レコードのわくわく感
私が学生の頃はCDなど影も形もなかった。レコードプレーヤーにレコード盤をセットする。助走路上に針がうまく落ちる様に、その位置を確認してゆっくりとレバーを下ろすと静かに針がレコード盤上に着地する。
パチパチというノイズを聞き、さながら儀式の様に感じたものだ。
DENONのレコードプレーヤーにナガオカの針、SANSUIのアンプ、そしてDIATONEのスピーカーを通して流れてくる音楽をワクワクしながら聞いたのはもう40年も昔の話だ。
当時は友人が真空管を使ったアンプを自作し、使うそれによって音質が全く違うと言っていたのを聞いてよくやるなと思った。
CDの時代がやって来て、あっという間にドーナツ盤は姿を消した。あのパチパチ音も今では聞く事すらできない。昨今、レコード盤が人気だという。
CDの絶対的な音質を知り、レコード盤を知らない若者たちを引き付けるものは何なのだろう。0と1の間にある曖昧さが心地よいのだろうか。
沢山あったドーナツ盤を処分してしまったことに後悔しつつ、復刻版が出たらまた試してみようと思うこの頃だ。
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