正しく導かれない教訓

 よく行っているスーパー(以前の記事を読まれると特定されるが)で1人以前からかなり態度の悪い男性店員がいる。
 およそ通路で台車を押していても台車で客を退けたり、陳列作業が荒っぽかったり、客に呼び止められてもマニュアルどおり対応を開始はするが相当ぞんざいでかなり嫌そうでできる限り話を早く切り上げようとするのが露骨過ぎるため、かなり目に付く。
 声は小さいが低くよく通るのと作業音なども店内で音楽を大音量でかけていないこともあり、結構遠くでも耳に届くこともあると思う。
 とはいえ、これまでは当人の客商売向きじゃない不器用な性格が災いしてそのような表面的事象が露出しているだけかもしれないため、特に悪意があると断定するものでもないかと思っていた。
 確かに小さい店舗でありながら、その店に長い店員でも絶対レジ関連(客の買った、もしくは買うつもりでかごにいれた商品に触れるような行為)にタッチしない者とそうでない者が完全に分離している気はするし、適材適所なのかなとか思ってはいたが。
 ただ、今日は激しく虫の居所が悪かったのか、客に呼び止められて対応した後、かなり大きな声で客の悪口(く○ば○ぁとか書き残すと問題がありそうな内容とか)を言いながら私の後ろを通り過ぎていき、私は振り返ることさえ恐ろしくてできなかった。
 この店舗は酒販系のフランチャイジーが数店運営する中小型店舗の一つで、酒販時代からの伝統なのか、店舗内の店員(雇用形態は分からないが極短期の学生バイトや業務委託として店内や店外、バックヤードなどにいる人は除いているっぽい)の中で対応のよかった人の名前を投票し店舗ごとのナンバーワンを決めるなんてイベントが年1回ある。
 名前を書かせるということは、当然店員の名札を見ろということかというとそうではなく、投票箱の前に顔写真と役職と氏名が並べて掲示されている親切さである。
 多分、商圏が流動的な立地だと無理っぽい話ではあるかもしれないが、それがある程度許容される土地柄だと考えてもらっていいように思う。
 対応のよかった人の投票が行われるということは、悪かった人の投票が行われるわけではないので悪かった人が顕在化することはないとも言えるが、自らの行為と氏名とが客に紐付けされる可能性を考えない、もしくはそれが不適切な行為の歯止めになっていないのか、と考えられなくもないが、客が気づくレベルのことを店舗関係者が誰一人気づかないことはいっしょにいる時間が雲泥の差であることを考えると押して知るべしであろう。

 得られる教訓としては、

・悪口は自分の立場を考えてから言え。
 要は、悪口を言っても自らの立場が危うくないことを認識してから言え、ということ。
 例えば、何らかの理由で絶対に首にならないとか。
 そうでなければ、自重して欲しい。
 というか、自重しないと資本主義的にそこから消えなければならなくなる。
 また、決して客と店側の者という立場の話ではない。

・立場を気にするなら、悪口は客のいないところでやれ。
 他人のことであろうとどうだろうと、個人的に聞いていて気持ちいのいいものではないから感知しないところでやれってだけ。
 ある意味悪口そのものは心底どうでもいいといえばどうでもいいので。
 他の誰でもなく私に聞かせたいというのなら、私としても是非とも聴いて欲しい者がいるのでその者と同席可ならいくらでも聞くかもだけど。



 病み上がり(正しく上がってるわけではないので適切な表現ではないけど)に堪えるわ、まったく。