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2020-01-02

[] 「kids these days! vol.2」委託販売について

f:id:narima74:20120502125402j:image


現在、ミニコミ「kids these days!」vol.2を、現在、以下の書店さんで委託販売中です。


●COMIC ZIN(東京・新宿、秋葉原、オンライン)

http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=12552

・店舗情報 http://www.comiczin.jp/shop/index.html


●ガケ書房(京都市、オンライン)

http://gake.shop-pro.jp/?pid=43218817


●とらのあな(各店、オンライン)

http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/04/49/040030044926.html

・店舗情報 http://www.toranoana.jp/shop/


●ジュンク堂池袋本店(東京・池袋)

・店舗情報 http://www.junkudo.co.jp/tenpo/shop-ikebukuro.html


●NOT PILLAR BOOKS(京都・京都市)

・店舗情報 http://xox.notpillar.com/?eid=414456

※近日オンラインでの取り扱い開始


●タコシェ(東京・中野)

http://tacoche.com/?p=7331

・店舗情報 http://tacoche.com/?page_id=29


●ディスクユニオン(東京、神奈川、千葉、埼玉、オンライン)

http://diskunion.net/portal/ct/detail/IND9894

・お茶の水駅前店 http://diskunion.net/shop/ct/ocha_ekimae

・新宿本館地下1F 日本のロック・インディーズ館 http://diskunion.net/shop/ct/shinjuku_jp

・下北沢店 http://diskunion.net/shop/ct/shimokitazawa

・中野店 http://diskunion.net/shop/ct/nakano

・吉祥寺店 http://diskunion.net/shop/ct/kichijyouji

・町田店 http://diskunion.net/shop/ct/machida

・池袋店 http://diskunion.net/shop/ct/ikebukuro

・渋谷中古センター http://diskunion.net/shop/ct/shibuya_used

・BIBLIOPHILIC & bookunion 新宿 http://diskunion.net/bibliophilic/shopinfo.html


お取り扱い書店さんは随時更新いたします。また、書店さんはまだまだ募集しております。「話を聞いてやってもいいよ」「委託で売ってやるよ」という書店さんは「narima74★gmail.com」(★を@にお書き換えください)までご連絡ください。


おかげさまでvol.1がご好評をいただけたこともあり、刊行来、さまざまなかたから声を掛けていただくようになりました。たとえば、昨年10月、佐賀・武雄温泉で開催された「MUSIC IN TAKEO」というイベントの主催のかたから「ティーンズロック・イン・ひたちなかで優勝してロックインジャパンに出演した女子高生バンドを紹介できるよ」なんてお申し出をいただいたり。さる都立高校の軽音楽部の顧問の先生から「一度、部活見学に来ませんか?」なんてお話をいただいてみたり。楽譜の版元さんや音楽ライターさん、さらには、商業媒体のインタビュー仕事で訪れたレコード会社のA&Rのかたに「軽音の成松さんですよね?」なんて言われてみたり。音だけ聞くと、かきふらい先生みたいですね、ボク。


そしてさらには、Twitterで高校生に絡まれるようになった。文化祭を訪れるたび、ステージの様子をtsudaっていたところ、それを見つけたその学校の軽音部の子たちから「お越しくださってありがとうございます」なんてメッセージととともに、バンバン、フォローをしていただけるようになったりもしています。要は、今日びの高校生は、文化祭終わり、ライブ終わりに学校名やバンド名でエゴサーチしているんです。そして、わけのわからぬ中年がなんかつぶやいているから「とりあえず遊んでやるか」とばかりに話しかけてきてくれる。まさに『Twitter社会論』。まったくの余談ですが、あの本、また売れてくれないですかね。そうするとボクにも多少印税が入る仕組みになってるので。


ともあれ、ありがたいことにミニコミ刊行をきっかけに、ボクの与り知らないところで、世界が格段に拡がっていたわけです。これを利用しない手はありません。


そこで、今回発売の「kids these days!」vol.2では、盛大にボリュームアップ。「面白半分に絡んできたことを後悔しやがれ」とばかりにTwitterで高校生軽音部員にアポを取り倒し、前回5バンド掲載していた10代バンドインタビューを、8バンドに拡充してみました。


また、楽譜大手・シンコーミュージックさんにバンドスコアの売れ行きから高校軽音楽部のトレンドを分析していただき、音楽ライター・柴那典さんに、ボクがここ数年、調査研究を進めている「いしわたり淳治(プロデュースバンドは、なぜ軽音部員に愛されるのか)問題」、通称「いしわたり淳治問題」について、つまりは、いしわたりのプロデュースワークの極意についてお話をうかがっています。


いや、ホント、多いんですよ。チャットモンチーや9mm Parabellum BulletやFLiPのコピーバンド。そこで、いしわたりプロデュースバンドのインタビュー、はたまた、いしわたりインタビューも多く手がける柴さんに、彼の仕事ぶりをご紹介いただきました。正直、この話、チョー面白いですよ。


そして、巻末には例によって、昨秋ボクが観覧した文化祭での高校軽音楽部のステージで披露された全コピー曲のセットリストを掲載しています。vol.1掲載分が14校・75バンド・のべ224曲だったのに対し、今回は17校・173バンド・のべ540曲。もはや自分でもなにがなんだかよくわかりません。


総ページ数も80ページから176ページに拡大しています。


口はばったい物言いではありますが、前回を上回る内容になった自負はバリバリございます。


【書誌情報】

タイトル:kids these days! vol.1 いまどきの10代に聞いたリアルな「けいおん!」の話。

仕様:A5判1C176ページ

頒布価格:1500円

目次は以下のとおり。


【8組の10代バンドインタビュー】


Victory

――国内最強高校生バンドの考える「わたしと観客のさわやかな距離感」

女子高生とバンドマンの生下着/わたしたちらしく、前向きに/“いいポロシャツ”の先生/男子は全員視力の悪い草食系/バンドはわたしの二酸化炭素!


たんこぶちん

――驚異の16歳たちの語る「わたしと先生と、時々、韓国」

シュッ! たんこぶちんっ!/ドラムが怖いのでギターにします/バンドも観客も楽しめるプレイ/ポロシャツ、短パン、ソックス/隣にライバルがいるということ/やっぱり男子は近視の草食系


パンダミック

――ライブステージの“今日の主役”の語る「わたしたちはいかにしてチャンピオンバンドへと育ったか」

進学理由「軽音部が有名だから」/乙女、オザキに感動/“女子高生”から遠く離れて/カレシを気合いでぶっ潰す!/これから何者になるかを考える


ブラックアウト

――“JKらしくない”女子高生バンドが「教育」する「わたしはいかに戦闘意欲なき戦場でひとり戦ったか」

“以外”と“じゃないほう”/ヘタクソがエラそうにバカな話/「みんなSCANDAL!」/いきいきフェスタという評価基準/「出たがりなんで」服は買わない/YouTubeで満足すんなっ!


Switch

――ティーン向けバンドコンテスト荒らしが望む「わたしが今いる場所からあの場所に届けたい歌」

争いを止めるためにドラムを叩く/外部の力をインストールする顧問/被災地から被災地に届ける音楽/アニメソングのカバーのしかた/“音楽活動”と“メシを食うこと”


α

――神奈川県下2位。3人の帰国子女バンドの「わたしが日本人英詞バンドに伝えたい音韻論」

タテのものをヨコにする話/フレェ〜ンズがデェ〜ッド!/センスがいいからムチャ振られる/使い捨てられるオリジナル曲/競争なき環境で闘い続ける方法/生活における音楽の優先順位


【特別インタビュー】たんこぶちん、渋谷に現る。

――本番前夜! SCANDALコピーバンドコンテスト決勝を語る

福岡のコリアンタウンとマルキューに/右ヒジ、左ヒジ、Don't say "lazy"/AKBと戦う16歳による前時代的話/うんっ! 渡部陽一ですっ!


JAT

――神奈川県央のLJK(ラストJK)3人の明かす「わたしがジョーン・ジェットを弾く理由」

「なんでお前、洋楽ばっかなの!?」/ヒロトを知る父母、知らぬ父母/音楽と出合うチャンネル2態/『サザエさん』とパーカッション/ジョーン・ジェットでモテてみる/大学で友だちを作る唯一の方法


Private Army

――“フツーじゃない”高校の“フツーの”軽音部バンドと「わたしと放送部と英会話部と」

4LDK、シンセドラム完備/生まれる前=ざっくりと昭和/賢い子のライブには親が来る/軽音的定番曲の選びかた/『けいおん!』時代、キタ―!/軽音部のありがたみを再考する


32人の10代の30枚

――10代バンド32人の選ぶ座右の一枚


【コラム】


・秋元先生といしわたり先輩

 ――「いしわたり淳治(プロデュースバンドは、なぜ軽音部員に愛されるのか)問題」を考える

・エモい! 速い! 手数が少ない!

