やべ、長くなってきちった
暇にあかせて月刊チャンピオンと週刊少年サンデー買ってきたので二誌全作感想でもしてみる。
☆月刊チャンピオン
・WORST
何で武装は毎度参謀に恵まれるかねえ。あ六代目微妙だったか。っつか早く花対天地やれ。で椅子取りゲームさっさと終わらして単なる喧嘩中心の漫画になーれっ。そのほうが絶対面白いっての。
・ドロップ
月刊チャンピオンはおとなしくヤンキー雑誌になってればいいと思うんだけどなー。ただこの雑誌に出てくるヤンキーものは大体主人公が圧倒的に強いからちょっと目先が変わる感じでいいのかも。ところで鈴木大の作画に多少ふんわりの影響感じるのは気のせいか?
・賞味期限あり!
正直こういう雑誌に載る四コマ漫画家って人間として最低限の何かとか保障されてんのかなーと不安になる。面白い、面白くないとかじゃなく……病んでる。
・明日のよいち!
何でこういうカオス漫画が差し挟まれるのか教えてほしい(いい意味で)。当たり前のように上手い作画が行き過ぎて情報過多になり、他のがワンパン見開きとかやらかすような脳みそ悪い漫画だもんだから、何というか落差で本気で読むの大変でした。いや俺ツンデレ嫌いじゃないよ?
・B.M.N
相変わらず描きたいのであろう熱さと拳の威力が比例しねー漫画だな。格闘漫画は、特にストライカー主人公に置きたいなら打撃がどんくらい痛そうな絵かが全てじゃねえのとか思う。ケンの攻撃力は全てネームで説明されてる。嫌いな漫画じゃないんだけど、その点でこの漫画にははまれそうにない。
・空手婆娑羅伝 銀二
いや、この漫画あんま読んでなかったけど、ちょっと勿体無かったかも。てゆか編集部何かの嫌がらせかこれ? 実際のアタックシーンが一度もないのにBMNより遥かに銀二の拳重そうだぜ? 何というかこの漫画の格闘シーンが妙に楽しみになってきた。
・有頂天ポリス
TWO突風と同じようなスメルが漂ってます。まぁあの狂気は簡単にまねできねえ代物だけど、あーでもこの漫画は安心して読める破天荒ものかもなー。片手で一人ずつの顔面掴んで持ち上げてる見開きがありえなさ過ぎてカッコエエ。個人的にはワンパン見開きよりこういう見開きのが好きだな。
・グリグラ
新連載か。巻頭飾らしてやれよ……いや、しかし上手いなこの人。なんつかコマ割りも手馴れた感じだし。ベテランなのかしら。軟派と硬派で、折り合いが悪くて、でいざというときには抜群のコンビネーション。ネタ的にはどこにでも転がってそうで、けどそのオーソドックスさが心地よくて。これ継続して読むだろうけど、多分単行本買いたいとは思わないだろうなぁ。
・プリプリ
なんとも感想が浮かばない。あー、絵上手いしいいんじゃない?
・卓球dash!
この漫画ってつくづくネーミングセンスの前に全てをひれ伏させてるような……まさにバトル卓球。これアニメ化してほしいね。うろ覚え知識で申し訳ないが球の動き板野サーカスとかでやってほしいよ。っつかいま球が「弾」って変換になって「あ、あながち……」とゴクリした自分に気付いた。いやーもうこの漫画大好きだわー。
・野球しようぜ!
なんだこれ(笑)素晴らしいギャグ漫画でございますね。ウンチク系でもあり、ハッタリ系でもある。野球漫画としてものすっげーカオス。カオスな月刊チャンピオンに、実にふさわしい野球漫画だ。あー、ともなると誰かREDで野球漫画やらないかな。できればドスペラード級の。大和田ガンダムさんなんかやめてREDで狂った野球漫画描きなYo!
