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2007-09-05

境界線(バウンダリーズ)〜聖書が語る人間関係の大原則〜

あらゆる人間関係のもつれは、境界線(バウンダリー)の問題だった!

境界線(バウンダリーズ)

境界線(バウンダリーズ)

あなたは、人生の舵取りができていますか?

言うべきときに「ノー」と言えますか?

誰かと不健全な依存関係にはまっていませんか?

神さまから委ねられた自分の人生を

責任を持って管理し、

他の誰にも不健全に依存したり拘束されることなく、

愛をすべての動機とした主体的な人生を生きていくために。


人は、愛に満ち献身的であろうとするばかりに、自分の限界を忘れてしまうことがよくあります。あなたも次のように思ったことはありませんか?

*限度を保ちつつ、なお、愛に満ちた人であることは可能だろうか?

*私の時間、愛、エネルギー、そしてお金を欲しがる人に対して、どう答えたらいいだろうか?

*境界線を引こうとするとき、罪悪感を覚えるのはなぜだろう?

ヘンリー・クラウド博士とジョン・タウンゼント博士は、上記のような困難な疑問に聖書的な答えを与え、両親、配偶者、子供、友人、同僚、さらには自分自身との間に健全な境界線を引く方法を、分かりやすく解説します。

境界線(バウンダリー)とは、個人的な所有物を囲う地境のことで、あなたがどういう人間であり、どういう人間ではないのかを定義します。この境界線はあなたの生活全般にかかわってきます。

身体的境界線:他人があなたの体に触れることが許される条件を明確にします。

精神的境界線:あなたに自分自身の考えや意見を持つ自由を与えます。

感情的境界線:あなたが自分の感情に対処し、他人の操作的な感情から自由になるよう助けます。

霊的境界線:神の御心と自分自身の意志を見分けるのを助けます。

愛に満ち、献身的で、満たされた個人でいることは、あなたを造られた神の望まれるところです。健全な境界線がそのような人生を歩む自由をいかにして与えてくれるのか、あなたも身をもって学ぶことでしょう。


◆◆著者ヘンリー・クラウド博士とジョン・タウンゼント博士について◆◆

クラウド、タウンゼント両博士は、講演者として、心理学者として、また全国的に放送されているラジオ番組「ニューライフ ライブ!」の司会者として広く奉仕されており、クラウド=タウンゼントクリニックとクラウド=タウンゼントリソーシズの共同創始者でもあります。共にバイオラ大学のローズミード大学院心理学科を卒業、臨床心理学で博士号を持ち、カリフォルニア州ニュ−ポートビーチにてクリニックを開業しています。「How People Grow」「Boundaries in Dating」「Boundaries with Kids」「The Mom Factor」「Safe People」「Twelve "Christian" Beliefs That Can Drive You Crazy」など数多くのベストセラーを共著し、個別の著作としてクラウド博士には「Changes That Heal」、タウンゼント博士には「Hiding from Love」などがあります。


◆◆推薦文◆◆

(財)ライフプランニングセンター研究教育部長、臨床心理ファミリー相談室長

丸屋 真也

 本書の原著をはじめて読んだのは、私が米国の臨床心理学の専門大学院に在学中のことでした。まさに「目から鱗」というか、今でもその時の感動は忘れられません。私は、「バウンダリー」を博士論文のテーマにさえしました。

 バウンダリーというのは、自分の責任と他人の責任の領域の境界線のことなのですが、私が臨床に携わってクライアントの抱える問題に接して驚いたのは、この境界線の曖昧さがあらゆる人間関係の根底に潜んでいるということでした。そして、この境界線の曖昧さは、日本社会の根底にある日本人特有の傾向であり、それだけ問題の根っこは深いのです。

 日本におけるカウンセリングも含めたこれまでのアプローチを考えてみるときに、互いの責任を明確にするよりは、むしろ曖昧にするような対処の仕方であったと思われます。曖昧にすると、どちらか一方に我慢を強いるようになり、解決するどころか、表向きは平穏でも関係的には身動きできなくなるような、八方塞がりの状況に追い込まれてしまうのです。

 しかしバウンダリーの概念を用いたアプローチは、この根底の問題にメスを入れながら対処することが可能なのです。方法としては、まずバウンダリーの有効な手段である「ノー」と言う選択肢を明確にします。人と人との間の曖昧さから生じる問題に対しては、「ノー」を言わずして根本的な解決はあり得ません。また、「ノー」と言う選択肢は、単に「ノー」と言うための「ノー」ではなく、心から「イエス」と言うためでもあることを強調します。