 ――2011年文化祭バンドの傾向

・バンドスコアの今

・下川くんと! 完全版

 ――挫・人間、下川諒の文化祭観覧記


【付録】

2010年秋、2549分

――高校17校+α、173文化祭バンド、のべ540曲全記録



【Facebookページ】

http://www.facebook.com/ktd2011

2020-01-01

[] 「kids these days! vol.1」委託販売について

f:id:narima74:20110609165922j:image


現在、ミニコミ「kids these days!」vol.1を、現在、以下の書店さんで委託販売中です。


●COMIC ZIN(東京・新宿、秋葉原、オンライン)

http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=9067

・店舗情報 http://www.comiczin.jp/shop/index.html


●NOT PILLAR BOOKS(オンライン)

http://notpillar.com/?pid=32745128


●オリオン書房ノルテ店(東京・立川)

http://www.orionshobo.com/info.htm#7


●タコシェ(東京・中野、オンライン)

http://tacoche.com/?p=5568


●ガケ書房(京都市、オンライン)

http://gake.shop-pro.jp/?pid=35334559


●diskunion(東京、神奈川、千葉、埼玉、オンライン)

http://diskunion.net/jp/ct/detail/IND8097

・お茶の水駅前店 http://diskunion.net/shop/ct/ocha_ekimae

・新宿本館地下1F http://diskunion.net/shop/ct/shinjuku_jp

・池袋店 http://diskunion.net/shop/ct/ikebukuro

・渋谷中古センター http://diskunion.net/shop/ct/shibuya_used

・下北沢店 http://diskunion.net/shop/ct/shimokitazawa

・中野店 http://diskunion.net/shop/ct/nakano

・吉祥寺店 http://diskunion.net/shop/ct/kichijyouji

・町田店 http://diskunion.net/shop/ct/machida

・淵野辺店 http://diskunion.net/shop/ct/fuchinobe

・柏店 http://diskunion.net/shop/ct/kashiwa

・北浦和店 http://diskunion.net/shop/ct/kitaurawa


●とらのあな(各店、オンライン)

http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/04/49/040030044925.html

・店舗情報 http://www.toranoana.jp/shop/


●ジュンク堂池袋本店(東京・池袋)

・店舗情報 http://www.junkudo.co.jp/tenpo/shop-ikebukuro.html


お取り扱いいただける書店さんはまだまだ募集しております。「話を聞いてやってもいいよ」「委託で売ってやるよ」という書店さんは「narima74★gmail.com」(★を@にお書き換えください)までご連絡ください。


なお、本誌は、その名のとおり「kids these days=イマドキの子ども・最近の若者」のインタビュー集です。


「最近の若者は」。よく耳にする言葉です。しかし「お前、イマドキの子どもって知ってる?」「好きな音楽は?」「どんな本読んでんの?」と問われれば、ボクは答えに窮するほかありません。そして、知らないことを知らないままにしておくのはどうにも据わりが悪い。なら、実際に話を聞きに行けばいいじゃん。インタビュー仕事ばっかりやってるライターなんだから。そんなドシンプルな、アイデアとも呼べない思いつきから制作をはじめた一冊です。


その第一号のテーマは「バンド」。


「閃光ライオット」や「ヨコハマハイスクールミュージックフェスティバル」「Hジェネ祭り」「ティーンズロック・イン・ひたちなか」など、ゼロ年代以降、フェスが商売になると思ったか、音楽業界は10代バンド向けの音楽コンテストを続々と開催し、RADWIMPSや、OKAMOTO'S、ねごと、GalileoGalileiなど、数多くの才能を見出しています。また、アニメ人気に便乗しようとしたか、楽器店の一角には登場キャラクターの使用器材を並べた「けいおん!コーナー」が登場。10代のコたちでそれなり以上に賑わっているといいます。


インディブームやバンドブーム、はたまた『三宅裕司のいかすバンド天国』にまんまと煽られ、楽器を手にし、そしてあっさり挫折した身としては、この状況はなかなか気になるところです。そこで一昨秋と昨秋、毎週末のように首都圏各地の高校の文化祭やティーン向け音楽フェスに出かけ、軽音楽部や10代バンドのステージを観覧。特に面白かったバンド、カッコよかったバンドにアポイントを取り「楽器を持つに至った動機」「好きな・影響を受けたミュージシャン」「作曲スタイル」「学校生活、なかでも部活動について」「コンテスト・フェスについて」など、音楽を切り口に1万2000〜5000字のロングインタビューを敢行してみました。また、巻末には昨秋観覧した都内・都下14校の文化祭バンド75のコピー曲全セットリストもピックアップしています。


【書誌情報】

タイトル:kids these days! vol.1 いまどきの10代に聞いたリアルな「けいおん!」の話。

仕様:A5判1C80ページ

頒布価格:800円

目次は以下のとおり。


【5組の10代バンド(ほぼ)1万2000字インタビュー】


ミケトロイズ

――超体育会系文化部の看板バンドの語る「部活動とわたし」

ナンバーガールと泣き叫ぶ/新曲と風呂の奇妙な関係/コンテストのシステムを考える/文化系女子3人の体育会ライフ/ギターは死に、ドラムは神に逢う/もっと知ればもっとヘンになれる


挫・人間

――九州の高校生を悩ませた「地方でサブカルをこじらせること」

出身校はロックンロール高校/愛と平和のために高校を辞めます/挫・人間を聴いてる女子は……/そしてまともなバンドになった/死ぬまでロックンロールしたい(笑)


攻撃サイダー

――ひっそり系JK3人組の思う「“普通じゃない”ということ」

PUFFYとカエラとGO!GO!と/作曲者の名前は「攻撃サイダー」/ほっとくけど面倒見のいい先生/先生の勧めで他流試合に参戦/部員はみんな「ひっそり組」/ドラマーはつぶしがきかない/スイーツ系バンド名問題、勃発!


CRAZY WEST MOUNTAIN

――デジタルネイティブの考える「真に“自由”な音楽」

ボーカル「普通の高校生」宣言/軽音部、キモくないっスか?/新曲のアレンジはSkypeで/音楽性と人間関係は別モノ/ミクスチャという名の自由の話/最終到達地点はもっと高いところ


Still Flag 改め スカートの中

――部の立役者にしてリストラ組が直面する「脱退、改名、ある事件」

遠恋級に時間のかかる近距離恋愛/学業不振が「わたしの音」を生む/ベースを待つとドラムが去る/知らない誰かがクレーム入れる/「目標はねごと」という寝言/バンド名問題、なぜかふたたび



10代の19枚

――10代バンド19人の選ぶ座右の一枚


【コラム】

・リアル「けいおん!」に射すアニソンという光

・これからの「ネ申様」の話をしよう。 ――挫・人間インタビューアウトテイク


【付録】

2010年秋、1680分

――高校14校、75文化祭バンド、のべ224コピー曲全記録



今、ボクがほしいのは、この本を作るために買っちゃったInDesing CS5の代金ぶんの売上げ! 現在冒頭の書店さんで委託販売中です。なにとぞよろしくお願いいたします。また、Facebookページもございます。取材後期や取材バンドに関する情報、今秋の文化祭情報などを随時更新中です。あわせてチェックしてみてやってください。


【Facebookページ】

http://www.facebook.com/ktd2011

2013-03-10

[] 銀座の安全

■マガジンワールド | ギンザ - GINZA | 189

http://magazineworld.jp/ginza/189/


今売りの「GINZA」の安全ちゃんの連載が面白い。いや「面白かった」というべきか。


わたしはいかにして「パズドラ」と出合い、廃人と化したか。


光の番人と闇の番人の間で心が揺れる乙女という体で書かれた中二病丸出しのテキストは面白おかしくもあり、それでいてソーシャルゲームにハマる人の姿の一例をキレイに描き出している。世のトレンドを追いかけるファッション誌に今だからこそ載るべき内容だと思う。


