昨日のWBS

 GPSを用いた農業機械や土木機械の無人制御の話が取り上げられていた。
 で、内容としては固定基地局を用いた手法(相対測位)で誤差が数センチなのだとのこと。
 昔、30年ぐらい前だったろうか、大規模な土木工事現場での無人運転で主流とされていたのは、見通しのきく場所からのラジコン操作だったと思う。
 イメージとしては、アメリカやオーストラリアの大平原にある資源採掘現場でのダンプ輸送のようなものである。
 しかしながら、国内においてはそんな潤沢な土地の利用ができるわけもない。
 ということで、先の相対測位法で土木機械を運用するようなシステムを開発しました、みないな話になるのだが、誤差は数メートル規模であるわ、結局人が乗ってないとダメ(操作は減るが)だわ、値段はクソ高いわで人を雇った方が安いわ!なんてことが多かった気がする。
 あまり詳しい説明を番組中にしていたわけではないが、相対測位自体の概念が当時のものと大きく違っているとも思えないため、GPS衛星からの測定誤差が意図的に付加されなくなったことが大きく寄与しているのか、それとも補正技術が格段に進歩したのかもしれない。
 いずれにせよ、コスト競争力を持ち、実用が可能になるには、かなりの心血が注がれたのだと思う。
 直接関与していなければ、何十年もかかってやっとか、と思いかねない話ではあるのだが、得てしてそう短絡的に完成してしまうものばかりでは世の中ないということではなかろうか、と思う。
 短期的なものしか追い求めていなければ、ここまでたどりつかなかったのだろうと思うし。