Wizardryとソフトウェア開発

Wizardryは前衛3名と後衛3名だけでパーティを組織せねばならず、それで固定エンカウントのモンスターと戦うためには当然パーティの中に十分なレベルのキャラクターが必要である。これはWizの迷路は狭くて3人しか横に並ぶことができず、魔法の到達距離やその他いろいろ考えると3+3の6名単位で戦うのが最も効率が良いからだと説明されることが多かったと思う。


そのようなダンジョンではレベル1の戦士や魔法使いが何百人居ても一度に戦えるのは3人だけなので例えばDragon PuppyとGas Dragonが数匹出てきたらもうブレスの餌食で一貫の終わりである。たがある一定レベル以上の魔法使いが何人か居ればMAKANITO1発で勝利できるのである。

ただ、これがもし通路が広いダンジョンだったら前衛100名で進撃すれば数匹のGas Dragonもなんとか運良く倒せるかもしれないし、たとえばFuzz Ballがたくさん来るような場所では一定以上に高レベルな戦士はそのレベルほどには役に立たず、むしろ低レベルの戦士の大群のほうが断然有用だったりするのだろう。


ソフトウェア開発も似たようなところがあって、ソフト開発のある種の部分では100名単位で人海戦術が効くような場面もあるだろうが、一方で開発者の数を何人かけたところで意味がないどころか死体の山が築き上げられて邪魔になるだけになり、要するにそんなのではダメで超ハイレベルなやつらを数名投入しないと解決しないようなフェーズもある。


ハイレベルな連中も適材適所で使えるべき場所で使わないと効果があまり出ない。MAKANITOが有効な場所にLv50のNINJAを持って行っても全然ダメだし、MAKANITOが有効な場所で贅沢にTILTOWAITを連発してもMAKANITO以上の効果は得られない。だからもしそのソフトウェアが技術的に高度なものであるなら、それはWizardryのB9Fのモンスターと同じように臨機応変な正しい対応が求められる。そこでお互いどれくらいの能力があるかわかってないようなパーティではとても生き残れない。
B1F〜B2Fをうろうろしてモンスターと戦う回数を増やして金を稼ぐのならLv8くらいのやつをリーダーにして残りはLv1でもそこそこ死なないでやっていけるだろうし、Lv1のやつらは下請けだったり派遣だったりしても問題ないだろうが、ワードナーを倒すミッションあたりになると全く別である。


人海戦術で作った感じの汚いソースツリーを見せられて途方に暮れていて、それを作ったところには綺麗にしてほしいとお願いしていたけど2ヶ月くらいかけても全く解決できそうになかったところ、とあることをきっかけにハイレベルな奴らを数人投入できて他のこともやりつつ2週間でそこそこ綺麗になってきたのを見てそんなことを考えたりした。