露諜報機関トップに前首相

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071007-00000044-san-int

 ロシアのプーチン大統領は6日、先月12日に解任したフラトコフ首相(57)を対外情報局(SVR)長官に任命することを明らかにした。SVRは旧ソ連国家保安委員会(KGB)の対外諜報部門を継承した機関。経済官僚出身のフラトコフ前首相には公式情報上、KGBでの勤務経験はないとされるが、2004年の首相就任前には連邦税務警察局長官を務めている。(モスクワ 遠藤良介)
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ロシアもだんだん分からなくなってきました。フラトコフ首相というかSVR後で調べてみます。

フラトコフ首相が辞任したときに記事はたとえば、こんなの↓ですね。
ロシア:プーチン大統領が内閣解任 ズプコフ氏を首相指名
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070913k0000m030090000c.html

 【モスクワ杉尾直哉】ロシアのプーチン大統領は12日、フラトコフ首相ら全閣僚を解任する大統領令に署名し、新首相にビクトル・ズプコフ金融監視局長(65)を指名、下院に提案した。フラトコフ首相が同日、大統領に辞意を表明し、大統領がそれを了承した形だが、クレムリンによる来年3月の大統領選挙の準備に絡んだ動きとみられる。

 プーチン大統領は次の首相指名により、事実上の後継者指名を行うとの観測も出ていたが、ズプコフ氏は無名に近く、大統領の意中の人物かどうかは不明だ。イワノフ、メドベージェフの両第1副首相が有力後継候補とみられており、今後、両氏がどのような要職につくかが注目される。

 下院は14日にも新内閣を承認する見通し。

 フラトコフ氏は辞意表明について、プーチン大統領に「12月の下院選、来年3月の大統領選を前に、大統領に組閣を含む決定を委ねたい」と説明。大統領は「その考えは正しい。(二つの)選挙前の期間、大統領選後の時期へ向け、どのように権力機構を打ち立てるかについて我々は考えなければならない」と述べ、選挙をにらんだ組閣が必要との考えを示した。

 ズプコフ氏はウラル地方スベルドロフスク州生まれ。65年、レニングラード農業大経済学部卒。90年代、サンクトペテルブルク市政府の渉外委員長を務めたプーチン氏の下で副委員長を務めた。

毎日新聞 2007年9月12日 20時59分 (最終更新時間 9月13日 3時09分)

『新首相にビクトル・ズプコフ金融監視局長(65)を指名、下院に提案』ということですけどズプコフ氏は今ちょっと見てみると、任命されたとか後継者にはなりえないとか色々と言われてるようで。後で調べようかなと。

SVRは調べてみるとこんな記事がありました。まぁ前半部分はただの一事件ですが、後半に【旧ソ連・ロシア関係の主なスパイ事件】のまとめがあります。

露“スパイ”東芝系元社員から機密情報 イタリア人装い接近http://www.sankei.co.jp/news/morning/21na1003.htm

現金つかませ「籠絡」

 在日ロシア通商代表部の部員のロシア人の男(35)が、東芝の子会社「東芝ディスクリートテクノロジー」(川崎市)や通信機器代理店の関係者に接触し、現金提供の見返りに両社の情報を入手していたことが二十日、警視庁公安部の調べで分かった。このうち東芝子会社の情報について、公安部は軍事転用が可能な機密情報と判断、同社に損害を与えた背任容疑で、元社員の男(30)と通商代表部のウラジーミル・サベリエフ部員の二人を書類送検した。公安部は部員が諜報(ちょうほう)機関「対外情報局(SVR、旧KGB)」の一員で、日本でスパイ活動をしていたとみている。

 調べでは、サベリエフ部員は昨年九月から今年五月にかけ、都内の居酒屋やファストフード店などで東芝子会社の男と九回接触。元社員は自社のIGBTと呼ばれる、電流を制御する半導体関連の情報を提供し、部員は現金約百万円を渡すなどした疑い。

 公安部によると、元社員が提供した情報は民生用だが、潜水艦や戦闘機のレーダー、ミサイルの感知システムなどへの転用も可能。

 東芝をめぐっては昭和六十二年、関連会社が対共産圏輸出調整委員会(ココム)規制品の工作機械を旧ソ連に輸出していたとして、会社幹部二人が外為法違反容疑などで逮捕された。

 一方、通信機器代理店の社員もほぼ同時期にサベリエフ部員から現金を受け取り、自社商品の情報を提供したが、機密情報でなかったことから、公安部は立件を見送った。

 部員は六月に出国。警視庁は外務省に日本への入国拒否の手続きを要請した。

                   ◇

 「私の名前はバッハ」。スパイという裏の顔を隠し、日本で活動していたサベリエフ部員は、イタリア人を装い、「コンサルタントをしているので協力して」と言葉巧みにハイテク企業の日本人に接近した。

