<セルビア>南部に陸軍基地開設…アルバニア系住民は反発

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091124-00000096-mai-int
 【プリシュティナ中尾卓司】セルビア政府は23日、少数派アルバニア系住民が多く住む南部ブヤノバツ近郊に国内最大規模の陸軍基地を開設した。タディッチ大統領は基地の完成を祝う式典に出席し、「国家の主権と領土の統一性を保障するだけでなく、組織犯罪やテロと戦う拠点になる」とあいさつした。しかし、アルバニア系住民は「この地域の緊張を招く」と反発しており、新たな民族対立の要因になりかねないと懸念されている

 基地は、昨年2月にセルビアからの独立を宣言したコソボとの国境付近に建設され、マケドニアにも近い。約35ヘクタールの敷地内に30棟以上の施設が整備され、約1000人の兵士が駐留する予定だ。平和維持活動に従事する兵士の訓練センターとして活用するという。

 ブヤノバツ周辺では00〜01年にかけ、アルバニア系住民とセルビア治安部隊の間で大規模な民族衝突が発生した。アルバニア系住民は、独立を宣言したコソボへの帰属意識が強く、一部住民は「コソボへの編入」を要求するなど民族間の感情的な対立が続いている。

 アルバニア系の首長の一人は「軍事基地の建設はアルバニア系住民を動揺させる結果しか生まない。生活基盤の整備や雇用創出に投資すべきだ」とセルビア政府を批判した。

【関連ニュース】
ボスニア:集団殺害でカラジッチ被告の本格審理始まる
ひと:森本徹さん 上野彦馬賞のドキュメンタリー写真家
ボスニア内戦:戦犯法廷 カラジッチ被告の本格審理始まる 出廷を拒否
図説:コソボ独立問題
写真で振り返るコソボ紛争独立への道程

そんなに大きく問題視されてないようですが、結構根深い問題になるのではないでしょうか。