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nagaimichikoの日記 RSSフィード

2009-02-01

信者を作るか、共感者を作るか

別ネタでブログかいてたらGoogle騒動とかあっていろいろ萎えたのでトピック変更。煮詰まってないので突っ込みどころ満載でも書いちゃえ。


どこかのブログで「コンテンツに金を払う時代なんか来るのか」的な話があった。*1 

本だって新聞だってCDだって実は「物理的なモノ」や「毎朝家まで届けてくれるというシステム」に対してお金払ってる部分が大きい。

コンテンツにお金を払おうとすると、*2 見てからその結果に対してお金を払う、もしくはそのコンテンツに対する期待値として支払う、ということになる。

例えば村上春樹の小説を読んで面白かったら村上春樹に対して投げ銭をする、もしくは村上春樹の次回作が出たら面白いに違いないからまた買おう、という発想になる。



投げ銭だけをあてにするのはあまりにリスキーなので、基本的には後者、つまり「ファン」をどれだけ作るかということになる。




アプローチ的には2つあって、

1つはとにかく常に満足させる完璧なものを提供し続ける「信者型」。とにかく自身が絶対的な存在になることで、多くの人を魅了する。

もう1つはダメなところもあるけど努力してるところを見せる「共感型」。不完全な自分が成長していく姿を見せることで、多くの人に変化を見届けたいと思わせる。


前者の場合は沢山の人が関わって1つの「アイコン」を作る方法論になるだろうし、後者の場合は演出はできても最終的には個別の「人」が勝負になる。



多分ビジネス的には前者のほうがハイリスクハイリターン、後者のほうがローリスクローリターンなんだろう。完璧なものは作るのにコストも時間もかかる。成長していく姿はありのままを見せる勇気さえ持てば誰でもできる。


ネットが出てきて発信しやすくなったことで、圧倒的に後者が増えたのが最近の傾向だと思う。逆に前者はコストかかりすぎるのでネットだけでは回収できないのも現状だと思う。






うーんと、で、何が言いたかったかっていうと、



Googleのおかげでこんな時間に記事書いてます*3






・・・・じゃなくって。

今まで「信者型」でやってきたマスコミがネット進出するに従って、「共感型」マーケティングをせざるを得ないだろうということ。IZA!とか女子アナブログとかすでに出てきてるけど。

逆にネット上で「共感型」でやってきたところが「信者型」へと進化してるところはまだ少ない。モバイル系やネット系でテレビの企画にまで絡む企業が増えているのはその1つかもしれないし、私は詳しくないけどネットの創作活動から大スターになったインディーズクリエーターもいるのかもしれない。


両方のノウハウを身に着けたところが、これからのメディアコンテンツを制していくんだろうと思います。私からすると、ニコニコ動画の運営なんか戦略的にその辺狙ってリアル大会議とかやっているように見えるんですけどね。



ま、そんなわけでおいらはたまーに地味ーにこんなところやTwitterに書き込んで共感してもらえる人がいたらいいなーとか思ってたりするわけです。千里の道は遠いぜ!



 

*1:はてブ検索しても見つけられなかったのでごめんなさい

*2:実はコンテンツだけの話でもないのだが

*3:ここまで書いたところでGoogleの公式コメントが出てニュース記事を書いたりしてた

2008-07-20

インターネットは、都会の人たちだけのものですか

iPhoneを手に入れて、1週間が経った。


ドコモを使って10年目の私は、iPhoneがドコモからではなくソフトバンクモバイルから出たことに少々戸惑い、あーだこーだ逡巡したあげく、結局買うことにした。

1つは、知り合いの開発者を何人も魅了するiPhoneに触れてみたかったから。そしてもう1つは、使わないことには記事が書けないから。

あらゆる面で既存の携帯電話と違うiPhoneは、想像や伝聞だけでは書けないと思った。

でも2年使い続ける自信がないから、一括契約した。

基本的に縛られるのは嫌いなの。



「iPhoneどうですか?」

そう聞かれ続けた。答えるより先に、本体を手渡した。多分、触ったほうが早いから。



取材する身、記事を書く身として、あんまり可能性をつぶすようなことも、逆に盲目的に持ち上げることもしたくない。

正直、これだけSafariが落ちまくって端末がフリーズして、電波がつながらない状況では、この機械の価値など判断しようもない。




ただ、1つだけユーザーとして言いたいこと。


この1週間、iPhoneを持っていろんなとこに行った。

一番最初に使った家のリビングでは、電波が5本中1本しか入らなかった*1

ディズニーランドでは、圏外だった。

日光では、2Gはかろうじてつながるけど、パケット通信ができなかった。


iPhoneが「インターネットマシン」というなら、パケット通信できないiPhoneの存在価値って何ですか?