・あゆまゆ
あゆとまゆがひろいんなんですね。へー。
・めっちゃキャン
こいつの絵柄見てさ……おれさ……緋采が帰ってきたってさ……すっげーぬか喜びしたのさ。しかし幼い頃からカマスって呼ばれてた不良とか料理人が双子の小一だとかみのもんただとか、大概も大概だな。とってもカオス。何でこんな漫画ばっかなんだこの雑誌(笑)
・ゆきゆきて北澤くん
素敵なくらいなにがなんだかわからない。
☆週刊少年サンデー
・名探偵コナン
どう頑張っても本能がスルーする。
・結界師
正当な熱い主人公という意味で言えば、鋼の錬金術師のエドワードとこいつが今の少年誌界を引っ張ってるような気がする。いいな、こういう「誰かのためになんかすんのは当たり前だろ?」的キャラ。もっとこういう主人公が増えればいいなーと思うんだけど、取扱に失敗すると劇薬だしな。
・メテオド
なんか周辺状況がよくわからんかったのだが、最後のページに出てきたデブリには笑わせていただいた。ただこのデブリの存在さ、早くもモノバイル的雰囲気を感じさせるものがあってさ、ぶっちゃけ先行きがとても不安です。
・お茶にごす
漫画的には、ほんとに今のサンデーにとっての良心的存在と化してるな。その分サンデーメイン購買者層には受け入れられづらいという素晴らしくスパイラルな構造ができているような。サンデーって一回どっかで連載陣大幅な刷新加えないと駄目なんじゃね? それがお茶にごすの生き残る道であり、さらにはサンデーの生き残る道のように思うんだが。
・金色のガッシュ!
どうしてこの漫画はゼオンがラスボスにならないよう調整しなかったかな。今週のノートがやけにかっこいい分、もう少しどうにかならんかったのかなと思う。あとは雷句がぽっと出のノートをどれだけ厚くすることができるか、それがこの漫画の漫画全体としての評価を握る鍵になりそうだ。期待半分失笑半分というのが正直なところ。
・ダレン・シャン
ほんとに、なんというか、こう……今回読むとつくづく自分が海外の小説原作の漫画見てるんだって実感するね。しかし面白いなー、少年漫画においては、元帥たちの全うな言動が「なんかヤな奴の言動」に見える。この辺原作だとどうなのかしら。ちょっと気になった。読まないけど。
・MAJOR
みてもみてもアメさんたちの扱いの軽さに泣く。まーでもこの漫画は吾郎と寿也の壮大なラブストーリーなのでその他大勢は実にどうでもいいのだが。清水には帯ギュ最終回前の海老塚の寝言をなぞらせるといいね。つまり「茂野の野球馬鹿」。ってやべー、こいつこの台詞もう何回か言ってなかったか!?
・GOLDEN☆AGE
つくづく思うんだがこの漫画、ブリザードアクセルと正反対ね。絵の上手さって意味じゃちょい微妙だが漫画はすごい。近江のツンデレっぷりは異常。
・史上最強の弟子 ケンイチ
やはり新島が輝いているねこの漫画。主人公なんかそっちのけで新島の話しばっかりしてほしい。こいつのなにがすごいって決して弱者というポジションを失わないところにあるよな。まさにオンリー・ザ・頭脳。兼一の話なんていいからずっと新島の話してればいいのに。
・クロスゲーム
あだちのこの憎々しいほどの遊びっぷりは、何というかすごいな。こんだけ遊びを挟んで漫画として安定して楽しめる。別の意味でサンデーの良心かも知れん。
・兄ふんじゃった!
この人普段何食って生きてるのかな……心配になってくる。
・イフリート〜断罪の炎人〜
このまま闇に代わって悪を討つが続くのもありはありかなーと思うんだが、そうすると漫画としての軸がぼやけるからなー。どっかの漫画みたく悪の組織の存在を無駄に引っ張るとかはくれぐれもやめていただきたいものだ。
・犬夜叉
頑張って読んだ。なにこれ。自分の妖気が自分の中流れなかったら誰の妖気なわけ?
