徒を育てることにこそ真理があるのかもしれませんね。
しかし研究施設にまで介入できる理事長って一体何者・・・


色んな意味でクオリティの高い生徒たち。
さすが名門、容姿もスキルもスペック高いです。
新キャラとして登場する生徒も不登校漫画家だの、
超記憶力の持ち主だの、普通じゃない子ばっかりですよ。
このスペックに鑑の教育が合わされば、
きっと将来国の中核を担う者が多数輩出されることになるんだろうなぁ。
今までに鑑の個人教育を受けた生徒たちも、
当時の個別エピソードの頃からは考えられないほどいい顔してます。
こういう笑顔が見られるのは教師の特権ですね。
アニメっ娘こと花音さんは今回も可愛くて非常によろしい。
声のコンプレックスを克服してから随分とはっちゃけたなぁ。

でもそのキャラは女子アナじゃなくて、
確実にアイドル声優コースに向かっていることを本人は気付いていない・・・
そんな生徒たちのはっちゃけぶりがピークに達しているのが、
不登校漫画家の娘のエピソード。
色々あって登校することになって原稿を描く環境を整え、
全員が一丸となって熱意が暴走した結果が・・・

SMルーム!
※あくまで漫画の原稿を描くためです
普通の学校だったら停学なり退学なりの処罰喰らうわ!