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naoyaのはてなダイアリー

November 07, 2005

見慣れない場所の物語

「ここは見慣れない場所だね」

「そうですね」

「どうしようか」

「どうしましょうか」

「ちょっと周りを見てくるね」

「ありがとう。お願いします。」

「見てきたよ」

「どうでした?」

「怖いモンスターもいたけど、面白そうなものがたくさんあったよ。」

「怖いモンスターがいたのですか、それは怖いですね」

「怖いモンスターはいるけど、それより面白いものがいっぱいあったんだ。」

「怖いですねえ」

「もう少し詳しく知りたいね、もう少し見てくるね」

「ありがとう。お願いします。」

「もっと見てきたよ。」

「どうでした?」

「危ない罠もいっぱいあったけど、本当のことがいろいろ分かったよ。」

「危ない罠があるんですか、それは危ないですね。」

「でも、本当のことがわかるよ。」

「危ない、危ない」

「あちら側には、面白くて、楽しいこともあるし、本当のこともわかるんだ。」

「でも、危なくて、怖くて、うそもたくさんあるんでしょう?」

「一度君も行って見ればいいと思うよ。」

「君が教えてくれるから私はこちらにいたいと思います。」

「僕の言葉だけでは伝えきれないよ。」

「でも、私は怖くて危ないのでこちら側にいたいです。」

「そっか、じゃあ僕はまたあちら側に行って来るね。」

「はい。怖い怖い、危ない危ない。」

あちら側には本当のことを知っている人たちが集まりました。こうしてこちら側には本当のことはなくなりました。でも、こちら側にいる人たちはあちら側には行こうとしなかったので、本当のことがなくなっていることにも気づきませんでした。

おしまい。

TigerTiger 2005/11/07 12:31 絵本でも作るですか(笑

通りすがり通りすがり 2005/11/07 12:56 悪貨は良貨を駆逐する。大事なものは、どんどん奥に集まってしまうという話を思い出しました。伝えることがオープンになることと、オープンではないけれど、人と人が大事に触れて伝えること、それらが押しなべて技術の前で、どうバランスを取れるのか、考えさせられるお話だなと思いました。

いずこいずこ 2005/11/07 17:29 “安全なところ”との壁を壊すのは、危険な側からだと難しいものですね。無理に壊すと侵略扱いですから。
壁を壊すのでなく透明化していこう、ちょっと目を向ければ解るようにしておこう、というのがここ数年の流れと感じています。

bolzanobolzano 2005/11/08 02:39 2000年くらい前から、そのような状況ですね。>人類

cafenerocafenero 2005/11/10 02:26 村上春樹の“ノルウェーの森”???

イケメンイケメン 2005/11/11 12:12 おもろい。
「本当のことがなく」なっても影響ないんだよね。
そもそも「本当」なんてものは存在しないし。

an-shidaan-shida 2005/11/12 01:45 『チーズはどこへ消えた?』

やすえやすえ 2005/12/08 23:06 赤と青のタブレットどっちを飲みますか?
って感じですね。