・最強! 都立あおい坂高校野球部
正直今この漫画で夢中なのはあおい坂の面々よりも狛と古谷のラブの行く末なんですがね。っつか今週ラストの狛ちんの顔がちょう素敵。嫁にやりたい。
・うえきの法則プラス
「待て」いらねーだろそのコマで「待て」はよぉー! せっかくスピードを凌駕する何かって演出なんだからそこに音入れんなよぉー! モノローグも邪魔なんだよぉー! 空想科学読本的考察はしないどいてやっからよぉー! ってこれ何の漫画?
・ギャンブルッ!
なんか るーる が わかりません でした。
・MARΩ
祖父師匠の情念乗り移ったか!? ウンヴェッターキタネ!!! 何かたくらんでそうな奴の裏切りも糧にして白面級のアレになるとイイヨ!!!!
・絶対可憐チルドレン
神というか……アホだな、ほんと。でもほんとチルドレンはまとめ読み推奨ね。
・あいこら
アホ以外の褒め言葉が見つからない漫画ですね、つくづく。
・RANGEMAN
ここ近年の風香のかわいさは異常。でもたぶん本気でここ最近なんだろうから、とりあえず期間についてはもうちょっと見送り。っつかものすごい勢いで漫画本来の流れを無視するその潔さが素晴らしい。もうだめ戦隊ものなんて設定忘れてそのままただのラブコメに移行しちゃいなYo!
・ブリザードアクセル
曲が「新世界」ですが……いやもう、なんていうかね。色々暗示してそうでね。っつか七瀬の額が上がってたりマッケンジーはもう最近技術技術しか言わなくなってたり、相変わらず大変だなーこの漫画。あと今更言うのもばかばかしいが動きのある絵の躍動感が本気で異常。あとはこれで練習風景をきっちり取材したほうがより迫力ある格闘漫画描けるようになるってことに気付いてくれればいいね。あ、それとね? そろそろ顔のアップ描くのやめたほうがいいと思うよ。
・ネコなび
今週のギャグはまんカレプロ魂との兼ね合いという高テクニックですね? 「全てのコマで笑ってもらえる工夫をすべし」。遠大な伏線だと思いました。
・ハヤテのごとく!
もう一作は意図的だったが、こいつは素だった。やっべー、何でこの漫画こんなになかったことにしたいんだ俺。なんにせよ柿の木噴いた。ろくすっぽ読んだことねーんだがすげー漫画だな、つくづく。コアなはまり方してる諸兄が多いのも頷ける話だ。
あと改めて思ったけどサンデーの漫画ってコマ割りかっちりとしてんのね。なんかジャンプ時代に比べて央の漫画にせせこましさ感じてたんだけど、ちょっと納得した。誌面によっていろんな方向性があるもんなんですねーとちょっと感心。
ツンギレ4
「おおおおお、楽しみになってきたぞ」
「何で初日からあんな目に遭っといてそれが言えるんだ」
「馬鹿言うなよ! 学校も一目置く優等生が実は、ってまるで漫画の世界じゃんか」
「俺は平穏な学園生活でいい」
「何だよつれねーなー」
「いい加減懲りてんだとは思わないのか?」
「何に?」
「……なんでもない」
何を言っても無駄、という言葉が実に良く似合う。
どうのこうの言ってみたところで仕方がないのだ。
だから、とりあえず後頭部をはたいておく。
「おま、その手の速さ治せよなー」
誰のせいでこうなったと思ってる。
昇降口から出ると、サッカー部の練習風景に出くわした。正門がグラウンドの向こうにあるというのは一体どういう嫌がらせなんだろうか。下校の際にいちいち迂回しなければならないのは、面倒なことこの上ない。
「そういや正、何か部活入んのか?」
「特に考えてないな。多分追いつくので一杯一杯になるだろうから」
「なんだよー、俺と一緒にエンジョイしようぜ?」
「お前みたいな頭があればな」
