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2007-04-19 【ゲームブック・リプレイ 402:第8巻 戦慄のジャングル】

[][]ゲームブックリプレイ:ローンウルフシリーズ ゲームブック・リプレイ:ローンウルフシリーズを含むブックマーク

パラグラフ126→→→73:謎々伯爵の挑戦:(死亡・11)】

プレイの形式上、ゲーム内容のネタバレ満載です。あしからずご了承ください。

「エバイン女王の健康を祝して!」

店員が三人分のビールを運んできて、未だ意識が曖昧な状態のペイドともども和やかに乾杯する。

――トロストと名乗った――は、フェナにいる家族と一週間の休暇を過ごし、ザーロの守備隊へと復帰するところだった。

ふと大きな拍手喝采が湧き起こり、長身痩躯の男が酒場の中央に進み出て、聴衆に深々と礼をした。

かなりの年配らしく、銀髪が色彩豊かな刺繍を施された服装と対照的だ。

「私は謎々伯爵……未だかつて誰も答えられたことの無いこの難問を解いた方には20ルーン差し上げようッ!」

20ルーンは金貨5枚に相当する、座興にしてはちょっとした大金だ。

酒場は静まり返り、全員が伯爵の質問を待った。

「1羽半のガチョウが1日半に1個半の卵を産むとしたら、3羽のガチョウは8日間に何個の卵を産むかな?」

正解の数字と同じパラグラフへと飛ぶシステムだ。


「あー…正解者無しということで次の問題です」

謎々伯爵は俺の答えが聞こえない振りをしていた。

「オイィィィ!」

聴衆が口々に野次った。

「じゃあ……そういう事なんでお金下さい」

「そんなん紛れ当たりですよ!紛れ当たりは正解として認められませんよ!そこまで言うなら答えの出し方を説明して貰おうじゃありませんか!どうですかお客さん!」

席から立ち上がり手を差し出した俺に向かって、半ギレ気味に叫ぶ謎々伯爵。微妙キャラの違うマイクアピールも絶好調だ。

「フッ……簡単なことだ」

俺は徐に解説を始めた。

1羽半のガチョウが1日半に1個半の卵を産むとしたら、3羽のガチョウは1日半に3個、つまり1日に2個の卵を産むことになる。

ゆえに8日間に3羽のガチョウは16個の卵を産むことになるのだ。

謎々伯爵は渋々20ルーンを差し出した(アクションチャートの革袋に記入)。


「よろしい!退屈な船旅をもう少し面白くするために、次の上級編を解いた方には40ルーン差し上げようッ!」

ざわ…ざわ…

先刻より倍の金額に驚愕の囁きが聴衆から上がる。

「冬にはアドン湖の氷は24時間ごとに2倍に広がる。初めの氷が現れてから、湖が完全に氷に覆われるまで60日かかる。では、湖が半分覆われるのに何日かかるかな?」

氷が1日ごとに2倍になるのなら、湖が氷で半分覆われるのは、全部覆われる日の前日になる筈だ。

俺が答えると、既に蒼白だった伯爵の顔から更に血の気が引いた。

謎々伯爵は啜り泣きながら40ルーンを差し出した(アクション・チャートの革袋に記入)。


もう帰りたいと船倉の床でじたばたと駄々をこねる伯爵を聴衆全員でなだめすかし、最後の問題を出させることにした。

伯爵は長衣の懐から真珠を嵌め込んだ銀の小箱を取り出し、驚くべき真実を語った。

「この美しい宝石箱魔術師バルボーグの宝物庫から盗み出されたものだ」

興奮に包まれる聴衆をよそに、俺は小箱を冷静に値踏みした――魔術師云々は眉唾だろうが、確かに100ルーン以上の価値がありそうだ。

再び静寂が訪れ、聴衆全員が最後の質問を待った。

「卵売りに、その日何個卵が売れたか尋ねた。すると、卵売りはこう答えた。『最初の客は私の卵の半分と半個買おうと言った。2番目の客も3番目の客も同じことを言った。3人全員の注文を満たして私は卵全部を売ったが、1個の卵も割らなかった』と。この卵売りは全部で幾つ卵を売ったのだろうか?」

………

………………………

呆然としている伯爵の手から銀の箱 を奪い取る(アクション・チャートにナップザックに入れる物として記載)。

快哉を叫ぶ聴衆によって胴上げされている間に船員が甲板から声を張り上げた。

「ハニー・ロッジ!あと5分でハニー・ロッジです!」


近くにいる農夫達に混じって肩を落とした謎々伯爵が荷物をまとめ、船旅の連れに別れを告げて悄然と階段を昇っていった。

ムゥーン……流石に大人気なかったか……

船が徐々に速度を緩め、やがて船着き場で停止した。

甲板に出て、彼らを見送りがてら外の空気を吸うことにする。

降り止まない冷たい雨粒が頬を刺す。

暗雲が再び、行く手の河面を覆おうとしていた。

(つづく)

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新本格魔法少女りすか3 (講談社ノベルス)

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刀語 第四話 薄刀・針 (講談社BOX)

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