あいまいな色が好き。−セツのおしゃれノート−/長沢節 


いにしえのマイ・ファッション・アイコン‥長沢節(ナガサワぶしとちゃうえ〜ナガサワ・セツ)さま‥
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 ヤンキー臭い私は高校中退。
 それだと就職が難しいので大阪の専門学校に行ってグラフィックデザインの勉強をしました〜というのは大嘘。
 専門学校に行ったのは本当ですが、勉強なんてしませんでした。
 ただ普通の学校よりは変わったというかユニークな人が結構いたので「授業」よりそんな新しいトモダチとお喋りしたり、デザイナーズブランドを素見したりで忙しくって。
 今にしては驚く程お金がなかった私たち(つかスネカジリの身ですから!)はとにかくいろんなものを貸し借りしたものです。
 デートの時にはお洋服まで!
 当時知り合ったギタリストのマツヲ君と『パームス』で初デートの時にはアツタさんに"Y's"のタキシードっぽい上着を借りたものよ‥今も当時もスリムなアツタさんの上着を借りる事が出来たなんてなんか信じられないくらいだけど。
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 でね、そんな当時、長沢節さまの本を誰が貸してくれたのか覚えてないのだけれど、一読、ちょっと笑ってしまったものです。
 だって文章のノリとかモノローグとかがピーコさんにソックリ!

 とはいえ、当時の私はピーコさんにも傾倒してたから悪い意味ではなくってよ。
 だって私、ピーコさんのヒトコトで目からウロコが落ちたし、今でも「おしゃれのプリンシパル」として守っているのがカレの『色彩感覚に自信がないヒトは、着る物を2色以内で纏めること』というの。
 
 っていうか学生時代はDCブランドの時代だったし黒づくめだったから、そこに"何色"をプラスするかっていうのは冒険だったわけ‥っていうか他でもない私が自信なかった(あ、アースカラー(茶系、モスグリン、ネイヴィー)は黒の仲間だからカウントしない)...だからアースカラーをとっかりに鮮やかな色を目指していった。
 そして私はグリーン、それも翡翠のそれを「マイ2nd color」に決めたの。

 そしたらセツ先生のエッセイでも「エメラルドはキー色よ」ってあったし、大感激。
 その時から私は長沢節さまを「センセイ」って思ってるの。
 
 そして今ではショッキングな色も平気で着ている私、オトナになった?
 或いは恥知らず?
 

セツ先生のおかげでさわやかな連休明け

 そんなわけ、今日からお仕事なので"うぜぇ!"っていう気分にはなりたくなかったのでセツ先生の『あいまいな色が好き−セツのおしゃれノート−』を読みながら出勤‥うーん、全然古くない!
 そう、本物のセンスは単なるファッションではなくいつまでも鮮やかだし、本物の美学を持ってるひとの言葉はいつまでも色褪せない。
 そんな風に感じられるのはセツ先生と、あと伊丹十三さまのエッセイだわ‥