9/17(sut)木端微塵





クラブイベント「木端微塵」
2005年9月17日(土曜日)
吉祥寺 STAR PINE'S CAFE(スターパインズカフェ)




「先進国に生まれて本当に良かった」と感謝する際、


・よほどじゃないと餓死しない
・食い物が美味い
・夜中に戒厳令が出ない
・好きな本が読める
・好きな音楽が聴ける
・過激な教義に行動を制限されない


上記の事柄を浮かべ、ああ、ラッキーだなぁ、とつくづく思う。


特に本邦が日常的に戒厳令が発令されるような国でなくて心底良かった。「夜中に出歩く→射殺」は無茶苦茶である。何を考えているのか全然分からない。


夜中に歩き回ってもオッケー、そんな平和な環境だからこそ満喫できることのひとつに、「真夜中に集い、好きな音楽を密閉スペースで好きなようにかけ、好きなように踊る」がある。ダンスである、レイヴである、フィーバーである。


同盟国では野外レイヴが国家権力により襲撃されるという事件も発生しているが、集会→機銃掃射であったり、集会→戦車といったダイナミックな国もあることを考えると、本邦は多幸に過ぎるのではないだろうか。


僕は本来、無類の自宅好きで植物のような人生を目指しており、週末などあまり外出するたちでは無いのだが、それでも踊りたくなったり大勢とハッピーな時間を共有したくなったりすることもある。おずおずと照れながら輪の中に入ろうとすることもある。去年の夏、行われた『木端微塵』は、僕のような、一歩、あらゆるものに距離を置いてしまう人間にとって、大変居心地の良いものだった。押し付けがましく無く、快適であり、楽しいものだった。


インターネット発のイベントは、潤沢な予算も、充分な時間も無い場合がほとんどだ。木端微塵だって、その内実に差ほど変わりは無いだろう。その中でデリケートに、サイトを通じてイベントのスタンスや骨子、雰囲気を作り上げていくスタッフの精神には頭が下がる。僕のような内に篭もりがちな人間にも、快楽を貪欲に満喫しようとする旺盛な人間にも、「楽しそう」と思ってもらえるイベントはそうそう無い。繊細に織り上げられたこのイベントが、当日、どのような爆発を起こすか、秋の夜長に観に来るのも悪くは無いのではないだろうか。お待ちしております。