日々のなごはく。

名護博物館ブログ

外来植物ツルヒヨドリに注意!!

名護博物館すぐ近く、名護岳の道路沿いで特定外来生物ツルヒヨドリが見つかりました!

確認されたツルヒヨドリ
ツルヒヨドリ南北アメリカを原産とする外来植物で、ものすごい勢いでつるを伸ばして増えていきます。
樹木にからみつきながら、つるを上に伸ばしてマントのように森を覆ってしまい、日光をさえぎり、栄養分や水分を奪うことで在来の生態系に大きな悪影響を与えます。
したがって、農作物にも大きな被害を与える危険性があります。


手前側にしげっているのがすべてツルヒヨドリです。
奥にむかって、谷間を覆ってしまっています。


谷間のむこう側では、樹木にからみついて上に伸びるツルヒヨドリも確認できます。


今ちょうど開花期で、白い花を咲かせています。
花はきれいなのですが・・・


この時期、同じような白い花を咲かせているものにツルソバ(上の写真)がありますが、葉の形が丸いのですぐ見分けがつきます。
ツルヒヨドリは最初の写真のように、
葉は細長いハート型で、縁がギザギザしています。
葉の大きさは、長さが4〜13 cmほどです。

この場所にどうやってツルヒヨドリが入ってきたのかわかりませんが、本種は繁殖力が強く、引き抜いて放置したり、折れた茎だけでも増えるとのことです。
つまり、草刈りなどをして土などと一緒に他の場所に持っていくと、その先でまた増える危険性があります。
また、1月になると綿毛のついた種子をつけ、風にのって飛んでいくとのこと・・・

名護市内では現在、他に宇茂佐(医師会病院付近)や数久田で範囲を広げているのが確認されています。

ツルヒヨドリは最近、国立公園になったやんばる三村でも猛威をふるっており、環境省も駆除対策に追われているようです。

増えて広がってしまうと駆除に膨大な費用と時間がかかるので、その前に何とかした方がよいと感じていますが、まずは、市民の皆さんにツルヒヨドリについての知識を持ってもらうことが大事だと思います。

最初の写真のように、ハート状の葉を持つ植物が道路沿い一面に広がっているようでしたら、ツルヒヨドリの可能性があります。
草刈時などにその場から移動させないように注意が必要です。

ツルヒヨドリ外来生物法の特定外来生物に指定されており、許可なく持ち運ぶことはできません。
このことを知らないと、知らず知らずのうちに法を犯している可能性もあります。

環境省(やんばる野生生物保護センター)はツルヒヨドリについての普及啓発用の資料(こちら)を公表しています。
その他の外来生物等の資料については(こちら)で一覧が確認できます。

ぜひご覧になって、情報拡散して頂けるとうれしいです。

(NM)