手入れ

年に一回くらい手入れをしていますが、
なぜだか梅雨の前にするのが恒例となってしまいました。


具体的にすることはといえば、塗ってある古い油をふき取って、
新しい油を引きなおすってことです。


材料が鉄ゆえに空気に触れてると錆びてしまうので、
普段は薄い油の膜で覆って保存していることに由来してます。
ただ、油も乾いてゆくので交換してやる必要があるんです。
面倒だけど、このくらいの手間はかけてやらんとね。
それに、こんなことでもないと、なかなかじっくり見る機会もないし。




この絵は、独鈷の剣に龍が巻きついた姿を描いています。
剣に龍が巻きついている絵は「倶利伽羅」って呼ばれてて、
確か、不動明王が持ってる剣とされてたと思います。
そんな由来もあって、刀の彫りとしては多いものです。

打ち粉。
時代劇で、刀にぽんぽんやってるやつ。
この丸い布の中には砥石の粉が入ってて、油を拭うために刀に打ち付けます。

そしたら、↑こなんなるんで、これを柔らかい布でふき取ってやると油も取れます。


古い油をとってしまったら、しばらく愛でた後、
新しい油を布にしみこませて塗ります。
この油は丁子油を使いますが、独特の匂いを持っていまして、
おかげでぼくの部屋は今、丁子油くさいです。


おまけ