赤い夕日の中を引き揚げると記憶していた
のも勘違いだった。ここから、記憶が『ハイ
ホー』になってしまったようだ。
夕日ではなく、赤く燃える町である。
『無痛文明論』(トランスビュー)を書いた
森岡正博は「ダ・ヴンチ」のインタビューに答えて
「哲学ではずいぶん昔から言われていることですが、
今ありありと思い出される過去というものは、出来事は
過去なんだけれど、思い出された時点ではおれは
すでに現在にもなっているんです」
「もう一つ、これは心理学のほうでわかっていること
なんですが、今思い出される過去の思い出は、常に
再構成されていると。それは事実とは違って再構成
して現れる。(略)思い出される過去は今ありありと
存在しているのに、さらにそこにウソも入る。」
こんなところが心の不思議だと言うのだ。
花粉症は相変わらずだが、鼻水はとまっている。
マンガを少し描く。どうやら100ページは超えた。
写真はジブリ美術館内の手汲み井戸(水は飲めない)
子供が珍しそうに汲み出していた。