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2007-10-23
■[ネット関連]初音ミク問題は検索エンジンのパンドラの箱を開けるか
さて、初音ミク問題で検索エンジン誰かが操作したとか単に検索エンジンの問題だなどいろいろ言われていますね。
■画像検索から「初音ミク」が一斉に消えた件(まとめ)
■「初音ミク」の画像が検索できない〜発売元は「削除は依頼していない」
■【圧力?】「初音ミク」でイメージ検索かけてもヒットせず。さらにwikipediaからも削除【TBS?】
■消えた初音ミク”問題 ヤフーとGoogle「原因を調査中」
■「意図的削除はしていない」が…… 謎深まる“消えた初音ミク”問題
■「ググる」から「ビる」へ 初音ミク騒動でLive Search高評価
この前の『本当に恐れられているのは初音ミクの先にあるものかもしれない』でも少し触れましたが、個人的には今の段階ではこれの陰謀論はあまりに根拠が無くて弱いと思います。
しかし、それの真偽はともかくとして、期せずしてもっと重要なことが表面化してしまったのではなないでしょうか。それは、「普段何気なく使っている検索エンジンというものが必ずしも適正な結果を導き出すものではない」ということ。
以前から「Google八分」などというものはありましたし、それに対しての動きもありました(参考・グーグル八分発見システムProject ∞Eyes)。しかしそれ自体を問題視する声は高かったですが、実際の使用に関して大きくかかわってくるものではなかったので、全体の動向としてはネット倫理の問題だけで完結していた面があると思います。しかし今回、今人気が集まっている「初音ミク」というものが何らかの影響を受けたわけで、完璧と思われていた検索エンジンの抱える問題を表面化してしまったのですから。
そしてこの初音ミクの件についてはともかく、その検索エンジンの抱える問題点においては陰謀があったなかったはあまり関係ないでしょう。少なくとも「陰謀の加わる余地がある」ということをさらけ出してしまったのですから。さて、これらがどう収束するかは非常に興味深いところですが、下手をすると検索エンジンの企業秘密であるルーチンにおいても触れなければいけないので、説明難しいだろうなあ。
さて、既存の検索エンジンがもしダメだとしたら、代わりを求めるというのが人間の性。でもGoogleを超えるものとなると思いつかない。ネット上では、現在1強のGoogleの他に、Yahooや今回浮かび上がってきたMSLiveを併用して、検索エンジン勢力の均衡を保とうという流れがありますが、こうしても結局次の強者が決まれば同じことが繰り返されるでしょう。
そこで一部で浮かび上がってきているのが「P2P検索エンジン」というもの。
現在でこそP2Pの一般的イメージはファイル交換ソフトとしてのイメージが先行しがちですが、本来は処理を分散させることで1カ所に負担を集中させずに巨大な処理を行えるという思想であるものです。それはすでにUDなど医療の解析システムとして実用化されています。あと、宇宙の解析のためとかもありましたね。
さて、あらゆる方面で使われているこのP2P、検索エンジンでもこの思想を取り入れてエンジンを作ろうとする動きがあります。
■独FAROO、完全分散型P2Pサーチエンジンのベータテストを開始
■Webの完全なインデックス化を目指すP2P分散型サーチエンジンの挑戦
このP2P検索エンジンの利点として考えられるのは、検索のデータが分散化するので誰かが手を加える余地がほとんどなく、中立な結果が得られるということです。まさしく今回の件での検索エンジンの弱点を補うものですね。あと、サーバーを持たないのでひとつの会社に負担(サーバの設備投資費)をかけないというメリットもあります。
これが実用化すれば、まさしく検索各社にとっては脅威でしょう。しかしそう上手くはいきません。問題点が山積みだからです。まず現在上のを見てもわかりますが、P2Pの性質上ブラウザではなくアプリだということ。それにこれの「中立な結果」が本当に検索サービスとして使いやすいものになるのかとうのもあります。それは普通に検索しても、隠れて検索の多そうなアダルトサイトが上に出てくる可能性が高いことが考えられるのですよね。つまり「日記」で検索しても、実数で多いアダルト系のばかり上に並ぶとか。しかしそれを排除すると、結局検閲になってしまうという矛盾もかかえます。
あと、SEO対策(適合しないけど、操作によって検索上位に出てくるもの)を防ぐすべはあるのか、そして開発者の考える中立と、それぞれのユーザーの考える中立がどれだけ離れていないか(しかもユーザーは立場によってそれこそ大きく違う)など、これらがGoogleなどに匹敵するには課題が山積みなわけです。
ちなみにこう考えると既存検索エンジンがある程度手を入れることは、利便性向上のために必要だとも言えますが、最近の動き、特にGoogle八分問題などでそっちのマイナス面が先行してしまったために今回のような騒ぎになっていると思います。
まあ、すぐにではありませんが、こういう動きがあるのも確かですので、何かが変わって行く可能性は高いです。しかし、Yahoo!オークション有料化の時の流れみたいに、結局はそれほど状況が変わらない可能性もありますが。
だけど、6、7年前はYahooに登録されるためにみんなが必死になっていた(当時は登録型のYahooが一番強かった)「検索」というものが、今こんなに変化しているところを見ると、また5、6年後には大きく変わっている可能性は高いですよね。その時覇者は何処になっているか、それとも誰もいないのか。
しかし、もしこの騒動からきっかけで検索エンジンを揺るがすことにまで発展したら「初音ミク事件」とか言われてネット史に残るのだろうか。そうなったらすごいなあ。だけど歴史の大事件のきっかけなんてのも、ささいなことが原因だったりすることが多いのですよね。
ちなみにこのP2P構想、ひょっとすると検索エンジンよりもさらに大きなパンドラの箱となるものがあります。それは「P2P掲示板」。今日は長くなったので、これについてはまた日を改めて書きます。
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