 さらにバウンダリーは、自分を取り巻く人間関係がどんなに八方塞がりのようであっても、有効な解決手段を提供します。例えば他人の態度や行動が原因で生じた怒りや不安等の感情も、他人のせいにするのではなく、つまり、相手を変えることでではなく、自分を変えることで解決しようとするのです。

 このようなアプローチこそ、片方だけではなく、共に成長できる人間関係の構築が可能となります。その秘訣は、本書が「真理」と「愛」という本来相容れないような二つの概念を統合しているからです。真理だけを土台とする関係は傷つきやすく、それだけもろくもなりますが、「愛を伴った真理」を土台とした関係は、互いの責任の領域を尊重しつつ形成することができます。そしてこれは、バウンダリーを確立すること無しには不可能なのです。

 皆様が本書を読むことで、これまで考えも及ばなかったような知恵が与えられ、人間関係における実際的な対処法を見い出すことでしょう。心からお薦めします。



◆◆タウンゼント博士からのあとがき:日本語版『境界線』(第二刷)に寄せて◆◆

日本語版『境界線(バウンダリーズ)』の読者の皆さんへ

 本書を読まれた感想はいかがでしたか。「境界線」とは、あなた自身と、あなたの霊的生活、そしてあなたが持つさまざまな関係に関わるものであることがおわかりいただけたでしょうか。そこには愛、責任、自由といった極めて聖書的な問題が含まれます。神さまのやり方と原則に従うとき、あなたも主体的で自立した人生と選択を自分のものにすることができるでしょう。人生において神さまの道を進むため、本書が皆さんの励ましと導きになることを願ってやみません。

 霊的な生活やさまざまな関係において変化をもたらすには、他の支援的な人々とつながりを持つことがどうしても必要です。私たちの葛藤を理解し、責めるのではなく私たちのために祈り、私たちの痛みや挫折について話をさせてくれる人たち、恵みを与え、健全な境界線を築きそれを維持しようとする私たちの努力を支えてくれる人たちです。このような同じ思いを持つ人々による助けなしには、上手に限界を設定することは非常に困難です。助けがないと、私たちは往々にして落胆や罪悪感、他者の反応に対する恐れを覚えるようになり、成長への道をあきらめてしまいがちです。

 ヘンリーと私は、長年の経験から、この必要を満たすためにスモールグループが適した方法であることを実感しています。スモールグループは人々が変化し、成長していくための支援的な環境を提供するからです。スモールグループとは基本的に、同じ霊的・関係的目標を持った少人数の人々による定期的な集まりのことです。グループのメンバーは共に聖書の御言葉や霊的成長に関する本を学び、それぞれの生活や、問題に関する葛藤について分かち合います。そして、互いに支え合い、心を開き合い、導きを与え合い、祈り合います。これは人間関係に関する新約聖書の原則を全うする、最良の環境であると言えましょう。(ローマ十五・7、エペソ四・2、コロサイ三・16、第一テサロニケ五・11、ヘブル十・24、第一ヨハネ三・11)

 本書のなかで「支援グループ」という言葉がたびたび使われていたことに、皆さんもお気づきになったことと思います。これは広い意味合いを持つ言葉で、さまざまな形式を取り得ます。多くの場合、支援グループにプロのカウンセラーは必要ありません。ただし、深刻な問題を抱えている場合にはそのような人のところへ行くのが最善でしょう。専門家による助けがすぐに得られるような環境にあるのでない限り、支援グループはセルや聖書の学び会のような形を取ることが可能です。米国では、ほとんどのスモールグループはプロのカウンセラー抜きで活動しており、それで十分に成長と学びの目的を果たしています。

 あなたの教会ですでにスモールグループを実践しているなら、ぜひ参加してみてください。そしてリーダーに『境界線』についての学びを組み入れてもらえないか尋ねてみましょう。もしスモールグループがないのであれば、教会のリーダーの方たちに始めることができないか相談してみましょう。会衆全体で集まる礼拝の他に、スモールグループを始め、それを推進することによって教会が成長する様子を、多くのリーダーたちが経験しています。しかも、人々がそれぞれの生活や霊的必要のために互いに助け合うようになるため、カウンセリングのためにリーダーにかかる負担も往々にして非常に軽減されます。

 このようなグループの本質は、単に誰かが他のメンバーたちに問題の解決法をアドバイスしたり指示を与えたりすることではありません。それではメンバーたちが本音で語りあったり弱みを見せ合うことができません。スモールグループの本質は、互いの人生や、困難、痛み、慈しみ、恵み、真理、そして現実を分かち合うことにより、キリストにあって共に成熟していくことにあります。心底安心して心を開き合えるようになるときにこそ、癒しが始まるのです。

