長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

DVD『フルメタルジャケット』を見た。

nagatani2005-03-11

先日ぼくが書いた『ハイホー』は、記憶違いで
あった。
コメントをつけてくださったトロ〜ロさんが
正しい。海兵隊ベトナム若い女性スナイ
パーを殺したあと、破壊し尽した町を引き揚げる
とき、『ミッキーマウス・クラブ』の歌が
流れて映画が終わる。

『無痛文明論』(トランスビュー)を書いた

森岡正博は「ダ・ヴンチ」のインタビューに答えて
「哲学ではずいぶん昔から言われていることですが、
今ありありと思い出される過去というものは、出来事は
過去なんだけれど、思い出された時点ではおれは
すでに現在にもなっているんです」
「もう一つ、これは心理学のほうでわかっていること
なんですが、今思い出される過去の思い出は、常に
再構成されていると。それは事実とは違って再構成
して現れる。(略)思い出される過去は今ありありと
存在しているのに、さらにそこにウソも入る。」
こんなところが心の不思議だと言うのだ。

ぼくも『フルメタルジャケット』の歌曲を

ミッキーマウスの歌より、7人の小人たちが
宝石採掘の労働が終わって帰る時に唄う
『ハイホー』の方がいいのではないか〜と
心の中で再構成していたのに違いない。さらに、
火災の炎の赤より、夕日の赤(流された兵士の血
でもある)の方がふさわしいと考えていたと
思われる。
再見して、もうひとつのマンガも見られた。
チャーリー・ブラウン』のスヌーピーの絵が
基地内の新聞編集室の壁にある。
キューブリックはいずれにしろ、アメリカのマンガが
好きだったようだ。
マンガ学会の今年の大会のお題は「戦争とマンガ」である。

四国・北島町の小西昌幸さんから、

創世ホール通信」122号が送られてきた。
ホールでは3月20日(日)2時半より
九条映子講演会「夫・寺山修司を語る」がある。
寺山本を生前・没後50冊を手掛けた名編集者
白石征氏が登場し、対話形式で行うという。
こういうところが、小西さんの真骨頂だ。
並みの地方公務員にやれる技ではない。
地元にこうしたお役人さんがいる北島町がうらやましい。
もちろん、図書館でも「寺山修司の幻想世界」という
特別展示が行われる。
映画『田園に死す』を再見したいなあ。