長谷邦夫はてなダイアリー・アーカイブ

長谷邦夫はてなダイアリーのバックアップです。今のところ更新は無い予定です。

「少年サンデー」

nagatani2008-03-24

●50周年だという号のサンデーを
購入。
ついでに『鋼の錬金術師』(19)
も購入した。孫娘はすでに買って
いるだろうが…。
■以下、小谷野敦氏のブログを
貼り付けさせていただきます。
●読売新聞の記事など
 昨日の読売新聞夕刊に私の取材記事が出ていたが、この文章は私の校閲を経ていない。私は「暗く惨めな体験を小説にするのはつらい」とは、積極的には言っていない。記者「つらいでしょう」敦「いや、別に」記者「でもつらいこともあるでしょう」敦「まあ、少しは」みたいな会話で、始めから「つらい」という結論ありきの誘導尋問みたいな取材だったのである。だいたい、暗く惨めな体験を小説にするなどというのは、明治期から日本の私小説ではもちろん、西洋の作家だって折りに触れてやってきたことで、明るく楽しい体験なんか小説にしたって、そりゃ「純文学」にならないだろう、普通。

 それから写真だが、私が喫煙していない。これも、記者氏が撮影場所へ着くやいきなり、「いやあタバコを吸ってる写真は上司が認めてくれないもので」などと言い出し、私はむっとして、それでも取材に応じたのだが、そんなことはわざわざ言わなくてもいいのである。その上、その夜になって、撮った写真が上司からダメだと言われたので取り直させて欲しいと言ってきて、私は新聞の傲慢さに腹をたて、「喫煙している写真がダメだというならお断りする」と返事をしたら、「喫煙していてもいいです」と言うから再度の撮影に応じ、あちらを指差してくださいなどというバカげた注文さえ受けて、それは断ったが、俺は藝能人じゃないのだとムカムカしていたが、要するに騙されたわけである。

★喫煙している写真はダメなど、編集上司の
態度に非常に疑問を感じた。
NHKのBS、石ノ森番組への、ぼくへの
取材お断り!なんかと、非常に似た態度だ。
勝手に取材者側が、取材される側のイメージ
を予め規定しておき、それをはみでた部分は
勝手にカットしたり、やり直し、または拒否
したりする。
読者は、ねじ曲げられた人間像を読まされ
見せられる。
これが「真実を報道する」という使命を
持ったメディアのやるべきことなのか。
ぼくは喫煙しない人間だが、編集部の態度に
嫌悪感を持った。