「インターネット」は、都会の中心で暮らし働く、一部の人のためのものですか?もしくは無線LANが問題なく設定できるインターネットリテラシーが高い人のもの??





ってまぁ、ネット接続環境の話はiPhoneだけに限ったことじゃなくて、光ファイバーでもADSLでも携帯電話全般でもそうなのだけど。

SoftBank 3Gのつながらない場所の多さに、ちょっと悲しくなった次第でした。(もちろん周波数帯の面でauやdocomoとは違うことは理解してますが、それはユーザーには関係ないこと)


話題先行感の否めないiPhoneですが、端末面での問題や契約上の制限に加えて、電波状況も公開して欲しいところです。ま、電波感度はこれから調整が入って改良されることを期待してます。あとはフェムトセルの実用化&普及でずいぶん状況も変わるでしょう。




OSの起動の遅さや電波の入らなさ、電池の持ち度合いと、ケータイでネットを見るさくさく&もっさり感は、FOMA900iのころを思いだします。


iPhoneの一番の魅力は「これから進化しそう」という可能性にあると思っているので、気長に見守りたいなぁ、というのが個人的な希望。そんなにすぐに、結論を出す必要もないでしょ?

iPhoneの進化を側で見守りたいなら、ケータイに何か新しい刺激を求めているなら、買えばいい。

きちんと用意された安心感と安定感を求めているなら、買わないほうがいい。

それだけのことじゃないかなぁ。

*1:一応東京都23区内なんですけどね

2008-05-11

はてブのホットエントリーに入ってわかったこと

連休中に書いたエントリ「4年前にまとめた「記事を書く際の注意事項」を公開してみる」がはてなブックマークのホットエントリーに入ったらしい。わーい。


というわけで、初ほってんとり入りを記念して、いままでのこのブログのトラフィックの波を公開してみる。それぞれの番号は、画像のグラフに振った番号と対応しています。日付は波の高い日、エントリはそのときアクセスを集めた記事です。Google Analyticsのデータを使ってます。

f:id:nagaimichiko:20080511191344g:image


1)3/4「米Wiredに初音ミクが出ている件

普段10〜20PV/日しかないのに、いきなり1000近くいっててびっくりした日。

何事!?と思って参照元を調べたら、「初音ミクニュース」でこの記事が紹介されてた。

前日も300PVぐらいあったし、恐るべし初音ミク・・・。と思った瞬間。


2)3/25「米Wiredに初音ミクが出ている件

初音ミク恐るべし、とさらに思ったのがこの瞬間。

ITmediaの記事「初音ミク、スペインの動画ニュースで紹介 だが脱いでいる」でリンクしていただいたら、もう1回波が。

3/4の時よりも少し山が長い=数日に渡って記事が読まれて流入が来ている、のが特徴。


3)ゲームってそもそも何なんだ

このときは、はてなのid記法のなんたるかを知らないままアルファブログにトラックバックを打ちまくり、しかもそのうちの1人のアルファブロガーからお返事エントリをいただいたために、注目を集めたらしい。恐るべし、id:shi3z

このとき、知り合いのアルファブロガーたちからtwitterでfollowを受ける。やはりアルファブロガーはアルファブロガーを呼ぶものらしい。


4)「米Wiredに初音ミクが出ている件

どこまで人気なんだ初音ミク。

このときは、「INTERMEZZO-米WiredでOSたんが紹介されている件」で関連記事として紹介いただいた。


5)4年前にまとめた「記事を書く際の注意事項」を公開してみる

で、ようやく初ホットエントリ入りのこの記事。

アクセス数としては1と同じくらい、波の形としては2と同じくらい。

追記としては、普通に仕事でお世話になってる業界の人からtwitterのfollowが増えた。

余 計 な こ と が 書 け ま い じ ゃ な い か っ 。

・・・・いや、特に何も変わらないですけどね。実際そんなに頭まわんないし。


まとめ

今回のグラフからの結論。

・まとめサイトは強い。ただし勢いは瞬間風速。

・ニュースサイトに紹介されるとアクセスが増える。しかも数日間にわたって読まれる。

・アルファブログからの流入は、数はそこそこだがアルファブロガーがいる可能性がある。

・ホットエントリはまとめサイトとニュースサイトの両方の特性を備えている+知り合いが見ている

・波はだいたい4日以内におさまる。

・とりあえず初音ミク最強。




でも、どうやったらホットエントリに入るのかは、いまいち謎。ブックマークが付きやすい記事、という傾向はあるのだろうけど。

2008-05-06

ヨーロッパから見た、モバイル市場の現在

お部屋の片付け第2弾。

2月にMobile World Congressという、スペインのバルセロナで開催された世界最大(らしい)の携帯電話関連の展示会に行ったとき、現地でもらった雑誌の切り抜きが出てきた。

