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青空学園だより

2015-10-03 肯定する力 このエントリーを含むブックマーク

f:id:nankai:20151003150905j:image:w260:leftf:id:nankai:20151003150906j:image:w180:right昨日は関電前行動の日.秋を感じる頃になった.昨日もおよそ50人が集まっていた.2012年の3月からこの行動は続いている.こちらが参加しはじめたのは関電前抗議集会に残っているがその夏.時間が経ったのはその通りである.が,時代もまた動きはじめている.いつも半時間の後,途中で時間をとって,集会の告知や参加呼びかけをやっている.

大阪ではこの秋に,知事選と市長選がある.大阪市解体構想に反対する若者の運動をはじまりとするSADLが主催する,大阪ダブル選のための緊急談義の呼びかけもあった.市長選では,大阪維新の会と自民党が候補を立てる.大阪維新の会に勝たせないために,自民党の候補に投票することが呼びかけられている.共産党も候補を立てず自民候補を支援する

その呼びかけのときに,われわれの世代の人から「それでも自民党に投票するのはな〜」と言う声があがった.それに対して,この日の抗議行動の主催者の人が,大阪維新に勝たせることは安倍を認めることになる.大阪維新を落とすために,ここは自民党に投票しよう,とていねいに話していた.

実際,今の日本で政治的な線引きをすれば,ファシズムか民主主義かである.そしてこの線は自民党の中を通っている.線の向こうに安倍があり橋本がある.自民党の市長候補の柳本市議は,大阪の庶民の感覚は失っていない.安倍政治の人ではないことは雰囲気でわかるような気がする.

われわれの世代の運動は,「〜〜反対」がそのスローガンであった.とりわけ日本の左翼はそうだった.暴露して反対させる,これが運動の主な形であった.反対して,では何を作るのか.それには答えていなかった.あの当時は,その後の万博から日本経済がまだ拡大ができるときであった.「何を作るのか」に生き方で答えようとしたのがヒッピーであったが,それはなかなか現実的な基盤を持ちえなかった.

それに対して今は,経済拡大にはよらない別の生き方の追究に現実的な基盤がある.そこで「これが民主主義だ」という.この肯定スローガンになるところが新しい.先の香港の若者たちのデモで「私たちは香港だ」がスローガンになった.「中国ではない」とは言わなかった.これが香港の運動に新しい段階をきり拓いた.この日本でも,ようやくに肯定する力こそが主導権を持つようになってきた.このようなときにあいかわらず「反対」を言うのは逆に歴史の反動となる.

もとより「これが民主主義だ」もまたもっと深められなければならない.とりわけ運動する側内部の民主主義ももっと議論されねばならない.しかし,運動の始まったばかりの今,いくつもの課題があるのは当然だ.歴史を観念で飛び越えることはできない.まず,ファシズムに対して,民主主義,国民主権,個人と人間の尊厳.これがそうだと言えることを生みだしてゆく.

拡大していなければ存在しえない資本主義が,拡大の領域がなくなり行きづまり,唯一拡大しうる領域としての戦争商売にその存続をかけかけてきている.アメリカの産軍複合体は,冷戦終結以降その道を歩んできたのだが,日本もまたそこに加わろうとする.それ以外に彼らに途はない.それが安倍ファシズムだ.とすれば,われわれは拡大ではなく循環,経済資源としての人間ではなく「これが人間だ」という生き方を,なし得るところから生みだし,互いに手をつなぎ,そして「これが人の世だ」といえるものを生みだしてゆかねばならない.その力,その広がりが,ファシズムに対抗する土台である.そんなことを考えながら戻ってきた.

SPYBOYSPYBOY 2015/10/03 18:23 <大阪維新に勝たせることは安倍を認めることになる.大阪維新を落とすために,ここは自民党に投票しよう
関電前行動お疲れ様でした。
ホント、そうですよね。仰るように日本の左翼は『反対だけしていればいい』、まるで幼児のようだったところがずいぶんあると思います(全部がそうだったかはわかりませんが)。日本の左翼は安全保障も経済体制も真剣に考えていなかったと思います。これも仰るようにアンチ××というのは、所詮は相手がなければ成立しない共依存なんですよね。
戦後70年たって、やっと日本の民主主義が始まるのだと思います。

nankainankai 2015/10/03 19:13 いつも東京の熱気をお伝えいただきありがとうございます.
「自分はまちがったことに対して反対を貫いた.」これは日本の左翼運動のそれも良心的な中によくある意見です.しかし結果として現実は何も変わらなかった.これはやはり自己満足です.
それに対して,別な新たなものごとを生みだして,その場を広げてゆくことが,70年以降,地道に続けられてきたことも事実ですが,そういう同世代もまたいるのですが,これまではなかなか表に出てきませんでした.
それが若い人らの立ちあがりに逆に励まされて,街頭にも運動屋的な人ではない同世代が出てきました.
ようやくに人間の原点からの地についた民主主義がはじまりました.