2年くらい前「これからはソーシャルだしぃ」とばかりに「GINZA」がリニューアル。識者、連載陣にネット界隈の有名人を大量投入したときは、正直、ヘソで茶を沸かしてヘソ茶カフェを開こうかと思った。


まつゆうに海外のファッションショーをレポートさせたはいいけれど、誌面を飾ったのは、案の定「?????」なテキストだった。安全ちゃんの連載もブログのクオリティに反比例するかのようなデキだった。「ブログは好きだけどあえて言うわ。紙媒体ナメんな!」って感じの。


ところがこの2年、彼女の連載は右肩上がりに面白くなっていった。そして今回のテキストはホントに素晴らしい。しかもたぶんこれ、彼女の最高峰ではない。書き続ければ、まだまだ面白くなる。


……と感心していたのに、ページの隅っこには「『安全ガールの安全インターネットパトロール』は今回をもちまして終了いたします」の文字。


彼女がここまでの書き手になったウラにはマガハの編集者の尽力もあったはず。ここで放逐するかぁ? せっかく時間をかけていっぱしのもんに育てたんだから、こっからが回収フェイズですよ。ネットのトレンドウォッチというネタと読者の食い合わせが悪いなら別企画を立ててガンガン馬車馬のように書かせなきゃ。野に放ったら確実にどっかの版元に盗られるよ。だって「書ける」んだから。

GINZA (ギンザ) 2013年 03月号 [雑誌]

GINZA (ギンザ) 2013年 03月号 [雑誌]

2012-08-25

[] 仕事に行き詰まったので、他人様の仕事ぶりを云々してみた

ONE OK ROCK、OKAMOTO'S、The SALOVERS。最近、いわゆるタレント2世がいいバンドを組んでいる。


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まぁ、こんなもの、今にはじまった話ではない。フリッパーズ・ギターにTRICERATOPS、Dragon AshにRIZE。もっとさかのぼるなら、ザ・スパイダースだってそうだ。とはいえ「親の七光りでデビューできた」というわけではなさそうな腕っこきのバンドがまた目立っているように思う。


彼らが素晴らしいプレイをするのは、ある意味、当然のことなのかもしれない。


まず、子どもの職業観は、基本的に保護者の背中を見ることで育まれる。一番身近な社会人、働く大人である保護者の姿を目にすることが、子どもにとって「世の中にはどんな仕事があって、働くっていうのはどういうことなのか」を知るきっかけになるケースは多いはずだ。いや、たいていの子にとってはそうだろう。


タレントの子女にとって最も身近な働く大人といえば、当然タレントたる保護者だ。だから、彼らにとって最もわかりやすく身近な労働といえば、歌うことやおしゃべりすることやお芝居であり、保護者を尊敬できているのであれば、自らもそれを目指すようになってもさほどおかしくはない。


そしてもうひとつ、保護者側の理解という側面もある。かつて、あるインタビュー(田島貴男との対談だったかな)で高嶋政宏がこんなことを言っていた。


「芸能一家だから両親が芸事に対する投資は惜しまなかったんですよ」


だから子どものころ、レコードや楽器を買うためであれば、結構な額の小遣いを当たり前のようにもらえていたそうだ。そしてその薫陶のおかげもあって、ゴリゴリのプログレッシヴロックマニアにして、達者なベーシストになった、と。高い教育を受けることのメリットや魅力を知っているいわゆるエリート家庭が、子どもの教育にカネと手間ヒマを惜しまないのと似たようなものだろう。


上記バンドメンバーの家庭が、高島ファミリーほど子どものサブカル趣味に理解があり、応援していたかどうかは定かではないが、サラリーマン家庭に比べれば確実に寛容だろう。極端な話、子どもに「父ちゃん、オレ、バンドで食ってきたいんだ」って言われたとき、保護者は言下に否定はできないはずなのだから。


芸事の世界がいかに厳しいものなのかを蕩々と説いて諦めさせることができるのもタレントならでは、ではあるものの「そんなヤクザな商売に就きたがるんじゃない!」とは口が裂けても言えない。まさに自分がやっているのだから、そのマフィアなビジネスを。


子どもが幼いころから芸能への興味関心をもちやすい状態にあり、また、保護者もその世界に一定以上の理解がある。その環境も彼らをカッチョいいものに仕立てているひとつの理由なんじゃないだろうか。


こんなことを書くと「自らの生まれを呪う」「恵まれた家庭に育ったアイツらはズルい」なんて声も聞こえてきそうだが、まぁ、勝手におっしゃっていてください。「お母さんはなんでわたしを美人に産んでくれなかったのかしら?」と思い悩む思春期の女のコみたいで面白いから。だいたい彼ら以上に売れているバンドの大半がタレント2世じゃない。結局のところは、実力や人気の世界なのだ。ただ「タレント2世は、他人様よりもその実力を育みやすい環境にはあるんじゃないの」というお話だ。

2012-08-18

[] 外国人女性みたいな名前のなにかと仲良くしまくってる話

ここ1カ月くらいのインタビュー仕事まとめ。


■ナタリー - [Power Push] Mayumi Morinaga「Glitter / 神巫詞」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/mayumimorinaga

コナミの音楽ゲーム「beatmania」シリーズの歌姫などとして活動するヴォーカリスト、mayumi morinagaの1stアルバムについて、morinaga自身と、プロデューサーであるDJ UTOにお話をうかがった。フツーにバイオグラフィを追いかけることで、今作制作に至る道筋を追うつもりだったんだけど、取材開始早々、UTOがボムを投下。「グレーゾーン金利」だの「債権譲渡」だの、およそミュージシャンインタビューとは思えぬ単語の飛び交う「闇金ウシジマくん」的な展開に。


ただ、原稿中では触れなかったが、インタビュー中、morinagaに借金の話をするよう促すUTOの言っていた「こういうことを言っておくのは大事だから」には100%同意。別に犯罪を犯したわけでなし、過去の失敗談は豪快にカムアウトするくらいのほうが、確実にキャラ立ちがよくなるし、チャーミングな人物に見える。



■ナタリー - [Power Push] マチゲリータ「I love Visualizm feat. 初音ミク」&「In Other Worlds」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/machigerita

ボカロP、マチゲリータがアルバムを2作同時リリースしたことを受けてのインタビュー。ホラーテイストだったり、ダークだったり、ゴシッキーだったりする、いわゆる「怖い系」のボカロナンバーを多く発表する彼が今回制作したのは、ヴィジュアル系バンドのナンバーをボーカロイドが歌うカバーアルバムと、自身のボーカロイド曲を生バンド仕様にアレンジし、ヴィジュアル系バンドのヴォーカリストらに歌ってもらうというセルフプロデュースによるトリビュート的アルバム。若干16歳で名うてのボカロPになった早熟のトラックメーカーの来歴を追うと同時に、今2作がなんでこんなコンセプトになったのか、うかがってみた。


というのも「マチゲリータがボカロによるヴィジュアル系カバーアルバムと、自作曲のトリビュート盤をリリースする」というニュースがナタリーに掲出された際、1400件以上のコメントが寄せられ、しかもその内容は賛否両論だったので、ヴィジュアル系ファンとボカロファンの温度差の話と、ある程度以上の数のネガティブコメントを直撃された21歳の若者の気持ちを聞いてみたかった。そして返ってきた言葉がクリアで力強かったのは本当によかった。



■ナタリー - [Power Push] ALTIMAニューシングル「BURST THE GRAVITY」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/altima

m.o.v.eのmotsu、fripSideのsat、黒崎真音からなるユニット、ALTIMAの3rdシングルリリースを記念して。プロデューサーとしての横顔ももつキャリアの長いミュージシャンは、生臭い話を明るく爽やかにしてくれるからスゲー楽しい。


インタビュー中、motsuも語るとおり、このご時世、そういうビジネス周辺の話も込みで音楽を楽しんでいる向きは多いはず。特に彼らがカテゴライズされるアニソンのファン、言ってしまえばオタク気質の強い面々は周辺情報まで拾いつつコンテンツを楽しんでいるように思えるだけに、インサイダーどころかクリエイター自身が、当事者だからこそもち得る情報をざっくばらんに話してくれることは、たぶんうれしいことのような気がする。おかげでオモロい内容になったし。


まぁ、mayumi morinagaのときに続いて、またも「バジェット管理」だの「タックスヘイブン」だのという単語を散らかすテキストを書くことになるとは思わなかったけど。ヨメから「お前はミュージシャンのインタビューっつうと銭カネの話しかしてこねぇのな」って言われることになるとは思わなかったけど。