一部、どの雑誌だか分からないという問題があるのだけど、ここに書いておく。海外の人の目線を借りると、同じ市場を見るにしてもぜんぜん違う感じがして面白い。

モバイルインターネットの利用状況

■米Novarra社の発表(出典:Mobile World Congress Daily 2008、2月14日号)(Noverraはウェブサイトをモバイル向けに自動変換するシステムなどを開発、提供している企業で、Vodafoneや香港の3などの通信事業者を顧客に持っている)

・利用者1人あたりの月間データ量は8〜20Mb(bってことはビットかな)。ただし、Novarraの技術はデータ量を10分の1程度に圧縮するので、実質的には1ヶ月あたり20〜200ページを見ている。

・動画ストリーミングは1ヶ月あたり3〜8回。平均で1回あたり7つの動画を見ている。

・モバイルでもロングテールは起きている。たとえば、アメリカ、ヨーロッパ、アジアのトラフィックを全て集めた場合、アクセスの多いサイト上位10件の合計アクセス数は、全体の25%に過ぎない。一番多いサイトでも全体の6%、2位は1%未満とのこと。

・モバイルでもっともアクセスが多いのはSNS。次が情報サイト、その次が検索。検索がトップと思われがちだが、実はそうでもない。

えーっと、1ヶ月あたり200ページって、1日7ページくらいですか。少ねぇっ。

イー・モバイルは以前、平均1.4GBという数字を出してましたね。まぁこれはPCの場合ですが。

モバイルでもロングテールが起きている、というのは、世界全体で見たらアクセスするサイトは分散するに決まってるので、根拠としては弱い。

モバイルでもっともアクセスが多いのがSNSっていうのは実感として納得。やはりケータイはコミュニケーションとの相性が良いですね。

進む3Gへの移行

■世界動向(出典:Mobile World Focus 2008)

・2007年、ついに2Gの普及率が減少に転じた

2006年7月〜2007年6月の状況を見ると、

・NTTドコモのFOMA契約者純増数は1164万人で、年間44%増。

・ソフトバンクモバイルの場合は同550万人で、同148%増

・AT&Tの場合は同475万人で、同1900%増

確かに、展示会でも3G〜3.9Gの出展が花盛りでした。HSDPA、HSUPA、LTEが先端技術ですが、中にはこんなのも。

・EDGE Evolution:下り最大1.9Mbps(実測1.2Mbps程度)

※EDGEの場合は下り最大473kbps

名言

■俳優、ロバート・レッドフォードの発言(出典:Mobile World Congress Daily 2008、2月14日号)

・「技術は、本当に魅力的なものにはならない。アーティストが、そこに魅力を吹き込まない限り」

・「アートが技術に手を貸すほど、勢いに拍車がかかるだろう。エンターテインメントは今まさに、新しい技術と一緒になろうとしている」

まぁ、使われてこそなんぼ、という意味で。ちなみに彼は、モバイルが「第4のスクリーン」になることを望んでいるようです。

新技術動向

・米Audience Voice Processor社が、ケータイの通話ノイズを軽減するプロセッサを開発。人間の音を聞くメカニズムを元に開発したとのこと。(プレスリリース

・Google開発のケータイ向けOS「Android」をLinux Zaurusで動かした人がいる・・・ってぐぐったら結構有名な話らしい。ハッカーのCortezさんのブログにまとまっている。しかし、リナックスザウルス、愛されてるなぁ。

注目企業

■ZTE(中国の通信機器ベンダー)(出典:Mobile Communications International)