思わずため息が漏れた。
そう、俊喜はバカだが頭はいい。多分入試でも相当いい点を取っているだろう。ついでに言えば教えるのも上手く、俺がここに入れたのもこいつの力によるところが大きい。本当のところでは感謝に感謝を重ねてしかるべきところなんだが、
「おい見ろよ、マネージャー可愛いぞ」
人間として、すがすがしいほど尊敬できる点がない。
「本当、そういう目の速さだけは感心するわ」
「褒められたって別に遠慮はしねえぜ?」
「褒めてねえよ」
グラウンドの両脇には桜が植えられている。暖冬だったせいか入学式当日にはもうだいぶ葉が目立っており、何というか「あ、ようやく来たの?」と桜に言われているような気分になってくる。そういえばこの辺りの桜には毛虫がたくさん棲みついていた。たぶんここの桜も事情はそう変わらないだろう。これは慣れる前に毛虫騒動に巻き込まれることになりそうだな、妙に陰鬱な気分になってきた。
くそ、何で初日からこんな素敵な将来図描かなきゃいけねえんだ。
「そういや山岡先生美人だったな。28歳だってよ」
「おま、何でもうそんな情報」
「俺の情報網馬鹿にすんなよ? 血液型A、身長170cm、体重50kg、元女子サッカー選手。今はその時の経験を活かしサッカー部顧問に就任。好きな食べ物は……おおっと意外だな、プリンだってよ。あと彼氏はいなくて、」
「そんくらいにしとけよ、先生こっち見てるぜ」
「え」
「え、じゃねえよ」
サッカー部が練習しててなんで顧問がいないと思ってんだこいつは。いつの間にやら取り出していた手帳を慌てて鞄にしまい、あまりにもわざとらしく山岡先生に向け、お辞儀した。
だから、俊喜に合わせて頭を下げたあとに言ってやる。
「山岡先生、ボクはとっても怪しいです」
「たぁだしー、お前ほんっきでその性格直したほうがいいぜ?」
「お前が言うなよ」
校門に差し掛かる。しばらく教室で俊喜が伸びていたのもあって、当たり前のように新入生たちの姿はない。何人かの上級生と思しき生徒たちと、
「――なあ、正」
「あん?」
「何であんな小さい子が入ってきてんだ?」
「俺に聞くなよ」
私服姿の、中学生くらいだろうか。
そういった雰囲気の少女が鼻歌まじりに、正門からとてとてと入ってきていた。
「どしたの? ここ高校だぜ?」
「え? そうですけど……」
「兄ちゃんか姉ちゃんでもいるの?」
「そ、そうじゃなくて」
「なんだよ、なら勝手に入ると怒られちゃうぜ?」
「怒られるっていうかですね、えと、」
「どこの子? 迷子ってわけでもなさそうだし――」
「――俊喜」
少女と俊喜のやり取りを見るに見かね、つい割って入る。
噛み合っていないにもほどがある。
「ここが大笠高校だってことはわかってるみたいだけど」
「そ、そうです! ここの教師です!」
教師。――教師?
俺の身長は165cm。そう高いほうでもない。が、この自称教師は頭が俺の胸にぎりぎり届くかどうかというところ。いや、別に背だけだったらそれほど問題ないのかもしれないが、
「いや、ちょっとその冗談面白い」
思わずそう俊喜が口走ってしまうほどに、顔つきが幼い。
「じょ、冗談なんかじゃありませんよぅ!」
うん、まぁ、何と言うか。
威厳がまるでない。
思わず俺と俊喜とで見合う。果たして彼女の言葉をどのように受け取ってみたものか。
やがて少女の顔がゆがむ。泣き出すかと思った次の瞬間――
「た……たかちゃぁぁん!」
「たかちゃんって呼ぶな」
その声とともに、
ゴッ! ゴツッ!
――目から火花、ってのは多分こういうことを言うんだと思う。
降って来たのは拳骨。
いつの間にか、俺らの後ろに山岡先生がいた。