ちなみにボクがmotsuという人を初めて観たのは、高校生のとき。芝浦のインクスティックだったか、六本木のゴールドだったかでヴォーギングしてました。MORE DEEP。

Burst The Gravity<初回限定盤>

Burst The Gravity<初回限定盤>

Burst The Gravity 【通常盤】

Burst The Gravity 【通常盤】



■ナタリー - [Power Push] 菅野よう子×AKINO「アクエリオン」の音楽を巡る対談

http://natalie.mu/music/pp/kannoakino

アニメ「創聖のアクエリオン」シリーズのヴォーカルナンバーを集めたアルバムリリースに合わせて、プロデューサーであり、トラックメーカーである菅野よう子と、シリーズ全体を通したメインヴォーカリスト、AKINOとの対談を仕切る。


言ってしまえば「菅野無双」。プロデュースのスタイルについて、アクエリオンナンバーのコンセプトについて、AKINOというヴォーカリストについて。どんなクエスチョンにも、的確すぎる比喩やユーモア、時にはショッキングなフレーズを交えつつ、明確かつ完璧に答えてみせる。日々インタビュー仕事をしていると、年に1回くらいは「あっ、これベストバウトだ」(バウトってなんだ?(笑))と思える取材ができたり、原稿を書けたりすることがある。一昨年なら「サイゾー」の爆笑問題、去年なら「日経エンタテインメント!」の小泉今日子(雑誌の発売は今年に入ってからだけど、取材自体は去年末)って感じで。で、今年はたぶんコレ。そのくらい取材は面白かったし、テキストもなかなか以上のものに仕上がった自負がある。


あと、このヴォーカルアルバムがすごくいい。言ってしまえば既発曲の寄せ集めのベスト盤なんだけど、どの曲もドラム前、アンプ前に立てるマイクの角度にミリ単位でこだわって録っている感じがするというか。カネと手間ヒマを惜しまずに注ぎ込んだ、「CDだから」「デジタルだから」という意味ではなく「いい音」の鳴っているロックアルバムだ。

「アクエリオンEVOL」LOVE@New Dimension

「アクエリオンEVOL」LOVE@New Dimension



■ナタリー - [Power Push] 川田まみ「SQUARE THE CIRCLE」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/kawadamami

4thアルバムリリースに合わせて。多くの人々がまぁフツーの家庭に育ち、まぁフツーに暮らしていて、でも、そのみんなが生きる世の中っていうのは、かつてよりも複雑。事態がこんがらがりすぎていてシステムだの、大人社会だの、学校だの、なんなら資本主義だのを明確な共通の敵、パブリックエネミーとして設定しにくくなっている。そんな状況下で、ロックやポップスなどというレベルミュージックを歌うヴォーカリストはなにに反抗するべきなのか。Twitterなんかであまり言及されていないのがちょっと残念なんだけど、彼女の作詞のモチベーションの話は結構重要な指摘だろう。

SQUARE THE CIRCLE 〈初回限定盤〉

SQUARE THE CIRCLE 〈初回限定盤〉

SQUARE THE CIRCLE 〈通常盤〉

SQUARE THE CIRCLE 〈通常盤〉



■ナタリー - [Power Push] 流田Project「流田PPP」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/nagaredaproject02

3rdアルバムについてのインタビュー。サウンドはダイナミックだし、ミクスチャやヘヴィメタルと新しいチャレンジを聴けたりもする野心的な作りなんだけど、スッと聴けるスムーズさ、軽やかさも備えた秀作だったので「ホントいいアルバムですよね。どうやって作ったの?」と、どストレートに聞いてみた。ミュージシャンインタビューとしてはごくごくフツーながら、ボクの仕事としては結構異例の一本。ホントにそのくらい、いいアルバムっスよ、これ。


彼らの取材は2度目なんだけど、前回は「ストロボを焚いて写真を撮ってもらうようなバンドじゃない」「C級バンド」と自嘲ネタ、自虐ネタを織り交ぜつつ話をしていたのが、今回は

バンドらしい勢いがありつつ、ガッチリ演奏もできてる。いや、もうねえこれ、絶対いいアルバムなんですよ!

──さっきの関係者のようにプレイを聴けば、評価が一変するはずですからね。

流田 正直な話、その自信はあります。

と、モロに自信のほどを語ってみせる。ハッタリではなく自分たちの今のありようを正しく誇り、実際、結果を出している人たちの話を聞くのは本当に気持ちがよかった。胸がすいた。

流田PPP

流田PPP



■ナタリー - [Power Push] 感傷ベクトル「シアロア」特集

http://natalie.mu/music/pp/sen-vec

自作のマンガ作品とそのイメージソングとなる楽曲をネットで公開するセルフメディアミックスプロジェクトを展開するユニット、感傷ベクトルがマンガを1冊にまとめた単行本とイメージソングアルバムを同時リリースすることを受けて。音楽ナタリーとコミックナタリーの2本立て。


下記・じん(自然の敵P)もそうなんだけど、でっかい音でロックをプレイするダイナミズムにキャッキャする、いい意味での子どもっぽさをたたえながら、その一方で、ネットを通じて自分たちの作品をいかに効果的かつ効率よくファンに届けるのか、そのディストリビューション手法までしっかり検討、実践できる若手クリエイターがチラホラ登場しはじめている印象。今ボクの付き合いのある高校生バンド、20代前半くらいのバンドは、彼らを見習うべき。いや、それ以前にライブの告知をTwitterでするなら、開演時間、料金、対バンの名前、ハコのURLをしっかり書け。まずはそっからだ。「明日、吉祥寺○○でライブをします。みんな来てください」なんてつぶやかれたって、誰が行くかっつうの! あと、バンドのサイトとデモ音源とライブ映像はちゃんと作りましょう。その上で、いいプレイをしていれば、彼らがそうであったように、それを目に留めた大人がしっかりフックアップしてくれるから。

シアロア(DVD、コミック付き初回限定盤)

シアロア(DVD、コミック付き初回限定盤)

シアロア(通常盤)

シアロア(通常盤)



■ナタリー - [Power Push] プリウスPHV × 前山田健一 妄想ドライブデート with プリウスPHV

http://natalie.mu/music/pp/toyota

妄想デート話ももちろん面白かったんだけど、バブルを指向するその音楽の趣味のほうがさらに興味深かった。わたせせいぞう「ハートカクテル」のコンピレーションCDに、初期アシッドジャズ。ボビー・コールドウェルに、クリストファー・クロスに、ボズ・スキャッグスに、寺尾聰。「一連」というにはあまりのボリュームと化したヒャダイン作品の源泉が垣間見えるような見えないような。いや、結構豪快に丸出しになってるかな。



■ナタリー - [Power Push] じん(自然の敵P)「チルドレンレコード」インタビュー

http://natalie.mu/music/pp/jin

ギターロックもの、ドラムンベースものを中心に楽曲制作するボカロPの1stシングルリリースインタビュー。注目はその階段の駆け上がりかた。パソコンを手に入れて、ネットを使いはじめたのが18歳のときで、ボーカロイドナンバーの制作をはじめたのが19〜20歳。で、全国流通のアルバム、シングルをリリースすることになった今、彼は21歳。なのに、自分の嗜好とニコ動ユーザー・ボカロファンの性格を考慮した上で、ファンタジックなストーリーが通底する連作モノの楽曲を制作し、その楽曲が注目を集めはじめたら、今度は声をかけてきたレコード会社、そして2つの版元とディール。連作モノの楽曲を収録したコンセプトアルバムを制作すると同時に、自ら筆を執りその物語を小説にまとめつつ、コミカライズ企画まで立ち上げてみせる。


デビュー当時、Aphex Twinは「生まれてこのかた、音楽なんか聴いたことがない」とうそぶいていたが、そのネット版のような存在。しかも、リチャード・D・ジェイムスと違って、彼の場合はガチだ。才能っているもんなんだなぁ。ホントにちょっとビックリした。そして、感傷ベクトルの項にも書いたとおり、今日びモノを作る人間は、単に作るだけでなく、その後の届けかたまで視野に入れるクレバーさがないといけないんだと思う。自戒を込めて言うなら、ね。

チルドレンレコード(初回生産限定盤)(DVD付)

チルドレンレコード(初回生産限定盤)(DVD付)



