ミラノダービーのプレビュー

 予想スターティングメンバー




というわけで遂に迫ったミラノダービー。その試合予想を書くコーナー。去年は優勝争いの大一番としてや、色んな因縁で盛り上がったダービー。今年に限ってはインテルミランの勝ち点はかなり離れているので去年みたいに優勝争いの意味合いはない。だけどミラノダービーである。ほんとに両方の選手、サポーターにとっては思い入れの強い試合だろう。

両者の状況をまとめると、インテルはなんだかんだで5連勝中。ミランユベントスと共に首位を競いあっている。ちなみに管理人はインテルが5連勝してることが非常に不思議なのだ。ずっと言ってる、結果がごまかしていたら、明るい未来は待ってないぞって。

 ■妄想記者会見会場まとめ、ミラノダービー前にの巻

 アッレグリは言う。俺たちってさ、、、ハイプレスでインテルのボール保持を邪魔することもできるんだぜ。後方から丁寧にビルドアップして自分たちでボールを持ってもいいんだぜ。だから忠告しとくよ、そんなサッカーもできるんだぜ。。。でもね、相手の何が怖いかはわかってるしさ、どんなサッカーでくるかは検討がついているのよ。それに合わせて自分たちのサッカーを変えるのが勝てそうじゃん。別にさ、攻撃的なサッカーへのこだわりもないし。カメレオン大万歳だぜ。

 ラニエリは言う。やっとチームは安定してきた。特に守備面での改善が良く出来た。でも、ぶっちゃけ強い相手の守備を崩すことってできないのはわかっとるわい。かといって勝ってるチームを弄るなの法則だ。うん?。私の謎采配があるじゃないかって??。。。そうじゃな。もしかしたら奇襲を仕掛けるかもしれないが、、、それは秘密じゃ。いきなり変えるって難しいから多分しまへんわ。

■トリクアティス型4-4-2





最近のインテルはボールを持って試合を進める。で、こんな4-4-2を利用してる。まずトップ下タイプの選手をサイドからスタートさせることでプレッシャーから解放する、そこからサイドハーフの役割を担うより、中央に進出していくことでトップ下のように振舞うのが非常に多い。中央に移動する場合は、サイドにスペースができる。そのスペースに長友を走らせることでサイド攻撃もできる仕組みになっている。

で、右サイドにはサネッティかファラオーニが配置され、後ろにはマイコンである。サネッティとファラオーニは左サイドハーフのように居るべき場所から消えることは少ない。彼らはスケロットのようにサイドからの突破はできないけど、ボールをキープしてマイコンに時間をプレゼントすることができる。で、マイコンで右からは押し上げる。そこからクロスを上げることが多い。

 トリクアティス型442の特徴として、左サイドハーフの中央進出と、両サイドバックにより横幅を確保することが挙げられる。自由を与えられたアルバレスコウチーニョは、ポゼッションの円滑役になったり、2トップを孤立させないための、後方と前線のつなぎ役になったりする。また、彼らが目の前から居なくなる長友には上がっていくスペースが提供される。

しかし、ラニエリがやったことは守備面での評価が大きい。それまでの4-3-1-2だとインテルの前線が全く守備をしない→相手の後方は時間とスペースをてにいれる→そしたら両サイドに広く展開する→押し込まれて崩壊する。その守備で守れるチームも存在するけど、インテルはできなかった。そこで4-3-1-2→4-4-2。両サイドもしっかり帰還するので4-3で守ってるときより安定してきた。ポイントは4-2のラインを維持できるところにもある。

攻撃面に話を戻すと、今のインテルが引いた相手の守備を崩せるパターンは2つ。それは相手のビルドアップのミスによるものか、相手の守備のミスによるものか。なんか悲しい響き。このインテルの5連勝の中には信じられない相手のイージーなミスが多数あった。そこはミランがやるようなミスじゃないので、戦術的なミスを見ていこう。





これが一番危険な局面です。状況を説明すると相手チームが前からプレスに行ってる状況。そこで重要なのはバックラインを高いところまで押し上げること。もしそれができなければ2ラインの間のスペース、赤色のスペースを使われます。そうすればバイタルでアルバレスミリートが時間とスペースをてにいれる状況なので非常に危険です。そうやって崩される可能性が最も高い。

気をつけないといけないのはミリートパッツィーニにラインを下げさせられないこと。で、インテルは基本的にその前プレに苦しみます。だけどサイドのミスマッチを利用したり、サネッティのゴリブル、相手の判断ミスでビルドアップに成功することもあります。そうできない場合はルシオからミリートパッツィーニへのロングボールです。それが怖い。

前プレが効いていて苦しんだインテルはロングボールを蹴る。前プレは機能してる状況ですが、そのロングボールを警戒してラインを少しでも下げてしまえば、2ラインの間のスペースが空き、利用されるリスクが伴います。インテルの攻撃パターンで怖いのは一番ここ。じゃあ、逆に後方で守ればリスクはないのかと聞かれれば、パルマのようなミスをしない限りありませんと答えられます。

パルマがやってしまったことで注意するのはボールウォッチングと、ラインを下げ過ぎてしまったこと。ミランがボールウォッチングをやらかす可能性は低いので、ラインを下げ過ぎてしまわないようにしないといけないとなりませんが、ネスタが復活すれば抜群のセンスでラインコントロールをしてくれるでしょう。

