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20110915

[]俺の考えた商店街の復興策のつもりがグチになりました

 これ読んだ。ブコメもしたけどとうてい100字で収まる内容じゃなかったのでエントリでなんか書いてみようと思う。あくまで「俺が考えた」なので、実行可能かどうかは知らね。つーか体力ないから無理でしょ(ひでえ)。このエントリで書くのは「こうだったら地元商店街に頼るのになあ」という願望みたいなもんです。ちなみにいまうちの奥さまが便所から帰ってきてぼんやりしていたので「ジャスコに対抗して地元商店街を復活させる方法を考えてくれ」って言ったら「ジャス◯に火つければいんじゃね? だれか一人が泥かぶればいいよ」って言ってて、参考になる以下のひっでえ話になりました。なんの参考にもならねえ。つーかあの人、ことあるごとに「火つければいんじゃね?」って言ってるけど……まあ、俺の相手する気ないんでしょうね。

 というより書いたあとに追記。単純に「地元商店街のここが気に入らねえ」みたいな話になりました。


 当方の生活環境でいうと、最寄りの大規模店舗がまさにジャスコ。車で35分くらいもあればついちゃうとっても身近なジャスコです。とはいえ、食品スーパーくらいなら徒歩圏内にあるんですけども。ジャスコっつってもあれですね、なんかなんでもあるような巨大なやつじゃなく、ほぼ直営でテナントみたいのがいくつか入ってるっていう程度のやつです。なので、本格的にジャスコしかない、という場所とはちょっと違いますが、まあ田舎って言っていいでしょうね。

 リンク先にもありますけども、ジャスコができて地元商店街が死ぬっていうのはもうどうしようもない流れですね。というより、もともと田舎って人口の集積が落ちてきていて、いまさら地元商店街が成立するだけの力ってなくなってきてて、ジャスコができようができまいが風前の灯っつー状況ではあります。そこにジャスコが出てきて本気で死ぬ、と。

 まあここではジャスコという言葉で「ジャスコ的なもの」を代表させていると思ってください。うちの店の常連の金物屋のおっちゃんが言ってましたが、いちばんきつかったのは家電量販店とホームセンターが車で1時間くらいの場所にできてしまったことだったらしいんです。場所にもよりますけど、商店街というものの景気がよかったのは、昭和50年代の前半くらいまでみたいですね。

 ここから先、地元商店街がダメになった理由を考えていくんですが、目新しいことはなにもないです。リンク先に全部出てます。モータリゼーションの発展とチェーン店の進出、店舗の大規模化。とりあえずこれがひとつです。田舎にいて車のある家庭なら自明でしょう。車に乗っちまえば、近くだって1時間かかるとこだって大差ないですから。

 次に物流。これもチェーン店の進出と絡んできますけど、要は物流が巨大化効率化してスケールメリットっつーのを生かせば単価下がるってことです。巨大チェーンなんかだとメーカーとタメ張れるんで「うちこんくらい仕入れてやるから安くしろや」って言うことができる。これは商品開発力にもつながってきますね。その安く仕入れたものを自社の配送網で一括してどかーんと運べばさらに効率上がる。

 ドミナントって言葉は聞いたことがあるでしょうか。ある地域に集中的に出店していくチェーン店のやりかたなんですが、こうすると地域を独占することよって、その地域における知名度が上がりますし、配送も効率的にできます。セブンイレブンなんかが有名ですね。セブンは戦略的に地域ごとに出店していくので、いまでもセブンのない県とかあるはずです。このあいだ石川県でしたっけ、集中出店開始したのって。

 あとは、地域の人口集積が低くなってきたこと。あたりまえですけど、人口密度が下がれば、それだけ商圏の人口は減ります。よって、徒歩圏内の客を相手にする商店街は成立しづらくなる、ということですね。

 まあ、決定打はジャスコ的なものだったと思うんですが、その前段階として、すでに食品スーパーマーケットの進出ってのがありまして、段階的に商店街は体力削られていったわけです。


 というところまで現状確認。

 それでどうやって商店街を復興させんのよ、という話なんですが。

 んーと、地元商店街がシャッターだらけになってる状況ってけっこう見たことある人いると思います。ただ、よく思いだしてみてください。そのなかに一軒だけコンビニあって、そのコンビニってバカみたいに客多くないです? 俺、売上が高いと評判の店ってけっこう見てあるいてるんですけど、そうした店舗のうち、かなりの比率で「シャッター商店街のなかのコンビニ」ってのがあるんですよ。そういう店の特徴として、たとえば朝イチで店に行ったりすると、白飯がアホみたいに置いてあったりする。あと酒のコーナーを見るとワンカップとか意味わからないレベルで陳列してある。あと猫エサとかとんでもない物量であるし、米とかもコンビニでいったいだれが買うんだよと思いつつも、5キロ袋とかけっこう積んであったりする。

