東日本巨大地震:日本製部品の供給中断、世界に影響

朝鮮日報ですが。

http://www.chosunonline.com/news/20110319000036

 東日本大地震による経済的余波が地震発生から1週間となる18日、ついに太平洋を越え、米国にも到達した。米ゼネラル・モーターズは同日、ルイジアナ州ピックアップトラック生産工場での操業を21日から約1週間にわたり中断すると発表した。今回の震災の影響で米国の自動車工場の生産がストップするのは初めてだ。

 韓国のルノーサムスン、韓国GMは18日から日本製エンジン、変速器の在庫不足で減産に入った。サムスン電子LG電子、アップル、ノキアなど電子メーカーも日本製部品の不足で対応に苦慮している。

 日本を襲った地震津波は、製造業の世界的なサプライチェーンも直撃している。部品・素材大国の日本が揺らぎ、それに依存してきた欧米・アジアの製造業者は連鎖的に工場の操業中止を余儀なくされている。

■世界の自動車業界、生産ストップの危機

 1台の車には通常約3万個の部品が使われている。どれか一つが欠けただけでも生産ラインがストップする可能性がある。双竜自動車の新モデル「コランドC」に使われるシリンダーブロックを供給してきたテクノメタル福島県二本松市)は地震の影響で、二本松工場と北本工場(埼玉県)の操業を20日まで中断している。

 同社は輸出に使用している横浜港が地震による影響を受けたため、18日に最後の在庫部品を新潟港経由で韓国に輸出した。

 特定部品を日本メーカーに依存している完成車メーカーは少なくない。日本の部品メーカーは、小さい市場にも徹底して参入を図り、「規模の経済」を達成してきた。電子部品用のスイッチやコンデンサーを生産するアルプス電気は宮城、福島両県にある7カ所の工場が操業を中断している状況だ。このためボルボフォルクスワーゲンスカニアフィアットなどアルプス電気の部品に依存している自動車メーカーの生産に影響が出るのは時間の問題とされる。

 現代自動車ソナタ、グレンジャーのエンジンに使われるタイミングチェーンを椿本チエイン(大阪市)から毎年100万個調達している。工場は主に関西地区に集中しているが、埼玉県飯能市にも生産拠点がある。同社関係者は「電力不足で工場稼働が一時的に中断すれば、注文に対応するのが困難になることもあり得る」と説明した。

 18日に減産に入ったルノーサムスンも事情は同じだ。減産の直接原因となった部品はウォーターポンプで、生産元はカナダ系のマグナ・パワートレインだ。しかし、ウォーターポンプに付属するメカニカルシールは日本企業が生産している。

 トヨタ系自動車部品メーカー、デンソーの韓国総代理店、ディーゼルサービス・コリアのノ・ヨンチョル社長は「地震の被害が深刻な岩手、福島、茨城の各県に自動車部品工場が集中している。これら企業が生産する小さな部品(の生産中断)が、より大きな部品を生産する各国企業に連鎖的な影響を与えている」と指摘した。事態の深刻さは、ルノーカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)が「部品供給網が完全に崩壊した」と語るほどだ。

■電子・鉄鋼も在庫確保困難に

 電子業界も素材の確保に支障が生じている。特に日立化成工業が世界シェアの90%以上を占める液晶パネル用の異方性導電フィルム(ACF)が問題だ。サムスン電子LGディスプレーもACFを日立化成からの輸入に100%依存している。日立化成は福島、茨城両県の工場が地震原発事故の影響で操業がストップしている状況だ。

 電子部品に必須の積層セラミックコンデンサー(MLCC)を生産する村田製作所TDKは、電力供給の問題で工場の操業を一時中断している。台湾メーカーが生産するMLCCが中低価格の製品に使用されるのに対し、日本メーカーの製品は携帯電話端末、ノートパソコン、テレビなどに使われる高価格の MLCCを生産している。台湾のノートパソコンメーカーは現在、代わりの調達先を確保するのに苦慮している。

 半導体や液晶用の露光装置を生産するニコンも宮城、栃木両県にある工場が操業を中断している。韓国、米国、欧州などのスマートフォン(多機能携帯電話端末)メーカーは、ニコンの操業再開状況を踏まえ、生産量を調整しなければならない状況だ。

 日本は鉄鋼の生産量が世界の8%にすぎないが、自動車、電子部品などに使われる高級鋼材を生産している。このため、欧州、インドの自動車メーカーは日本からの自動車用鋼板の輸入に影響が出るものと予想される。

金熙燮(キム・ヒソプ)記者

まぁ日本企業の活躍っぷりを頼もしく思いたいところなのですが、この状況から世界が立ち直る頃に日本が置いていかれていない事を祈るばかりです。