金城一紀『GO』

GO (講談社文庫)

GO (講談社文庫)

在日韓国人」の話。
「在日」ってなんだろね。生まれたときから日本にいるのに。
「日本人」ってなんだろ。「国籍」ってなんだろう。
知ってるようで知らない「在日」の差別。
日本、世界からそんな差別はなくなる日がくるのかな。
きっとそんなことないだろうけど、もっと「マシ」になる日はくるのかな。
人と向き合うのにどうして国籍が関係あるんだろ。
そういってる自分も、差別なくみることができるのか。
差別って何がつらいって、きっと信頼してた人に差別されたときが一番つらい。
ストーリー、登場人物のすべての人物像、ぜんぶ大好きな話でした。
家族愛の書き方もいい。
主人公はもちろんだけど、お父さんかっこよすぎ。

月下の恋人

月下の恋人

「名手が5年の歳月をかけて書き綴った、心をほぐす物語」
って書いてあるから、めちゃくちゃ期待して読んだけど、中身はそれほどでした。
でも「不器用だけど、生きてゆく。」っていうキャッチフレーズにやられてハードカバーなのに買っちゃった(笑)
浅田次郎だから許します。損した気分ではない。
Adventure Life ?愛する人と、自由な人生を?

Adventure Life ?愛する人と、自由な人生を?

アドベンチャーに出よう(笑)
脳内世界一周。
これを読めばなんだってできる気がする。
なんてパワフルな筆者!

山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫)

山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫)

 私は山椒大夫厨子王が幸せだとは思えない…。もしかしたら人買いに雇われたままお姉ちゃんの安寿と一緒にいた方がよかったのかもしれないと思ってしまった。安寿は必死に弟を守ったのかもしれないけど、厨子王はそのことを一生背負っていくんだよなあと思うと、何が幸せなのかわからないなあと思った。
 最後、お母さんにだけは再会できて希望の光が見えたかのようにみえるけど、目が見えなくなっていたお母さんの存在が、結局光はないと暗示してるかのように思えてすごく悲しくなった。