八ヶ岳登山(三日目)

 


 4時。まだ薄暗い中で起床。テントの中も外もしっかりと厚着をしないと寒いほど冷えていました。
 朝ご飯はパックジュースとかんぱん、魚肉ソーセージにチーズです。
 頂上にはお昼ご飯などの必要な荷物以外をテントにおいて、荷物を軽くした状態で登ります。
 全員で準備体操をして、頂上に向けていよいよ出発!


 阿弥陀岳と中岳の間を目指して、朝日の差し込む中、一歩一歩登っていきました。



 森林限界も見られはじめたころ、中岳コルに到着、と同時に歓声があがります。
 雲海の上にきれいな富士山が見えたのです。これには一同感動。



ここ最近、きれいに見ることが出来なかったという富士山が最高の状態で見ることができました。
 富士山にパワーをもらい、中岳をこえ、赤岳の山頂をめざします。下を見ると、朝出発した行者小屋がとても小さく見え、みんな登ってきたことを実感しました。


 ここからは、岩だらけの道です。
 足だけでなく、手も使って登っていきます。体の小さな低学年の子も力いっぱいのぼることができました。中学生も、下の子を気にかけながら登ってくれました。

 出発からおよそ3時間。標高2899m、赤岳山頂に到着!

 去年はここで、悪天候のため引き換えしを余儀なくされたようですが、今年はきれいな晴れ。遠くの連峰までみわたせる最高のコンディションでした。

 しかし、山登りは頂上に着いたら終わりというわけではありません。
 登った分下らなければ、帰れません。
 のぼりよりも下りのほうがけがのリスクが高く、筋肉的にも疲れます。
 特にこの赤岳からの下りは急で、石も落ちてきやすく危険です。みんなで注意を呼びかけながら下っていきました。

 赤岳をゆっくり下り、赤岳展望荘を通って横岳へ。

 横岳にもたくさんの岩場がありました。手を使ったり、はしごを使ったりして登ったり下ったりしていきました。時にはお尻をつきながら岩を降りることもしました。



 長く続く岩場、繰り返す上り下り、足の疲労などからか、このあたりからみんなの口からも疲れが漏れ始めました。足にマメができてしまった子もいたようです。
 それでも、みんなしっかり歩き続けました。もちろんあいさつも忘れません。
 先頭を歩くことが多かったたいくんは後ろの人への気遣いができていました。
 岩場が多かった横岳を下ると、ガラッと風景が変わります。

 硫黄岳です。
大きな岩もなく、のっぴらとした緩やかな傾斜の山で、頂上付近は昔火口だったようです。
 途中、コマクサの群生に出会いました。高い山にのぼった証です。
 お昼ご飯は硫黄岳山荘で食べました。ご飯にレトルト丼、グレープフルーツです




 到着した班から、お湯を沸かしてお昼作りに取り掛かります。みんなまだまだ元気です。
 そして硫黄岳山荘、トイレがきれいです。
 硫黄岳山荘を出て登り始めると、おおきなケルンが並んでいるのが見えます。これをたどっていくと、硫黄岳頂上です。
 頂上には、爆裂火口壁と呼ばれる火口跡が残っており、みんなできるだけ近くにより、その大きさと高さを実感していました。


 硫黄岳を過ぎるとあとは下っていくだけです。
 つかつかとタツローは班の元気を底上げし、さゆりんはしっかり班を見守り続けました。
やはり、中学生の存在は大きいです。
 くだり始めたら早いもので、あっという間に赤岳鉱泉に到達。
 こたろうの替え歌シリーズは下り中ずっと班を楽しませました。笑
 みう2ももえりーも最後は走れるほど元気でびっくりです。
 赤岳鉱泉から中山垰をこえて行者小屋に帰ってきました。
 帰ってくる班のみんなの顔がとにかく笑顔だったのが印象的でした。
 今日の晩御飯は、ラーメンです。


 10時間近く歩き続けたからでしょう、疲れはあるものの、みんなしっかり食べていました。
 ちょうど日が暮れたころ、3日目の夜の集いが開かれました。


 八ヶ岳にまつわる神話を、スタッフ、リーダーによる劇で子ども達に伝えました。

 くずてつの話を聞き、おおきな声で歌を歌い、明日の下山に向けての話を聞いて、夜の集いは終わりました。

 明日は、最終日です。

もりと