 米国のサドルバック教会では、霊的・個人的成長のためのスモ−ルグループの働きに力を入れています。特に彼らの「セレブレイト・リカバリー」と呼ばれるミニストリーでは、健全なスモールグループの形成に関するさらなる情報を提供しています。また、ウィロークリークコミュニティー教会もスモールグループを始めるための良い資料を提供しています。

 もし身近にスモールグループがない、あるいは教会を通して始めることができないというのであれば、自分でスモールグループを始めるという方法もあります。これは思ったほど難しい事ではありません。霊的、感情的成長、個人や関係における成長に興味のある人々に声をかけ、定期的に集まることを誓うのです。そして共に学ぶ本、あるいは聖書の箇所を決めます。グループに骨組みと焦点を与えるため、誰か一人の人にまとめ役を務めてもらうといいでしょう。まとめ役は特別に訓練を受けた人である必要はありません。ただ話し合いをリードし、参加しているメンバーが居心地の悪い思いをすることがないように、またそこが安全であり、弱みを見せても大丈夫な場所だと思えるようにするだけです。もしあなたにスモールグループを始めたり、まとめ役をやりたいという願いがあるのでしたら、ヘンリーと私が執筆した『Making Small Groups Work』(邦題:『スモールグループから始めよう』地引網出版より既刊)という本がきっと参考になると思います。 

 読者の皆さんがこれらの原則について学ぶことで、知恵と癒しを得、魂を触れられ、そしてさまざまな関係において大きく成長していかれることを願います。どうかこのことを忘れないでください。良い境界線は自己中心を促進するものでは決してないということを。むしろ境界線は、愛、恵み、責任、自由、そして自制において私たちの成長の助けとなるのです。皆さんが、神の愛のなかであなたと共に成熟していきたいという、同じ願いを持つ人たちを見つけることができますよう祈っています。

 祝福を祈りつつ

 ジョン・タウンゼント

 心理学博士


◆◆翻訳者あとがき◆◆

 本書を翻訳し始めた時、何人かの友人がこう言いました。「この本はとてもアメリカ的な気がしますが、文化背景の異なる日本のクリスチャンにも受け入れられると思いますか。」それに対して私たちはこう答えました。「ここに示されている『境界線(バウンダリー)』という概念は文化に依存するものではなく、神の御言葉である聖書の原理原則に基づくものです。それは日本人にも等しく当てはまるはずであり、日本の教会もまた、この原則を学ぶことで得るものは多いと思います 」

 聖書は、私たちが神に委ねられたものを責任もって管理し、主のご栄光のために用いるようにと教えています。しかしそのためにはまず、何が自分に委ねられているのかを知らなくてはなりません。それを明確にするのが「境界線(バウンダリー)」です。地境が地主の所有権の及ぶ範囲や責任の所在を明らかにするように、境界線は身体、思考、感情、霊のそれぞれの領域で私たちが「所有」するもの、すなわち私たちの責任の範囲を明らかにします。

 原書の副題には「いつ『イエス』と言い、いつ『ノー』と言うか。あなたの人生を自ら管理するために」とありますが、本書はいわゆる自己主張訓練のための本ではありません。私たちが他の誰にも不健全に依存したり拘束されることなく、主にあって自立し、神の原理原則に従って主体的に生きていくことを実践的に教示するものです。また、個人主義の奨励でもありません。主にあって自立した主体的な生き方とは、恐れ、罪悪感、強制、妥協などではなく、愛を動機とした自由な選び取りによる関係を神と人との間に築くことだからです。そして境界線の設定には、信頼できる支援的な関係が不可欠であることが繰り返し強調されています。

 私たちが経験する問題の多くは、さまざまな領域での境界線が曖昧であることに起因します。人はしばしば、自分の境界線の外側にあるものを支配しようとし、うまくいかずに苛立ち、疲れ果てます。また内側にあるものをないがしろにし、誰か、あるいは何かの奴隷になり、人生の舵取りができなくなって途方に暮れます。しかし、自分の責任の範囲を知り、神の導きに応答しつつそれを忠実に管理することを学ぶなら、私たちは愛と喜びに満ちた真の献身と従順の人生を生き、永遠に残る実を豊かに結ぶようになるでしょう。

 

 本書が皆さまの他者との関係、神との関係、そして自分自身との関係をさらに自由で豊かなものにするために、少しでもお役に立てば幸いに思います。翻訳出版にあたりご尽力くださったリバイバル新聞社代表の谷口和一郎氏に心から感謝いたします。

 主の御名を讃えつつ。

 2004年8月 シカゴにて

                      中村 佐知

                      中村 昇