武器を使わない戦争
国際標準化は、ある意味で国の未来を左右すると言っても良いだろう。
ISO(国際標準化機構)で策定される国際標準は多岐にわたる。これを日本主導で抑えられるか否かで国際ビジネスに大きな影響を及ぼす。
例えば、JRが導入した非接触型のICカード(Fellica方式)は、モトローラーとフィリップスからWTO違反だと提訴された経緯がある。
国際入札では国際標準を取得した技術がその前提となる。当時、Fellica方式は、国際標準化されていなかったのだ。
幸いにも、モトローラー方式もフリップス方式もまだ国際標準化前だったことで申し立ては却下され、Fellica方式が採用された。
この国際標準化活動は、中国がこの10年で6倍、韓国が2倍と30〜40歳台の若手を投入し、人材を急速に育成している。
実は、国民の見えないところでこのような国際的な駆け引きが行われている。これは武器は使わないがある意味で戦争だ。
日本は、遅れをとることなく、官民一体で標準化戦略を構築してもらいたい。
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