Neil and Rush and Me

Neil PeartのドラムとRushの音楽をこよなく愛する大学教員の日記(雑記)帳です。

『イギリス保守主義の政治経済学』がついに公刊!

単著公刊を祝うドラムソロ


大学院入試。口頭試問4つ。初めて主査を務める。*1午前中で終了。大急ぎで京都へ戻る。

百万遍のSS堂にてM書房の編集者Gさんと待ち合わせ。『イギリス保守主義の政治経済学--バークとマルサス--』の完成品をついに手にする。大学院進学から数えて16年間の研究生活の集大成。手にした瞬間、何とも言えない感慨に全身が包まれた。*2

帰宅後、居ても立ってもいられなくなって、ドラムソロで公刊を祝う。*3

奥付によれば、正式な発行日は2月28日になっている。*4来週末あたりから書店に並ぶみたいだが、献本させていただく方々のお手元には週明け早々に届けられるはずである。紀伊國屋のwebには今日アップされた。

https://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%92%86%E0V%81@%90M%95F/list.html

本質的なミスではないものの、残念ながら、若干の誤植が残ってしまった。内容はともかく形式だけはパーフェクトを目指したが、やはり難しかった。帯の第五章の表題が間違っている。*5正しくは「バークにおける政治家の条件」である。帯の校正は僕の手に委ねられておらず、出版社側のミスである。

索引にも小さなミスがいくつか残ってしまった。ページ数の正確さを気を取られすぎて、一部の項目が五十音順に並んでいなかった。これは僕のミスだ。

  • 「ウェイトリ」と「ウェイクフィールド」が逆(p.1)
  • 「グレイヴス」と「グレイ」が逆(p.1)
  • 「フィッツウィリアム」と「ファーガスン」が逆(p.3)
  • 「フリーマン」は「フリードリヒ2世」の次(p.3)
  • 「ペティ」と「ベッドフォード」が逆(p.3)
  • 「ポラニー」は「ボナー」の次(p.3)
  • 「利己心」は「ラピュータ島」の次(p.7)

研究に完成はありえないし、そういう意味では未熟な研究であり、不勉強の謗りは免れないが、今の自分が出せる力はほぼすべて出し切れたように思う。そういう意味では満足している。ただ、満足が慢心にならないよう、どこまでも謙虚な気持ちで批判を受け止めなければならないと思う。

数えきれないほどの多くの方々の支えのおかげで、ようやく今日という記念すべき日を迎えることができた。心からの感謝を申し上げたい。とりわけ、「あとがき」にも書いたけれども、考えることの面白さと奥深さを絶えず僕に体感させてくれている全てのnakcazawaゼミ生に感謝したい。

壁から僕を見つめるエドマンド・バークさんも今日ばかりは喜んでくれているはず。

*1:二日酔いでちょっとしんどかった。

*2:僕は今40歳だが、調べてみたら、T中先生は42歳、S藤先生は41歳の時に最初の単著を公刊されていた。ほぼ同じペースで単著をまとめたことになる。

*3:ごめんなさい。ネタです。

*4:当初の予定より1週間遅くなった。

*5:「ペインとの対比」は第四章の副題。