<セルビア>エネルギー協力でロシアと合意

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000092-mai-int

セルビアの位置
 【モスクワ杉尾直哉】セルビアのタディッチ大統領とコシュトニツァ首相は25日、訪問先のモスクワでロシアのプーチン大統領、メドベージェフ第1副首相と会談した。双方はセルビア共和国コソボ自治州の独立反対で一致、エネルギー分野での協力推進を盛り込んだ協定を締結した。

 2月3日のセルビア大統領選決選投票を前にロシア側はコソボ問題でセルビア支持を強く打ち出すとともに、資源をテコにセルビアへの影響力拡大を図る狙いとみられる。会談後の共同記者会見で、メドベージェフ第1副首相は「両国の緊密な政治関係が経済的(協力の)結果を生み出した」と語った。タディッチ大統領は、コソボ独立に反対するロシアに謝意を表明した。

 セルビア側は会談で、ロシアが欧州南部への新規敷設を計画している天然ガスパイプライン「サウス(南)・ストリーム」の自国領内通過に同意した。露政府系天然ガス独占企業ガスプロム関連の石油会社がセルビア国営石油・天然ガス会社NISの株式51%を取得することでも合意した。ガスプロムのミレル社長は記者団に「セルビアは欧州における(ロシア産ガスの)通過・貯蔵の中心地となり、自国用の資源も確保できる」と語った。

 「サウス・ストリーム」計画はロシアが昨年6月にイタリア企業と建設に合意したが、資源面でのロシア依存を警戒する欧州連合(EU)や米国が反対している。だが、ロシアは今月18日、ブルガリアからも敷設への同意を取り付けている。

ロシア天然ガスブルガリア経由で南欧にも
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080120/1200812301
にはサウスストリームの地図もありましたが、セルビアは避けてたのは、今までセルビアが自国領内通過に同意してなかったからなんですね。EUが後押しするトルコを通る『「ナブコ・パイプライン」建設を計画しているが、進んでいない。』と書いてありますね。

しかしロシアのガス独占企業が、セルビアの石油独占企業株を買ってるんですね。これはEUからしたら、不気味でしょうね。
ロシアとセルビアがエネルギー協定調印、セルビアの石油会社がガスプロム傘下に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000840-reu-int

 [モスクワ 25日 ロイター] ロシアとセルビアは25日、南欧に向けたロシアの新たなパイプラインにセルビアを参加させるエネルギー協定に調印した。これにより、ロシアのガス独占企業であるガスプロムセルビアの独占石油会社NIS株の51%を取得し、支配下に収めることになる。

 取得価格は明らかにされていない。

 セルビアは、ガスプロムとイタリアのENIによる共同パイプラインに参加することになる。このパイプラインは、黒海の下を通ってブルガリアや、最終的にはイタリアやオーストリアまでガスを輸送する。

“反露石油回廊”創設で合意 近隣5カ国
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071013/1192250788
では、反露のルートとアメリカのルートを書きました。

カスピ海周辺の主なパイプライン網
http://www.iijnet.or.jp/IHCC/asia106-central01.html
(上のリンク先なくなったので拾っておきました↓)
http://f.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080806220329
によると、アメリカのルートは、BTCパイプラインなんだと思います。っていうか2005/05に始動してるんですね。

上で出てきたEUのナブコパイプラインは、イラン-トルコ-ハンガリーらしいですね。これが進んでいないと。やはりトルコはEUに参加が認められないなら、EUのためのパイプラインも認めないと言うことなんでしょうか。