と、先月から今月にかけてのやたらな量のインタビュー仕事をまとめてみたわけだけど、各見出しのとおり、そのすべてがナタリーからのオファー。しかも、インタビュイーはアニソン系、ボカロP系の若手ミュージシャンが中心だ。


ミニコミ「kids these days!」における高校生バンドインタビューのおかげで、若いミュージシャンのバイオグラフィをおさらいしつつ、現在の活動内容、今後の展望を追いかけることに関しては、ほかのライターより多少は上手くなれた自信はある。だからこの手のインタビューがより多く回ってくるようになっている、って感じなんだろう。あともうひとつ、市場のアレコレみたいなものも理由のひとつにある気がするんだけど、それが知りたきゃ、ボクとFacebookで仲良くなってください(笑)。メモがてらつらつらと書いてみたので。


あと、上記リンク先の記事を見た版元、Web媒体各位におかれましては、お仕事のご依頼、お待ちしております! 一風変わった切り口のインタビューを結構面白おかしく回せますよ、ボク(笑)。まずはnarima74(atmark)gmail.com までメールを!((atmark)は@にお書き換えください)


ちなみに近くあと1本、さる声優さんのインタビューも公開されます。

2012-06-07

[] 「kids these days!」ブログ開設

■kids these days!

http://ktd2011.tumblr.com/


tumblrにてインディマガジン「kids these days!」のブログを開設いたしました。新刊・バックナンバーの書誌情報、取扱店情報、記事の抜粋、インタビューバンドの音源・映像・ライブ情報などを随時公開いたします。please follow me!

2012-05-05

[] JATインタビュー〜神奈川県央のLJK(ラストJK)3人の明かす「わたしがジョーン・ジェットを弾く理由」

f:id:narima74:20120505115425j:image


「kids these days! vol.2」一部内容紹介第8弾。内容紹介はひとまずこれでおしまいっ! では、みなさま、明日5月6日、東京流通センターFホール、カ-17ブース「kids these days!」でお待ちしておりますっ!


まずは174ページ(買って確認してね)、神奈川県立大和西高校文化祭における各軽音部バンドのセットリストをご覧いただきたい。明らかにおかしな面々がいるのがわかるだろう。JATだ。

ナンバーガールにGreen Dayと、いかにもティーン好きのしそうなバンドをカバーしたかと思えば、中盤以降は一転。映画『20世紀少年』のメインテーマ、T-REX「20th Century Boy」に、iPodのCMソングとしても知られる、JET「Are You Gonna Be My Girl?」、さらにはTHE BLUE HEARTSと、“まず誰もが聴いたことがあり”、“確実にアガる”だろう楽曲を叩き込む。写真のとおり、かわいらしい女のコ3人が、ラフながらも水準以上のテクニックを駆使して、だ。

趣味に走りすぎず、媚びすぎもしない。そのバランスのよい選曲は高校軽音部界隈にあっては珍しい。観覧後立ち寄った居酒屋で、彼女たちを肴にクダを巻く(154ページ参照。買って確認してね)ほど感心した以上、事情聴取しないわけにはいかないだろう。

JAT【じゃっと】

(次ページ左から)ももち(Dr)、しゃーしゃ(B&Vo)、みぞ(G)。10年、神奈川県立大和西高校軽音楽部に所属する3人で結成。部の仲間がELLEGARDENだの、チャットモンチーだの、L'Arc~en~Cielだのをコピーするなか、JET、T-REX、ジョーン・ジェットなど「メジャーなのを中心にいろいろコピーしてます」(バンドのサイトより)。12年3月、同校卒業。

http://09.mbsp.jp/JAT/

――というわけで、みなさんはなぜ、若い身空で“ロックおじさんホイホイ”みたいな選曲をするのか? その理由をうかがいにきました。

一同 あはははは。

――で、なんで?

ももち あれは基本、しゃーしゃが。ボーカルになってもらっちゃってることもあって、なら、好きな曲を歌ってもらいたいな、と思って。

みぞ うん。音楽にも詳しいし。

しゃーしゃ(以下・しゃしゃ) あ、ありがとう……。そんな優しいことを考えてくれていたとは……。

ももち 前から言ってたよぉ。

しゃしゃ だっけ???

――「ボーカルになってもらっちゃってる」って?

しゃしゃ 1年生のころ、わたしとももちは一緒にJATとは別のバンドを組んでたんですけど、まぁ、いろいろあって、2年生の頭に解散しちゃったんですね。でも、部活もバンドも続けたくて。で、別のバンド同士ではあったんですけど、みぞとはJAT以前からギターとベースで「Are You Gonna Be My Girl?」とかを一緒に弾いて遊んだりしてたんで、その流れで「バンドやっちゃう?」って感じで、わたしがみぞをスカウトして、ね。

みぞ スカウトって(笑)。一緒に弾くの楽しかったし、別にお願いなんてされなくても一緒にやってたよ。

しゃしゃ ありがとぉ。で、兼バンでみぞにギターをやってもらうことになったんですけど、ただ、ボーカルが見つからなかったんで「じゃあ、わたしがベース&ボーカルに」って経緯でこの3人になりました。

ももち バンドを続けたくてしゃーしゃに歌うのお願いしちゃった感じだったんで「じゃあ、しゃーしゃの歌いたいのをやろ」って。

みぞ でも「これどう?」って曲を渡されると、わたしたち毎回「チョーやりたい!」って答えてるよね。

ももち あっ、そうか。だから、これは全然フォローとかじゃなくて、ああいう選曲なのは「しゃーしゃのため」だけじゃないですね。選んでくるのが、わたしらのフィーリングに合ってる感じだからだよね。

みぞ うん。

しゃしゃ ホントにっ!?

――さっきからお話を聞いてるぶんに、しゃーしゃさんって自己評価が低いというか、なんか「わたしなんかがメンバーに愛されてるわけがない」って思ってません?

ももち あはははは。バレてるっ!

みぞ すぐ勝手にひとりぼっちになっちゃうから(笑)。

ももち それ、ヒガモだから、ヒガモ(笑)。被害妄想。

しゃしゃ 申し訳ない……(笑)。

――あらためて、“もうひとりぼっちなんかじゃない”しゃーしゃさんにお聞きします。選曲の基準は?

しゃしゃ さっきおっしゃってた“ロックおじさんホイホイ”みたいな戦略はまるでないですね。あるなら、同じGreen Dayでも「AMERICAN IDIOT」や「Basket Case」とかもっとメジャーなのをやるはずなんですよ。でも、わたしたちは「Horseshoes And Handgrenades」。なぜならカッコいいから。あっ、言ってて気づいた。わたし、ホントなにも考えてない!

ももち うん。JAT、誰もあんまり深く考えてないじゃん。

みぞ 名前も最初にコピーしたのが“JET”だから“JAT”だし。

しゃしゃ 一応もう1コ名前の候補あったじゃん。MOJA(笑)。

ももち あったっ! 名前を決めるころ、ちょうどわたしがパーマをかけたばっかりで、髪がモジャモジャしてたから(笑)。

――謙遜だとばかり思ってたのに、ホントになんも考えてねぇ。

しゃしゃ ええっ!(きっぱり)。そんな感じだからやる曲のジャンルもバラバラなんですよ。いきものがかりを聴いた次の日にPanteraを聴いちゃうくらい(笑)、好きな音楽がバラバラなんで。

――じゃあ、技術的な理由で選ぶことは? 「ボーカルのキーが合ってるからこの曲にしよう」みたいな。

しゃしゃ 実は「20th Century Boy」ってわたしのキーに合ってなかったりするんで(笑)。でも、カッコいいからやっちゃう。だから、なにか基準があるとしたら“カッコいいこと”かもしれませんね。でも、確かに技術的なことはちょっと考えるかも。「3ピースだしツインギターのバンドの曲はあんまり選べないかな」とか。「いろんな意味で身の丈にあった曲を」って。ふたりは?

――あっ、おふたりもさすがに、しゃーしゃさんの選んでくる曲ならオールOKってわけじゃないのか。

ももち いや、基本、JATでカバーできそうなバンドの曲、それも1曲じゃなくて、アルバムをもってきて「このなかからどれかやらない?」って選択肢をくれるんで「それはイヤ」ってなることはないですね。

――じゃあ、おふたりがしゃーしゃさんがもってきたアルバムのなかから1曲を選ぶときの基準って?

