イスラムとルネサンス

「昔のアラブ人は合理主義者で理性的だった」らしい。ギリシア文明を受け継ぎ、知識の翻訳に励み、さらに自身の手でそれらを発展させた。(翻訳好きなところは日本人に似ているのかもしれない。)ヨーロッパ人はこぞってクレタに集まり、アラブの知識を手に入れた。ローマ数字からアラビア数字への交代もこの時期。オックスフォードの始まりも、この一連の流れから波及した。

で、獲るもの取ったら弾圧、黙殺がキリスト教クオリティー

ルネサンスに繋がる経験論・合理論―すなわち理性主義―はベーコンやデカルトが始祖のような教育を受けるだろうが、アラブ経由のものもあったようだ。

スペインの壁画、にアラビア数字を使う古代ギリシア人が描いてあった。たしかに、変だよな。昔の人はずいぶん難儀な表記法で数学を勉強してたもんだ。数学が発展したのもアラビア数字のおかげだな。やはり、言語は思考を規定するようです。 :-P

マイクロクレジットでホットなバングラアラブ諸国も平均年齢は若い。その情熱がルサンチマン炸裂の原理主義ではなく、もっといい方向へいってくれれば、次はアラブ人の時代になるのかもな。オイルマネーをもっと賢く使えよ、どこぞの王族ども……。

にしても、どうしてイスラムは衰退してしまったのだろうか。昔のイスラム文化はスゲェよ!写本もくそデケえし、絵まで写してあるんだよ。

図説 科学で読むイスラム文化

「隆盛を極めたイスラム文明がしだいに活力を失って衰退していったプロセスはきわめて複雑で、そこには数多くの要因が作用していたものと思われるのだが、人間理性をあくまでも信仰の枠組みの中に抑え込もうとするイスラム固有の文化構造こそ、そのもっとも大きな要因だったのではあるまいか。イスラム文化が衰退の一途をたどりはじめた時代と相前後してギリシャイスラムの知の遺産を継承した西洋がルネサンスによって旺盛な活力を獲得し、イスラム文化にとって代わって世界史の表舞台に登場したことは歴史の皮肉にほかならない。」(本書287ページ)−−この本は、近代科学のルーツを知る為の必読の本である。

読みたい。

なんか、歴史の裏を知ってハシャイデイル痛い人風味*1で、アレなんだが……。ここまで、語られていない・教えられていないってのも、どうかと思う。

*1:amazonの人じゃなくて、僕が