 東芝子会社の元社員との出会いは昨年春。千葉・幕張で行われた電気機器の展示場だった。

 平成十二年に発覚した幹部自衛官による秘密漏洩(ろうえい)事件でもロシアの大佐はシンポジウムで、やはり裏の顔を隠して接近。「通訳してくれた慰労をしたい」と誘い、十数回の飲食を重ねる中で、当初は警戒感を抱かせないよう市販の図書などをもらうことで満足したそぶりをみせた。だが、自衛官が金銭を受け取るようになると、徐々に内部資料を求めたという。

 「東芝のLANに入れないだろうか」「半導体の情報がほしい」…。

 東芝子会社の元社員も「バッハの要求が具体的でおかしいと思ったが、飲食代が欲しかった」と供述。やはり金をつかまされ、“籠絡(ろうらく)”された。だがその一部始終は、私服姿の警視庁公安部員に見られていたという。

 SVRは旧KGBの流れをくみ、軍参謀本部の情報総局(GRU)と並ぶロシアの諜報機関。「ライバル関係にある」(警視庁幹部)とされ、GRUが各国の軍関係者を標的とするのに対し、産業スパイや政治スパイを担当。ハイテク企業は、SVRの主要ターゲットのひとつだ。

 「GRUの人間は来日するとGRUの『英雄』で戦前のスパイ、ゾルゲの墓参りをするが、SVRはしない」(同)

 元社員は居酒屋などで会食中に「機密」を渡していた。ロシアのスパイはすれ違う瞬間に資料を手渡す「フラッシュ・コンタクト」と呼ばれる手法などを使う一方、飲食店で受け渡しをする「大胆」な手口も併用するのが特徴。前出のロシア大佐も都内のバーで会食中、自衛官から書類を渡されたところを捜査員に任意同行を求められた。

 元社員は居酒屋でノートパソコンからメモリーカードに資料をコピーさせた。警察幹部は「こういう手口は増えている。冷戦終結で警戒感が薄くなっていることもスパイをしやすくしている」と指摘。軍事専門家の平松茂雄氏は「世界は新軍事革命真っただ中で、こうしたスパイ活動は日常的に行われているはず」と指摘する。

                   ◇

 【旧ソ連・ロシア関係の主なスパイ事件】

 ■昭和62年5月 米軍横田基地事件

 米軍横田基地従業員や軍事評論家ら日本人4人が、米軍戦闘機などの技術指示書を在日ソ連情報機関員らに流していたとして、警視庁が逮捕。

 ■同年7月 ポクロフスキー事件

 東京都内の航空機器メーカー幹部が、自社の航空機器技術資料をソ連通商代表部代表代理のポクロフスキーに横流ししていたとして窃盗と業務上横領容疑で警視庁に書類送検
れた。

 ■平成3年4月 シランコフ事件

 在日ソ連通商代表部のシランコフ部員から依頼を受けた医科大の中国人留学生が、オランダの出版社が発行する、がんとエイズに関する論文抄録誌等を無断で複写して提供、報酬を得ていたとして、警視庁が著作権法違反容疑で留学生を書類送検

 ■4年5月 ダビードフ事件

 在日ロシア通商代表部のダビードフ代表代理が、電子部品専門商社役員に対し、当時の対共産圏輸出調整委員会(ココム)規制品である半導体モリーなどの入手を働きかける。警視庁は役員を書類送検、ダビードフ代表代理は出頭要請を拒否して帰国。

 ■9年7月 日本人なりすまし事件

 ロシアの対外情報局(SVR)に所属するアジア系ロシア人とみられる男が、福島県内で失跡した日本人男性になりすまし、昭和42年から約30年間もスパイ活動を行っていたことが発覚。警視庁は男の逮捕状を取り国際手配。

 ■同年11月 産業スパイ事件

 SVRの機関員が、東京近郊のフリーの英文翻訳家をエージェント(協力者)に仕立て、日本のハイテク技術に関する産業スパイ活動をしていた。情報収集していた4人はすでに帰国。翻訳家は書類送検された。

 ■12年9月 ボガチョンコフ事件

 防衛庁防衛研究所に勤務する海上自衛隊三佐が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)に所属する在日ロシア大使館付武官、ビクトル・ボガチョンコフ海軍大佐に、防衛庁の戦術概説などの秘密資料を渡したとして、警視庁と神奈川県警が逮捕。ボガチョンコフ大佐は出頭要請を拒否して帰国。

 ■14年3月 シェルコノゴフ事件

 GRU所属のロシア通商代表部のアレクセイ・シェルコノゴフ元部員が、航空自衛隊OBの技術コンサルタント会社社長に対して、防衛秘密にあたる米国製戦闘機用ミサイルの関連資料を要求していた。すでに帰国していたので書類送検