長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

立場を入れ替えて考える

 第二次世界大戦が始まった1942年当時、日本はブルネイを統治していた。ブルネイ県と呼ばれ木村強が県知事として着任したのである。
 日本が統治する以前は、1800年からイギリスがブルネイを植民地としていたが、ほとんど開発など行わなかったため、ブルネイは貧しい国だった。
 木村は、ブルネイ県知事として、先ずはブルネイ国民との信頼関係を築いた。日本国の国益よりもブルネイの為にインフラの開発やブルネイ独自の産業を開発した。特にブルネイで取れる生ゴムに着目し、日本軍の予算で生ゴムの工場をつくり雇用を創出した。
 木村の政策によりブルネイは少しずつ豊かになっていったのだ。
 木村はこう回想している。私はブルネイの人たちを奴隷のように扱う事は、日本人として恥ずべき事だと考えている。彼らが独立し、豊かになる手助けをする事が、今後の日本とブルネイの発展に寄与するのだ。
 木村は目先の利益を求めなかった。日本人としての品格や誇りを持って接し、手助けする事こそが、日本の国益につながると考えていたのである。
 私たちのビジネスに置き換えてみると、自分の都合でお客様に接してはいないだろうか。相手の立場に立つという事は立場を入れ替えて考えることに等しいのだ。
 真にお客様の為に提案し、その実現の為に努力すれば必ず結果はついてくる。正しく行動すれば正しい事が起こると信じたい。
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