ももち ノリ重視! アルバムを借りたら、静かめの曲とかおとなしめの曲もフツーに聴くし、好きだったりもするんですけど、なんか自然と“論外”的な感じになってるよね?で、結局、明るめの曲ばっかりに。

みぞ なんか「この曲やったら、わたしら盛り上がるんじゃない?」みたいな。ライブでやってるところを想像して「この曲やってるJAT、カッコいいじゃん」って思えたから、みたいなのも基準になるよね。

ももち なるなるなるっ! で、選ぶ曲って3人とも結構カブるよね。わたしとしゃーしゃは、前のバンドがホントヒドすぎたんで。やりたいことなんて全然できなかったから、3人の好きな曲ができてるJATはホントにスゴく楽しい!

しゃしゃ 前のバンドの経験があるから余計に、ね。


続きは「kids these days! vol.2」本誌で!

[] 【特別インタビュー】たんこぶちん、渋谷に現る。

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「kids these days! vol.2」一部内容紹介第7弾。トビラのデザインはアートディレクターたるヨメ。つーか、一応事実とはいえ、16歳の女のコ5人とっ捕まえて、このキャッチ、ダメだろ。確かに「あはははは! 最高っ!」とは言ったけどもだよ。


ここまで本誌では、自ら楽曲を制作し、軽音部の連盟の大会や、企業・自治体などが主催する若手バンドのコンテストで好成績を収める、いわゆる“オリジナルバンド”の姿を紹介してきた。

しかし、10代バンドの実態を俯瞰するのにオリジナルバンドばかりに焦点を当てていたのでは片手落ち。アマチュアバンドには、もうひとつのカテゴリが存在する。そう、コピーバンドだ。

以下では3つの10代コピーバンド取材を敢行。コピー曲選びのセンスの源泉、バンド活動、学校生活の様子を追った。

まずご登場いただくのは、先に紹介した佐賀の女子高生バンド・たんこぶちん。実は彼女たち、11年12月に東京・高田馬場で開催された「第2回SCANDALコピーバンド/ヴォーカリスト・コンテスト」決勝大会に進出。そのため、前日より上京していた。SCANDALは今、女子高生バンドが特にコピーするバンドのひとつ。そして、たんこぶちんの腕前はすでに確認済み。渋谷で身柄を確保した女子高生5人組は、女子高生に最も愛されるバンドを前に、その楽曲をカバーする大一番に向けてなにを思う。


――東京には何時ごろに?

吉田 お昼過ぎです。

――で、今、渋谷で晩メシを食いながら取材させてもらっているわけですが、渋谷以外にどこか東京観光しました?

一同 新大久保。

――K-POPのミュージシャンや韓流スターのファンだから?

吉田 ここ3人(前野姉妹と吉田)が好きなんで。

――どなたがお好きなんですか?

栗山 えっ、好きな男の子のこと?

――この話の流れでそんなことは聞きません! ただ、ごめんなさい。修飾語が抜けてました。“K-POPミュージシャンや韓流スターのなかでは”どなたがお好きなんですか?

のどか 少女時代と東方神起。

ほのか あと誰だ? BEASTと……。

のどか RAINBOWとか2PMとか? まだ好きな人はいるけど、なんか誰かひとりっていうのは選べないです。

吉田 K-POPの人ってみんな歌が上手いから、なんか気になるんですよ。

――中園さんと栗山さんはK-POPミュージシャンや韓流スターに興味は?

中園 いや、特には……。

――なら、新大久保にはお付き合いで?

栗山 はいっ!(即答)

――お付き合い組おふたりにとって、新大久保っていかがでした?

中園 待ちぼうけしてました……。

吉田 ごめんなさいっ!(笑)

栗山 まぁでも、妹が韓流が好きなんで、妹のためのおみやげを探すのに便利ではありました。

吉田 ウチはお姉ちゃんも好きなんで、わたしもおみやげも買ったし。

――でもこのご時世、新大久保にしかないCDやグッズってあるんですか? ネット通販を使えば、韓国からだって買い物できるじゃないですか。

吉田 でも、テレビとかでもいっぱいやってた場所だから「行ってみたいな」っていうのもあったし。

――あっ、そうか。新大久保ってもはや韓国のアイテムを買えたり、韓国料理を食べられたりするだけのところじゃなくて、アキバなんかと同じ。街自体が都内の新しい観光スポットになってるんですね。じゃあ、やっぱり楽しかった?

ほのか はい。面白かったです。

栗山 らしいんですけどウチらは……。

栗山・中園 待ちぼうけ。

吉田 ごめんなさいっ!(笑)


続きは「kids these days! vol.2」本誌で!

[] αインタビュー〜3人の帰国子女バンドの「わたしが日本人英詞バンドに伝えたい音韻論」

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「kids these days! vol.2」一部内容紹介第6弾。


今号の取材バンドの選び方は、基本的に“とりあえずブラックボックスに手を突っ込んで掴んだものをいただく”方式。日程的に都合のいい文化祭に出向き、もし面白そうなバンドがいたならオファーをかけている。おかげでJATのような拾い物にも出会えたのだが、とはいえ、運を天に任せてばかりではハズレのみを引き続けるおそれもなくはない。

そこで一部は決め打ち。軽音部連盟の大会などで評価を集める軽音部やバンドを観に行くことも。その一例が本稿のαだ。神奈川の連盟の大会で準グランプリに輝き、その関東大会に進んだバンドだけに誌面充実の保険要因としてはうってつけだ。

そんな下衆な思いを胸に赴いた慶應湘南藤沢高校で観たのは不思議な3人組だった。オルタナティブロックやシューゲイザーを思わせるオリジナル曲を披露しつつ、AFIやMUTEMUTHをカバーする。音楽性は一貫しているがイマドキの高校生らしくはない。少年少女になにが起きたのか。うかがってみた。

α【あるふぁ】

(左から)高野菜々子(G&KeyVo)、塚本まりな(B&)、伊藤陽祐(Dr)。09年、私立慶應義塾湘南藤沢高等部軽音部で結成。11年、第9回神奈川県高等学校総合文化祭軽音楽コンクール決勝進出、ヨコハマ・ハイスクール・ミュージックフェスティバルファイナル出場。12年3月、同校を卒業。

――まずは結成の経緯を……。

一同 あはははは!

――えっ、ここ笑うとこ?

高野 話していいんだよね?

塚本 どうぞ、どうぞ(笑)。

高野 最初は女ふたり(高野、塚本)だけが軽音部に入るつもりだったんですけど、入部するにはバンドを結成してないといけなかったんで「どうしよう」って途方に暮れてたんです。そしたら塚本まりなが、ね。

塚本 うん。

高野 αのメンバーは全員英語が同じαクラスだったから、バンド名もαなんですけど(笑)、高校1年の最初の自己紹介のときにイトゥック(伊藤)が「伊藤陽祐です。お願いします」って……。

塚本 いや「伊藤です」だった。で、そう言ったときの声が良すぎて、わたしがひとめ惚れしたんですよ。

――そして、ふたりは入学早々お付き合いすることに?

塚本 いえ(きっぱり)。

伊藤 というか、話盛りすぎ。ひと目ぼれって……。

塚本 大丈夫、大丈夫。「声がいい」っていう話はホント。盛ってないから(笑)。で、メアドを交換してやり取りしてたんですけど、新学期、新年度の話題といえば「新しいクラス」「新しい部活」じゃないですか。

――まぁ、そうですね。

塚本 だからそんな話をしてたら「部活やってない」って言うから「じゃあ、軽音入りなよ」「楽器やっちゃいなよ」みたいな。で、入りました。それだけだよね。

伊藤 そして部にはドラマーがいなかった、と。

高野 (伊藤は)中学のころからギターをやってたんですけど、わたしが「どうしてもギターをやりたい」っていうことで。

――新生活早々、完全に受け身、流され人生じゃないですか。

高野 そんなことないよね?

伊藤 ……いや。

塚本 受け身だったかぁ(笑)。

伊藤 まぁ、中学時代やってたこともあって、最初はテニス部に入ろうとしてはいたんですけど、挫折があったりもしたので……。

――「挫折」?

伊藤 ウチのテニス部は入部届を出せば入れるわけじゃなくて、仮入部期間に入部希望者の体力測定みたいなのがあるんですよ。

――へぇ。一般的な仮入部って新入部員側がどの部に入るか選ぶ感じなのに逆なんだ。部側が使えそうな新人をスカウトする場なんですね。

塚本 で「お前は出てけ」と(笑)。

――ダメでしたか。

伊藤 ダメでした……。

塚本 そして、軽音部に入ることになり、最終的には主将に。ドラムもギターも部で一番上手いんで。

高野 ちなみに歌も上手いです。作曲も作詞もできるし。作詞や作詞センスも部で一番あるんじゃない?