 なにが言いたいかっていうと、商店街っていまだに立地としては一等地なんです。上述のような特徴はいったいどこから来てるかっていうと、車で移動できないじーさんばーさんは、コンビニ以外に頼る店がない。つまり、年寄り対応であんなことになっているわけです。もちろん年寄りだけが来るかっていうとそんなことはない。会社帰りのくたびれたリーマンとか、洗濯しようと思ったら柔軟剤だけ切れてた主婦とかどんどん来ます。人が近くに住んでる、というのは最強なんです。

 その立地をどう活用するか、という話です。

 俺自身の生活の実感でいえば、生鮮なんかだと、スーパーと似た価格帯で鮮度が信用できれば、地元の八百屋とか使うかなーと思います。あと小分けな。うちは夫婦二人しかいないですから、スーパーのパッケージだとキャベツとかよく余る。たとえば八百屋に行って「キャベツ四分の一だけ欲しいんだけど」って言って融通が効くようなら使うと思う。

 というより、俺どうしてもわかんないことがあるんですが、このへん田舎だから農家が多いんですけど、だとして、八百屋の店頭に商品が並ぶまでの流通経路の長さがどうしても理解できねえ。農協とかまあいろんな絡みがあるのかもしんないですけど、たとえば、チェーン店の食品スーパーなんかに行くと、地元の名産(たとえばきゅうりとか)が、地元のものじゃなくて、どこか遠くの土地で生産されたものが並んでる。八百屋の店頭も同様で、スーパーと似たような産地のものが並んでるんだけど、価格面で対抗しなきゃいけないってのに、同じことやっててスケールメリット持ってる相手にかなうわけないじゃん、と思う。んじゃ地元産の野菜はどうなってるかっていうと、農家が直売やってたり、なんかなんとかセンターみたいなところで直売やってて観光客相手にしてる。流通経路を最短にするために小回り効くのって八百屋じゃないの?って思うんだけど、そこんとこはまあ、なんらかの理由があって分断されてるんでしょうね……。なりふりかまってる場合じゃなくて、もっとえげつねえことしないと商売になんないと思うんだけど。

 つーか主婦ってすんげえ食品に関して目がシビアですからね。品質と価格が釣り合いとれれば必ず客は来る。うちの店だって地元の商店街といくつも競合してますけど、どの店もうちほど必死で商売してるように見えねえよ。土地自分のとこで持ってんだからがんばりゃもうちょい利益くらい伸びるでしょうに。うち地代でいくら持ってかれてると思ってんだ。パッケージ的に有利な業態が必死こいて商売やってて、不利な業態が「もういいやー」って商売してたらそりゃ勝敗は明らかでしょうよ。弁当屋は店頭ピカピカにしろよ。その手書きのメニュー表はいったい何年前のものだ。ディスプレーに工夫しろよ。八百屋は店頭に出て声かけなよ。捕まえた客には夕食すべてをプロデュースしてやるくらいの勢いでレシピとかの説明しなよ。主婦はそういうの喜ぶぜ。あんたら野菜のプロでしょ?


 すんません。ちょっと個人的なグチが混じりました。

 さて、次です。

 最近、我が家でエアコンがたてつづけにブッ壊れました。家電量販店で買いなおそうかなーとも思ったんですが、いずれまたブッ壊れる、ということが頭をよぎりました。となると、近隣の電気屋に頼むっていう手もアリかなーと思ったんですよね。まあ価格は高いにしても、電話一本で気軽に修理に来てくれて、みたいなこと考えると価格よりもメリットあるんじゃねーかなーと思って。

 んで、うちの店の常連でもあるじーさんがやってる電気屋に行って、とりあえず修理の効きそうな一台の修理を依頼、んで、ついでにもうこれダメだろうなーと思うもう一台のほうを買い換え、というつもりで相談に行ったんですけど、修理の段階で難色を示されました。ちゃんとその店の取り扱いメーカーのはずなんだけど、なんかいやがってた。儲けにならないからなんなのか、二台とも買い換えろって。いや一台はまだそんなに長いこと使ってないから平気っすよ、でもうちで扱ってるエアコンは本来業務用でぜんぜん丈夫さが違うからね、いやだから1台はもう7年使ってるからそろそろ寿命だろうけど、みたいな押し問答。

 なんかもういやになってきて全部量販店で済ますことにした。

 あのさー、うちの店、あなたが来たときに、本来はセルフサービスのコピー機、全部かわりにやってあげてるよね。儲けにほとんどつながらない収納代行だっていやな顔ひとつしないし、手が届かないところにあるおーいお茶の350ペットとか、パートのおばちゃんがよく代わりに取ってあげてるよね。なんでそこまでするかって言ったら「来てくれた」からじゃん。商売やってて「来てくれた」ら、それが理不尽な用事でない限り、できるだけのことはするよね。エアコンの修理依頼で来店ってそこまで理不尽な用事かな。メーカーに直接依頼しろってこと? これで「見るだけ見て、買い替えかどうか決めましょうか」っていうんだったら喜んで従ったと思うよ。俺にわかるのはエアコンがどんだけ古いかってことだけで、中身がどうなってるかなんてわかんないもん。そこは専門家の言うことを信じたいじゃん。