ラインを下げ過ぎるリスクは二列目に時間とスペースを与えてしまうことが大きい。モッタ、カンビアッソスタンコビッチ、ポーリ。誰のかわからないミドルが飛んで来る。そのリスクをネスタのラインコントロールがあれば回避できる可能性が高い。なのでチアゴシウバの名声がどんどん高まる中でもキーマンはネスタ

今のインテルは引いた相手を崩そうという時に裏狙いの動きや、ゾーンの隙間でボールを受けるのが少ないので怖さがない。それを解決する可能性があるのが、相手が前からプレスに来てくれること。それをミランがわざわざやる必要もないので、後方にブロックを作って来ると予想している。相手が前からプレスに来るとボール運びに苦しむけど、崩せる。相手が後方にブロックを作るとボールは運べるけど、崩せない。

■攻略、カウンターの糸口





で、アッレグリがカウンター時にイブラをインテルの左サイドに流すと予想している。んでロングボール。ここで発生するのはある種の計算問題。インテルは長友の上がった裏のスペースのリスクマネージメントが整備されてない。イブラが長友サイドに流れると、そのリスクについての駆け引きが生まれる。

インテルからしたら長友が上がってくれないと攻撃に横幅が確保できなくなる。もし左サイドハーフをサイドに残したらミリートパッツィーニが高確率で孤立することになる。ということで左サイドのコンビの表情は変えれない。カンビアッソがそのスペースを埋めるのか、サムエルが引っ張られるのか。どちらにせよ形は壊れる可能性が高い。

ここでノチェリーノとボアテンクの押し上げがあれば面白い。中央がカウンターでパニックになる可能性がある。え?アクィラーニセードルフのコンビだって??。ネスタが復活すれば、ネスタ&チアゴシウバでビルドアップはおそらく困らないし、サイドへのロングボールならなおさらなので、中盤はノチェリーノアクィラーニセードルフ、ボアテンク、ファンボメルで来ると予想。

表情を変えたらマイナスが起るけど、そのままだと相手の攻略のポイントとなってしまう左サイド。アバーテとの対決で攻撃で終わり続ければ大丈夫だろうけど、どうだろうか。ここで勝ちまくれば長友の評価は高まりそうだけど、長友を信用できずカウンターのリスク考えてキブを使っちゃう可能性もある。。。

 で、中央の守備などを考えて見ていく。アルバレスが進出していく。でも実際、ミランはもともと3センターだし、人に強いセンターバックコンビも後ろに居るので、アルバレスパッツィーニミリートが中央に集まっても数的不利はできにくい。





インテルの攻撃時、ミランの守備時にはこんなマッチアップが頻繁に見られるだろう。重要なのはファンポメルへのマークの受け渡しの部分と、マイコン対策でパトかロビーニョを右サイドに流すこと。ロビーニョなら守備の継続性は期待できる、パトなら攻撃時の突撃の成功が期待できる。怖いのはサネッティのゴリブルだけどノチェリーノ耐えてくれよ。

前線の3人は攻撃をサイドに誘導すること。ボアテンクとイブラの役割はそれだけでいいけど、マイコン対策にパトまたはロビーニョはサイドに流れると思う。そうすれば攻撃は長友サイドに誘導される可能性が高くなる。長友へ掛かる期待が大きくなる予感。ミランからしたらサイドへ流れる2トップやアルバレスを外してしまってサイドで数的不利を作らないようにしよう。

 ■試合展開予想というか、希望というか、、、

 試合が始まるとミランはラインを低めに保ち、前からプレスにはいかない。インテルが2ラインの間のスペースを使えないようにすることに成功する。で、やっぱり怖さがないインテルの攻撃。引いた相手を崩す工夫が特に見当たらないし、相手がミランである。ミランはゾーンを埋めることと、マンマークでついていくこと、その受け渡しを徹底する。

そうやって守備を安定させてミランはイブラを長友サイドへ流し、ロングボール+ノチェリーノ、ボアテンクの押し上げの形が中心にカウンターを狙っていくだろう。パトかロビーニョがどうカウンターに絡むかにも注目。なかなかミランの守備を崩せずインテルはカウンターを食らって失点する。後半は恒例のラニエリの謎采配発動するのかは知らない。

仮に発動すれば、スナイデル投入で4-3-1-2。前線が守備をしないインテルに対して、サイドチェンジを繰り返し、両サイドから押し込んでいくミラン。そしていつの間にか、大変なスコアにってくらいに、両者の力は離れてると想像してる。インテルはできることが限られている。変えることもできるだろうけど、どうなるかは計算できない。ミランは変えることができるし、それをある程度は計算できる。その差はかなり大きい。

■最後に自由になんなりと

インテルには不確定要素があるっちゃある。スナイデルが復活かもするとか、ラニエリが最初から謎采配でインテルが終わるとか。もしスナイデルが復活したら謎采配ってパターンがありそうでインテリスタは今頃ブルブルしてるだろう。ぶっちゃけスナイデルの復活とかラニエリは希望してないと思う。

 ミランはハイプレス+ボール保持というカードを使う可能性もあるけど、引いて守る+サイドを起点にするカウンターってのが間違いなく得策だと思うけど、どうかな。ローマ戦はボールを捨てて引いて守ってカウンターだった。今回もそんな感じになるんじゃないのかと考えてる。アッレグリインテル評はいかに。