塚本 そうかもしれない。

伊藤 それは聴く側の好み!

――そりゃそうだ。おふたりは彼の書く曲が悪くないと思ってるからバンド組んでるわけだし、そこは差し引いて考えないと(笑)。伊藤さんがギターをはじめたきっかけは?

伊藤 父と兄がMr.Childrenが好きでよく聴いてて、その影響で僕も好きになって。ウチにあったアコギでコード弾きなりでコピーをはじめて、そこからですね。真剣にギターを弾くようになったのは。で、高校に入る前にエレキを買ってもらって、本格的にロックにハマっていって。なのに、なぜか軽音部に入ったらドラムを叩くことに……。

――もともと?声がいいから?ってスカウトされたはずでもあるんですけどね(笑)。

塚本 あっ、声が良かったのはあくまでメールをやり取りすることになったきっかけで、軽音に誘ったのとはまた別の話ですね。

――にしても、ふたりして巻き込んじゃってますよね。これまでの話を聞くぶんには、伊藤さん、完璧に被害者ですよ(笑)。

高野 そんなことないよね?

伊藤 ……いや。

――またその繰り返し(笑)。高野さんと塚本さんはなぜ軽音部に?

高野 わたしは、ホント一般的。一般的な中学生っぽい流れで音楽ファンになったんですよ。まず最初、友だちのあいだで『ユグドラシル』が流行ってて、BUMP OF CHICKENを聴くようになって。で、BUMPからRADWIMPSに入り、ちょっと英語も歌ってるELLEGARDENも好きになり、そこから洋楽を聴きはじめるっていう。

――美しきベタ(笑)。洋楽って?

高野 今でも一番好きなんですけど、まず最初はMY CHEMICAL ROMANCE(マイケミ)。あと、中学のときに聴いてたのは、Fall Out BoyとかGreen Dayとか有名なヤツばっかりでしたね。それから椎名林檎もずっと好きで。そういうのがあって、バンドをやりたかったんですけど、中学の軽音部にバンドを組んでる女子がいなかったんで。小学校のころからピアノとトランペットをやってたんで、とりあえず吹奏楽部に入ってトランペットをやって、高校でようやく軽音に入りました。

――慶應藤沢の中等部の軽音部はそんなに盛り上がってなかった?

高野 いや、わたしとイトゥックは高校から今の学校なんで。

――そうなんですか。あと、高野さんのTwitterアイコンって氷室京介ですよね。高野さんの世代で氷室ファンって少なくはないけど、多いってほどでもないですよね。きっかけはマイケミ?

高野 実は違って、氷室にハマったのは半年前、ドームライブのころなんですよ。話題になってたんで「ちょっとBOØWYを聴いてみようかな」ってYouTubeで、解散発表ライブで泣きながら「Dreamin'」を歌ってる氷室を観て「カッコいい!」って。カッコつけてる人が好きなんで(笑)。で、ハマりすぎて、BOØWYのCDボックスとDVDボックスを買って、1カ月くらい聴き続けてました。文化祭でカバーしたAFIも、前から知ってはいたけど、氷室と共演しているからファンになった感じですし。


続きは「kids these days! vol.2」本誌で!

[] Switchインタビュー〜コンテスト荒らしが望む「わたしが今いる場所からあの場所に届けたい歌」

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「kids these days! vol.2」一部内容紹介第5弾。


11年10月、筆者は「デイリーポータルZ」の取材でライター・大坪ケムタさんとともに東海大学付属浦安高校文化祭を訪れている。その記事中、ケムタさんは同校軽音部バンドSwitchをこう評している。

「なんか漫画『BECK』みたいだったな。中盤のフェスの話」

音楽フェスに出演した主人公バンドが、その演奏で人気バンドの客を奪い去ったエピソードのことだろう。

同校文化祭でのSwitchのステージの前に登場したのは有志バンド。ギタリストは教員で、ボーカリストは歓声の量から察するにクラスの人気者だ。その面々が売れ線ナンバーをやたらなBPMでプレイ。案の定、客席はアガりにアガり、終演後には「友だちの晴れ姿も見たし」とばかりに潮の引いたような状態に……。

そんな荒れ場に立つSwitchは、いわゆる“エモさ”をたたえたオリジナルナンバーで見事客を奪回。だから『BECK』のようなのだ。

学校の“空気”を打ち破るプレイができる理由とは? 話を聞いた。

Switch【すいっち】

(前ページ右手前から)背古菜々美(Dr)、佐々木映(G)、橘高大和(Vo&G)、清水新士(B)。09年、私立東海大学付属浦安高等学校軽音楽同好会(当時)にて結成。10年、ティーンズロック イン ひたちなか2010、ヨコハマハイスクールミュージックフェスティバル出場、11年にはMusic Revolution TOKYO FINAL進出など、コンテスト出場歴、受賞歴多数。12年3月同校卒業。

http://id51.fm-p.jp/447/switch2011/

――文化祭のステージって大変じゃなかったですか?

橘高 なにかありましたっけ?

――みなさんの前に出た有志バンドが反則技のオンパレードだったじゃないですか。途中でバンドと全然関係のない先生がMCしたりとか。

橘高 そうだった、そうだった!

清水 あぁ。ポッキーの曲とかをやってたバンドですよね。

――そうそう。ああいう“ベタ”をやられちゃったあとって、そのポッキーの曲に比べて知名度に欠くオリジナル曲をカマしても白けるだけだったりするところ、そうはさせなかった。素晴らしいな、と思って。

橘高 ありがとうございます(笑)。でも、結構慣れてるよね。

清水 文化祭には有志バンドも出るから、毎年あんなもんなんですよ。

佐々木 ライブのたびに来てくれる友だちがみんな観に来てくれてたんで、特に「やりにくいなぁ」みたいなのはなかったですね。

――へぇ。クラスのなかにちゃんとファンがいるんだ。

背古 ファンってほどじゃないけど、応援してくれてはいます。なんか、みんな、iPodとかにわたしたちの曲を入れてて、歌詞を覚えて、ライブで歌ってくれたりするし。

――世間一般では、そうやって好きな曲を繰り返し聴いて覚えておいて、ライブで一緒に歌う人のことを“ファン”と呼ぶんですけどね(笑)。

佐々木 あと、オレら、昨日まで、仲のいい大阪の学校主催のライブに呼ばれて行ってたんですけど……。

清水 そこに(クラスメイトが)4人くらい観に来てくれて。

――スゲーっ! 追っかけだ。

清水 本人たちは「サプライズ」って言ってました。まぁ、ただのドッキリみたいなものですけど(笑)。

――その調子だとモテたりもする?

佐々木・清水 (橘郄を指さし)コイツは。

――ぶっちゃけた話、この質問ってたいていのバンドにしてるんですけど、答えはきまって「No」なんですよ。それも相当マジなトーンの。モテる軽音部員には初遭遇だ(笑)。

清水 コイツ、学校だとホント単なる冴えないバカなんですよ。ずっとPSPしかやってないし。

橘高 女子にも軽く嫌われてたりするんですけど……。

佐々木 学校を出ると、なぜか別人のような扱いに(笑)。

――「歌ってる姿がカッコよかったですぅ」って感じで?

佐々木 そうですそうです。サインとか求められて。対バンの女のコのベースにサインしたりして。

橘高 ほら、みんな、学校でのオレの姿を知らないから。困ったことに、そういうコってちょっとかわいかったりするんですよねぇ。

――いや、困ってないで、普通に口説いちゃえばいいじゃん。

橘高 でも、いずれ本性がバレちゃいますから……。

――ほかのお三方は?

橘高 (清水に向かって)いい?

清水 まぁ、いいよ。

橘高 このあいだの大阪のとき、新士くん(清水)が人気だったんです。

佐々木 帰る途中、ずっと追っかけられて「握手してください」って。

背古 どこまでも追いかけてきて「写真撮ってくださぁい(はぁと)」。

――清水ファンのモノマネに悪意を込めないっ!(笑)

清水 でも、ホントにアレはなんでだったんだろう?

――背は高いし、ハンサムだし、ベースも上手いし。お世辞抜きにモテておかしくないとは思いますよ。

清水 ありがとうございます(笑)。

――さて、ボーカルとベースがモテちゃいました。ギターとドラムは?