yonnbabayonnbaba 2015/10/04 07:26 初めまして。cangaelさんのところでご紹介いただき伺いました。
「美しい話し方」のひとつに「否定形をなるべく使わない」というのがありますが、確かに、否定から始まることより肯定から始まることの方が人の心の奥まで届き、広がりや発展が期待できる気がします。そろそろ「安倍政治を許さない」という強烈な否定から脱して、希望のある肯定のスローガンを生み出す必要がありますね。

hatehei666hatehei666 2015/10/04 09:12 私は新聞を読んでいて、今度大阪市長候補に共産党が独自候補を立てず、自民党の柳本氏を支持すると書いてあったのを見て、思わずえっと思いました。次の参議院選で他党との協力体制を採択する戦略はよいなと考えていましたが、まさか自民と協力するとは思ってもいませんでした。それで柳本氏のホームページを見ながら、その主張を考えてみました。勿論賛同出来ない部分もあるけれど、バランス感覚のある人だなと思いました。大学出てすぐ関電に入りながらすぐ退社し、今は太陽光発電に力を入れているというところも、今の自民に無い発想で好感を持ちました。橋本維新に勝たせない為という事で勝利したとして、その後の柳本氏をずっと注視する必要はあると思います。関西電力前の抗議行動の持続、こちらも励まされます。

nankainankai 2015/10/04 09:19 yonnbaba様
はじめまして.よろしくお願いします.

どんな運動も,まさに「やつらを通すな」と,あまりにひどい現実の否定から始まるのですが,民主主義を否定する安倍政治に対して,こうして声をあげ行動することこそが民主主義ではないかと,彼らは本当の民主主義を発見してゆきました.

戦争でしか儲けられないのなら,もうそんな拡大拡大の生き方ではなく,ものの循環する自足した生き方があるはずだ.脱原発の運動にも同じことが言え,原発や強欲な金儲けによらない世のあり方が,「これが俺たちの生き方だ」と形になってくることを願っています.

nankainankai 2015/10/04 09:26 hatehei666様
関電集会で発言した主催者の人も,柳本を勝たせて,そしてわれわれの意見を大阪市政にもっと反映させてゆこう,と言っていました.大阪市は関電の大株主ですから,そのように展開すると面白いです.
ただ,大阪では,大阪に移り住んだ若い世代の比較的上位層に橋本ファンが多いので,選挙も予断を許しません.

A0153A0153 2015/10/08 19:21 コメントでは、多分はじめまして。
>ファッシズムか民主主義か<、私もそのように思います。人の支配か法の支配か、ですよね。マグナカルタ以来血のにじむ人類の努力で積み上げてきた法の支配が崩される
瀬戸際だと思っています。
そうですか、共産党は大阪では自民党を支持するのですか。共産党は、本気ですね。自分の勢力拡大より民主主義・法の支配が大事と考えた行動のように思います。中央では、民主党の動向が局面を左右しそうです。民主党も自分の勢力拡大よりも民主主義・法の支配のため、共産党とも手を結ぶと言う風に腹をくくって踏み出してほしい。それは、連合に頼らざるを得ないという弱点の克服の道だと思います。

nankainankai 2015/10/08 23:53 AO153様
貴ブログ、いつも読ませてもらっています。
政治の世界は合従連衡の世界ですから、何も自分の意見を変えることはないのですが、同時に、同じ敵に対しては、思想信条を超えて手を結ぶということが必要です。
日本ではここが本当に弱かったです。ようやく、ファシズムを目の前にして、それに反対する側にこの、
思想信条の違いを認めあいつつ敵に対しては統一して行動する
ということが実践されはじめました。われわれの行動でそれを後押ししていかねばならないと考えています。