海外の通信関連の展示会に行くと、やけに大きなブースを出しているイケイケ企業。特集されていたので概要を紹介。

・深圳(シンセン)で1985年に設立。創業当時はZhongxing Semiconductorという名称。

・深圳証券取引所に1997年に上場。

・ガートナーによれば、2007年上期にもっとも多くの携帯電話関連の契約を勝ち得た企業。

・2007年上期の売上高は、前年同期比43.9%増の21億ドル(約2100億円)、利益は同32.5%増の6億3700万ドル(約637億円)。

・最大の顧客はChina Mobile=契約者ベースで世界最大の通信会社

・主な顧客は発展途上国の通信事業者。価格勝負が出来るから。

・WiMAXに力を入れており、GSMやCDMAも使える端末を開発中。米Sprintなどに納入予定。

・社員は2万7000人。そのうち70%以上が大学卒以上。平均年齢は30歳。

・とはいえ、通信機器ベンダーとしては下位。業界最大手はエリクソンとノキアシーメンス、2番手軍団がアルカテルルーセントやモトローラ、Huawei。

日本で言うなら、ドコモお抱えのNECや松下といったイメージでしょうか。

低価格製品から競争に入るという点では、「イノベーションのジレンマ」で勝ちあがれるか注目。

大変なの通信事業者さん

■Verison Wirelessさんの場合(出典:Mobile Communications International)

・コールセンターの顧客対応コストは1分あたり4〜6ドル、もしくは1通話あたり15〜20ドル

それどこのダイアルQ(ry

がんばる端末ベンダー

■Nokiaさんの場合(出典:Mobile Communications International)

・2007年第4四半期のシェアが40%を超えた。これは2〜4位のサムスン、モトローラ、ソニーエリクソンのシェアを足したのよりも多い。

・Linux開発ベンダーのTrolltech@ノルウェーを買収の噂

・ケータイとPCの両方で使えるウェブアプリケーションを第三者でも開発できるようにしたい。これってGoogleのAndroidとかAppleのOS XとかMicrosoftのWindows Mobileとかとぶつかる動き

世界最大手の端末ベンダーNokiaと、最大手のPC OSベンダーMicrosoftと、最大手検索ベンダーGoogleと、イケイケ機器ベンダーAppleの激突や、いかに。

私の知らない世界のケータイ市場

■アフリカ市場(出典:Mobile World Focus 2008)

・契約者数は2007年6月末時点で2億3121万人、前年同月比45.02%増

・国として多い順は、南アフリカ、ナイジェリア、アルジェリア、エジプト、モロッコ。ただしナイジェリアがもうすぐ南アフリカを抜きそう

・アフリカのケータイ普及率はまだ25%。拡大普及余地は大きい。

・市場首位は南アフリカのMTN社。ボーダフォンが2位。

■中東市場(出典:Mobile World Focus 2008)

・契約者数は2007年6月末時点で1億4677万人、前年同月比30.25%増

・国として多い順はトルコ、サウジアラビア、イラン

・中東のケータイ普及率は49%

・市場首位は南アフリカのMTN社。ボーダフォンが2位。

■アジア市場(通信関連全体の動きとして)(出典:Telecom Asia 2008年1月号)

・China Telecomの主力事業の2007年売上高は前年比2.4%増の245億ドル。純利益は同1.9%増の36億ドル

・香港のPacNetが米国市場に上場を計画。8億ドルを調達したい考え。また、日本とインドで企業買収を検討中。

・韓国のKTが子会社のKTFの吸収合併を検討

■世界でもっとも加入者の純増が多い市場(出典:Mobile World Focus 2008に載ってたInforma Telecom & Mediaのデータ)

・2007年

インド(8120万人)、中国(7543万人)、パキスタン(2909万人)、インドネシア(2741万人)、米国(2138万人)、ロシア(1869万人)、ブラジル(1438万人)

・2008年

インド(8983万人)、中国(5608万人)、インドネシア(2453万人)、パキスタン(2386万人)、米国(1663万人)、ロシア(1256万人)、ブラジル(1168万人)

おそるべしインド&中国。

2008-04-20

調整局面に入っている

モバイルフィルタリングの話とか、インターネット利用規制の話とか、著作権制度の話とか、

既存社会と衝突を起こすくらい、インターネットが普及したんだなぁと思う。


「これは世の中を変える!」といっていたステージから、

実際に変えたことで、これまでの仕組みや思想との「歪み」が起きてる。


しばらくは調整局面が続くだろうなぁ、と思いながら、

次のイノベーションはどこから起こるんだろう、と辺りを見渡す日々。




水俣病の問題から環境技術が急速に発展していったように、

ここで起きている問題に焦点を当てて、再発しない技術開発をすることが、

1つ未来を作ることにつながるだろう。


ステージがネットの「開発」から「利用」に移る中で、

誰でも使いやすい、ハードウェアまで含めた形でのネットサービスの設計・開発・提供が、

農業や漁業や医療や教育や、まだまだ人が人だけでがんばっているところに、道を切り開いていくだろう。


技術が、「生み出す人のもの」から「使う人のもの」に変わっていく。




さてそのとき、メディアは、どこにいるべきなんだろうか。