青梅マラソン-2

なぜか、自分のエントリー名は、さいとうなおと。

ひらがな表記なんて、不思議な気分だった。

験担ぎのクリニックT-シャツを身にまとい、いつもと同じ気分でのスタートになった。

スタートしたグループはなぜかゼッケン5000番台の選手の所。ゼッケン10000番台の自分達だが、10㎞チームの応援でスタート地点より離れた所に行っていたため、10000番台の地点まで戻れな(戻らな)かった(笑)。ズルして、割り込んだ。




最初から、5000番台のグループのペースに合わせた。  だから、明らかにいつもよりは速いペースで走った。

スタートしてすぐに、トレーナーの小池選手、ナオキースの巨漢・合田君がいないのに気付いた。

もう探す事もできないほどの大人数だったので、この時点で”一人旅”を覚悟し、結局ゴールまで一人旅だった。


アップダウンの激しい青梅マラソンだが、折り返し地点までの片道は何だか不思議なほどスムーズで、気分も良く、余裕の走りだった。

子供の頃によく行った、川井キャンプ場をこんな形で再訪問し、懐かしい気分になった。

このキャンプ場は、あの”宮崎勤事件”で有名になっちゃったけどな...。

だが、状況は一変し、復路は大変だった。


20kmを超えた所で、少々疲れが出てきた。
そんな時に現れたのが、スーパーアイドル・高橋Qちゃん!!


Qちゃんがハイタッチしてくれ、激励してくれたので、ミーハーな自分はパワー全開になった。


するとすぐ後ろから、Qちゃんが突然走り始め、集団を率いて、追っかけてきた。



”さあ、みんな行くよ!!”
”ついて来なよ!!”
”笑って走って!!”


など、大声で話し続けながらすごいピッチで自分を抜いて行った。
そして、クリニックの”緑のTシャツ”を着ていた自分に、


”緑のTシャツのお兄さん。頑張ってよ!!”


なんて、言われたものだから、こりゃ大変。


ここで脱落しては男が廃る...と思い、上りも下りもお構いなしでQちゃんの背中を追った。 無茶苦茶、無理して...。

すると、ラスト5㎞で2時間20分と沿道に言われた時点で、ピタッと足が止まった。

目の前からスーパーアイドル・高橋Qちゃんは消え、頭がボーっとしてきた。
足が攣り、上半身も攣り、嘔気が出てきた。

典型的な”脱水症状”になっていることがわかり、危機を感じるほど全身が強直した。

そして、ラスト3kmは歩いたりジョグしたりの繰り返しで、何とか気合でゴール。

死ぬかと思った。本当に。



ゴール地点ではサプライズ。 
GRABAKA佐々木有生選手が、わざわざ青梅まで応援に来てくれたのだ!!

そういえば、佐々木さんは昨年の東京マラソンも応援に来てくれた。

本当に有難い。心温まる応援に、感謝しかなかった。

ありがとうございました。



そしてゴール後、歩けなくなり、救護の方に先導された。

最終タイムは3時間10分強。ラスト5㎞で50分以上かかってしまったが、何とかゴール。

脱水と起立性低血圧で、大変な思いをしたが、補液と大の字になって休むことで何とかリカバーした。

それにしても、本当にまずかった。

初めて経験した脱水症状。  真夏に熱中症で来院される患者さんの気持ちがよくわかった。



小池選手は、遅れる事20分でゴール。合田君は、残念ながら残り100mでのリタイアだった。
そして、二人とも、自分と同じような脱水症状を起こしていた。


恐るべし、青梅マラソン

30kmだから、正直、なめていた。  コンディションの調整って本当に大切だ。そして、適度な水分補給はマストだ。

レース前とレース後のみんなの顔色の違いが、笑えた。



Qちゃんに始まり、Qちゃんに終わった青梅マラソン

Qちゃんは、善人か悪人か偽善人か...わからなくなってしまったが、良くも悪くも素晴らしい思い出を戴いた。  すごいimpression。
同年代のスーパースターはやっぱり越えられない!!


そして、今回の最大の目的は、大切な恩師へのゴールの報告。

気合いでゴールした後に戴いた記念品を、届けられた。

本当によかった。



一年後の目標は、東京マラソンなのか青梅マラソンなのか今は考えられないが、また大きいことに挑戦してコツコツ頑張りたいと思った。






打ち上げは笑顔で行った。

来年は、元気モリモリの若手に越されないようにしないとな。


皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとう。

また、懲りずにお付き合いくださいな。




春の夢、終了。  また、楽しい夢を追おう。