佐々木 (真顔で)男にモテます。

背古 (真顔で)女にモテます。

――あらぁ……。でも、それはそれでわかりますよ。男の子にとって「ギターが弾ける」って憧れることだし、ちょっと差別的な言いかただけど、女のコなのにパワフルにドラムを叩けるのも、同性にしてみたら、やっぱり憧れることだろうし。

清水 あと(背古は)唯一の女のコなんで、女のコのお客さんが男のメンバー、というか橘郄に直接アドレスを聞きづらいときは、まずは彼女に声を掛ける、みたいな。

――それ、モテじゃないっ!

清水 そうか(笑)。ただ、彼女がいてくれることでバランスが良くなってる気はしますね。

橘高 うん。男4人だと……。

佐々木 ムサいムサい(笑)。

――うん。たぶん文化祭用のパーティソングなんでしょうけど、みなさん、少女時代の『Gee』をカバーしてたじゃないですか。あれ、もしも男4人だったら、ボクちょっと引いてました(笑)。それに、女のコのメンバーがいると同性のお客さんは親近感をもてるだろうし、男の客もちょっとした“今会えるアイドル”気分でも観られて楽しいですし。


続きは「kids these days! vol.2」本誌で!

[] ブラックアウトインタビュー〜JKらしくない女子高生バンドが“教育”する「わたしはいかに戦闘意欲なき戦場で戦ったか」

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「kids these days! vol.2」一部内容紹介第4弾。


ダークホースである。

12年2月、音楽甲子園2011の最終審査結果が発表されたとの報を受け、大会公式サイトで入選バンドの音源をあれこれと聴いていたところ、62ページのSwitchらに混ざって、ひとつ気になるバンドが……。

名前はブラックアウト。5人組のガールズバンドだ。そして、スラップしまくるベースとギターの高速リフが特徴的なハードロックをバックに、目を背け、耳をふさぐ男の子にシビアな現実を教える応募曲はその名も「教育」!楽曲のカッコよさ、演奏能力の高さ、そして、タイトルの面白さ、どれを取っても「そりゃあ入選のひとつもするだろう」というクオリティなのだが、彼女たちの通う神奈川県の私立関東学院六浦高校という名前は寡聞にして知らなかった。ぶっちゃけた話、この学校の軽音部、さして強くはないはずだ。

そんな知られざる強豪バンドの横顔とは? そして彼女たちを育てた軽音部の実態とは? さっそく取材のアポイントメントを取ってみた。

ブラックアウト

(左から)石川栞(G)、大塚凪沙(Vo)、菊池友香(B)、横尾夏帆(Dr)。08年、私立関東学院六浦中学校で結成。09年、イシバシバンドコンテストvlo.1元気なガールズバンド部門受賞。10年、関東学院六浦高校進学。11年、ヨコハマフッド!!学生部門グランプリ。12年、音楽甲子園2011入選。同4月1日、受験準備のため1年間の活動休止に入る。

http://58.xmbs.jp/blackout/

――みなさん今、高校……。

菊地 2年生です。

――ですよね。今日はその高校に入って2年足らずのコたちが、なぜ音楽甲子園に入選するほどのミュージシャンになれたのか。そのあたりのお話を中心に聞かせてください。

石川 あっ、でも、このバンドを結成したのは中学2年なんで。

大塚 いや中1。2年になる直前。

菊地 もうそんな前になるのか。

――そうか。みなさんの学校って中高一貫校でしたね。

菊地 なので、みんな中1のときに軽音に入部しました。

――なのにバンドの結成は中学1年生の今ごろ(3月)なんですか?

石川 もともと私とベースとドラムで別のバンドを組んでたんですけど、そのころちょうどボーカルが脱退っていうか、部自体辞めちゃって。それとはまた別のバンドにいた凪沙(大塚)を加えて、ブラックアウトとして活動をはじめたんで。

――なるほど。じゃあ、ブラックアウト以前のお話から。それぞれ軽音部に入ろうと思った理由は?

菊地 誰から言う?(笑)

石川 じゃあ、端っこにいるし、わたしから?

――お願いします。

石川 小学校からやってたんで、最初はバスケ部に入ろうと思ってたんですけど、クラブ紹介のときに、わたしたちの5コ上の先輩と4コ上の先輩が演奏しているのを観て入ることにしました。

――そのとき先輩はどんな曲をプレイしてたんですか。

石川 SHAKALABBITSとか東京事変とか。あとなんだっけ?

菊地 大塚愛だったかな。

――それまでギターの経験は?

石川 なかったですね。

――好きだったミュージシャンは?

菊地 WaT! WaT!(笑)。

――なんか菊地さんは笑ってますけど「ウエンツくん大好きっ!」「小池くん大好きっ!」って、まったくもってフツーの小学生ですから。

石川 ですよね(笑)。あと、あゆとかが好きでしたね。

――特にロックに興味があったわけでもない?

石川 うーん……。Aqua Timezは聴いてたけど……。

菊地 というか、たった5年でなにその聴く音楽の変わりっぷり、って感じだよね(笑)。

石川 うん。だから逆に5年前のことだし、小学生のことだしっていうのもあって、なにを聴いてたかってあまり覚えてないですね。

――楽器歴もない、特に熱心な音楽ファンでもなかったのに、そのクラブ紹介のオリエンテーションで軽音部入部を決めたのはなぜ?

菊地 サワイ先輩がいたから(笑)。

石川 それもなくはないけど(笑)。今でもギタリストとして一番尊敬している先輩、「Ailiph Doepa」っていうCDもリリースしているバンドのギタリストの先輩がいて。その人のことを「カッコいいな」と思ったのと、なんか、ほかの楽器より目立ってたんで「ギターやりたいな」って思ったんだと思います。

――親御さんは反対しなかった? 中学1年生が突然「バンドを始めたいのでギターを買う小遣いをください」って言い出したら、結構ビックリするのかな、とは思うんだけど。

石川 最初はやっぱり反対されました。でも、それを押し切って入って。そしたら、なんかもう「やれば」「好きなことをやればいいんじゃない?」って感じになったんで、そのままやってます(笑)。

――大塚さんはなぜ軽音部に?

大塚 ほかのメンバーは付属の小学校からもちあがりなんですけど、わたしは公立の小学校に通ってて。中学に入ったらバンドをやりたかったんですけど、ジモトの中学には軽音がなかったので、中学に軽音部のあるこの学校をテキトーに受験して、入学しました(笑)。

――誰か憧れのミュージシャンやバンドがいたんですか?

大塚 YUIとL'Arc~en~Cielですね。で、YUIってシンガーソングライターじゃないですか。だからわたしも歌いたいな、って。親も、わたしがそんな理由で中学を選んでたのは知ってたから「やりたいようにやれば」って感じだったし、そのまま軽音に入ることにしました。って、ウチ、親までテキトーだ(笑)。

菊地 でも、ウチもそんな感じでほっとかれてるよ。ほかのメンバーの親は結構ライブにも来るんですけど、ウチらふたりの親が観に来るのって相当レアだよね。

大塚 むしろ来ないでほしい(笑)。

――で、そんな菊地さんが軽音部に入った理由は?

菊地 中学に入ったころは、特に「○○部に入ろう」って決めてなくてフラフラしてたんですけど、そしたら、ドラムの横尾さんが「軽音楽部観に行こうよ」って言いだしたので(笑)。ウチの軽音って、今もそうなんですけど、怖いみたいなイメージが結構あるんで「どうしよう」って思ってたんですけど、もともと音楽はやりたくて「吹奏楽部か、オルガンのクラブか、軽音楽部に」とは思ってたので、まぁいいかな、と。

――ベースを選んだのはなぜ?

菊地 それも横尾さんが関係してて(笑)。はじめはドラムをやりたかったんですけど、横尾さんがすでにちょっと上手かったので「こりゃムリだわ」って。で、ベースはやりたい人の数も少なかったんで、ここなら頑張れそうかな、って。あと小5のとき、『デスノート』の映画を観て、Red Hot Chili Peppersの「Dani California」とか「Snow」とかを聴くようになって、フリーのこともカッコいいと思ってたので。

――じゃあ、音楽甲子園のサイトで聴いた「教育」のようにバキンバキンいわせるスラップベースは……。

菊地 フリーの影響ですね。

横尾 語るねぇ。ていうか、わたし、スゴい悪者みたいになってない?


続きは「kids these days! vol.2」本誌で!