現実と物語の境界-映画『魔法にかけられて』

セッションレポートを書いてたんですが、ちょっとてこずりそうなので別ネタ。
今日こどもと地域の催しで見た映画が思わぬ拾いものだったので紹介しつつ、少しぐだぐたと。

魔法にかけられて 2-Disc・スペシャル・エディション [DVD]

魔法にかけられて 2-Disc・スペシャル・エディション [DVD]

上映は昨年の春ですが、DVDが出ています。


内容を何にも知らないで観てたので、最初の10分はいつ席を立とうかと思ってたけど、場面転換してからぐっと面白く。


以下ネタバレ


ディズニーがディズニーの映画の登場人物を現実世界に投入して、そのギャップを楽しむという強烈な異化効果を持つ映画。
話が進むほどに、物語のキャラクターが愚かしいのか、俺たちが愚かしいのか、わからなくなっていきます。特に家庭持ちとしてはいろいろ身につまされますw


そもそも物語というのは人が求めたもの。
だけど物語が現実となった時にそれは酷く滑稽なパロディとなる。


集団による単純化と「忘れ」による事実から原質への研磨。
それによって削ぎ落とされるものはなんで、それはなぜなのか。


そんなことをいろいろ考えさせられる映画でした。
観てないTRPG好き(物語寄り)にはオススメ。
俺に映画としての出来を判断する力はないので、あくまで思想的な切り口として。



『月光条例』河嶋陶一朗さんに薦めてもらった『落下の王国』と絡めて、そのうちいろいろ書けるかも。