 さっき、商店街の利点って「立地がいい」ことだって書いたんだけど、立地がいいって、客から店が近いっていうことだけじゃない。その逆でもある。客に近いってのはとんでもないメリットだよ? たとえば布団とかニトリで買うと安いけど、地元の寝具店である程度の金出していいの買ってさ、何年かしたら「そろそろ打ちなおしたほうがいんじゃね?」って店のほうから言われたら「ああ、そんなもんかな」と思う。ひとつの布団をずっと長く使えたらそのほうがトータルでのコストは下がるかもって思うじゃん。距離が近い。関係が近い。なんでそのメリットを極大まで利用しようとしないのかな。

 いまどのチェーンもポイントカードを必死にやってるけど、あれって結局顧客情報が欲しいからじゃん。どんな客層の人間がなに買うか知ってれば、商品開発も流通も効率よくなるよねって話で。だとしたら、地元で何十年もやってきてて、顧客情報どころかどうかすれば家族構成まで知ってるような状況って超強力じゃねーの?

 俺が枕いっこ欲しいとするよね。んで、低反発素材のちょうすばらしい枕買おうとしたとする。それをニトリで買ったとしましょうよ。止めてくれる人はいないよね。でも俺はそういう枕買っちゃだめなの。なぜならひどい脂性でなにどうやったって枕本体にいつしか脂が浸透するから(すいませんきたない話で)。もしそのときに「あー兄ちゃんだとまるごと洗えるタイプの枕のほうが長く使えんなあ」って寝具店のおっちゃん言ってくれたら俺そっち買っちゃうかも。


 つーか、いくら家電量販店が安くたって、ホームセンターが安くたって、車に乗っちまえば一緒だって言ったって、30分とか1時間とかかけて出かけるの正直めんどくさいの。地元で済むならそのほうが楽なの。配送とかしてくれればそれでいいし、ガスファンヒーターとか買って設置まで全部やってくれりゃそのほうが楽なの。ちなみにうちはずっとガスストーブ使ってて、引っ越してきて都市ガスからプロパンになったんで使えなくなって買いなおそうと思ったんだけど「プロパンだと金かかるからやめたほうがいい。灯油を買いに行く手間が惜しくて、ガス代を気にしない場合のみおすすめ」って言ってくれて、それで「乾燥機だったらガスは絶対の自信がある。コストを上回る能力がある」って言ってくれたから、そっちは信用したよ。実際すごい役に立ってる。狭くて本来だったら乾燥機が入らないスペースにアクロバティックな設置方法でなんとか入れてくれた。

 そういうこと本気でしてんのかな。生活に使うものって金だけの問題じゃない。本来は生活に他人が入ってくるのを嫌う俺みたいな人間でも、こっちのことを熟知してくれたうえで、商品と生活のマッチングを図ってくれる専門家がいたら頼りたいと思う。いいよじゃあネットで調べるから、って思わせないくらいのプロ魂を見せてほしいと思う。


 んーと、最後に。

 商店街のなかでも、金物屋ってあんがい生き残ってる例が多いと思うんですよね。俺の知ってるとこだと、相鉄線天王町駅近くに、わりと有名な金物屋があるんですけど、ああいう業態が強いのは、もともと客の要望が多岐に渡っていて、客が専門的な知識を持った店員を必要としているからだと思ってます。

 俺は立場としては、大規模チェーン店の一経営者ですけども、だからこそ、客の生活に入り込んで先に需要をつかむっていうのがどんだけ重要なことかは身に染みてよくわかってます。もうここまで事態が進んじゃってる以上、流れを逆流させんのにはとんでもない力がいるだろうけど、主婦層なんかだと、まだまだ地元のクチコミの力って強いですぜ? どこの歯医者が評判よくて、どこが悪いかなんて主婦に聞きゃ一発ですわ。田舎に行けば行くほど、地元のネットワークってまだまだ生きてる。もう遅いかもしんないけど(たぶん遅いけど)、その道のプロが本気で人の生活に役に立とうと思ったときに、その力ってのは決してバカにはできないと思う。つーか常連の金物屋のおっちゃん言ってたよ。「俺にバケツ語らせたらだれにも負けねえよ」って。うちずいぶん世話になってるもん。あの人の知識は信頼できるってことになったときに、たとえばうちで対応できないお客さんは「あー◯◯さんとこなら絶対なんとかしてくれますよ」って自信もって言えるじゃん。

 少なくとも、来店動機の段階でチャンスつぶすのはやめてほしいかなーと思いました。結局最後までグチっぽいものになりました。