Hatena::ブログ(Diary)

OLDIES 三丁目のブログ このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter


森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。

   ◆◇過去ログ一覧ページ◇◆   


2004-04-02 (金) 第14回配本  クリスマス・カロル このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

◆◇◆◇◆◇◆ 「少年少女 世界の名作文学読書ノート ◇◆◇◆◇

     HP: http://www.nazegaku.com

バックナンバー: http://nazede.gozaru.jp/mmm00.html

  ウェブログ: http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/

     第14回配本  チャールズ・ディケンズが創始“クリスマス・カロル療法”

                        2004.12.12

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 USO SAKAI(ゆーえすおー さかい)です。

 突然ですが、本日いよいよ、大河ドラマ新選組!』が最終回を迎えます。

 私はこの番組が好きで、一年ブログ感想レポートを書いてまいりました。

 最後まで見届けます!

 同好の士がおられましたら、ぜひともブログの方に感想トラックバックなどお寄せ下さい。

  

 今回の読書会は、ディケンズの『クリスマス・カロル』です。

 最近は『クリスマス・キャロル』と表記されることの方が多いのでしょうか。

 時期柄を考えての選択です。

 クリスマスの定番中の定番とも言える作品です。

 私が子どもの頃、新潮文庫が毎年この頃に、この『クリスマス・カロル』と、

賢者の贈り物』が収録された『O・ヘンリー短編集2』に

クリスマスに読む本」という帯をつけて売り出しておりました。

 昨年私は、変化球狙いでこの時期の本メルマガケストナーの『飛ぶ教室』を選

んでみましたが、今年はストレートに『クリスマス・カロル』を読んでみます。

  

 ◆◇◆  ◇◆◇ 書誌的事項 ◇◆◇  ◆◇◆

 少年少女世界の名作文学(名作文学50巻版)4 イギリス編2(1966年

   『クリスマス=カロル』 チャールズ・ディケンズ 原作

                  平井芳夫 訳・文

                  山中冬児 絵

 少年少女世界の名作(名作55巻版)8 イギリス編6

   『クリスマス・カロル』 チャールズ・ディケンズ 原作

       (図書館になかったため、詳細は不明です)

 ◆◇◆  ◇◆◇  ◆◇◆  ◇◆◇  ◆◇◆  ◇◆◇

 名作文学50巻版と名作55巻版を読み比べたいところですが、残念ながら図書

館には名作55巻版は部分的にしか保存されていないので、今回は名作文学50巻

版だけを読んでみました。

 

 集英社文庫クリスマス・キャロル (集英社文庫) 岩波少年文庫クリスマス・キャロル (岩波少年文庫)

  

 1年中で一番楽しいクリスマスイブの昼下がり。

 けちで頑固なスクルージじいさんは、世間とは関係なく事務所で忙しそうに働い

ているのだった。

 彼が働いているのは、スクルージ・マーレイ会社。マーレイは彼のただ一人の友

人で、彼もまたスクルージと同じく、けちで頑固というので有名だった。

 会社の共同経営者であるマーレイも、7年前のクリスマスイブに死んでいたのだった。

 スクルージは、ただ一人の従業員のボッブには辛く当たり、親切に訪ねてきた甥

のフレッド寄付金を集めに来た紳士クリスマスの歌を歌いに来た若者らを冷た

く追い返し、仕事に没頭。

 クリスマスイブというのに、遅くまで働いてようやく家に帰って来ます。

 家のドアの真鍮の大きなノッカーを見ると、何だかマーレイの顔のように見えて

くる。さすがのスクルージも怖くはなったが、その度合いは普通の人より少なかっ

た、と書かれています。

  

 さあ、それからマーレイ幽霊が登場します。

 この登場までの描写、怖いですね〜。

 暖炉の周りに描かれた絵にマーレイの顔が浮かぶ。家中の鐘が鳴る。

 そして、地下の方から鎖を引きずった足音が登ってきて、部屋の前で止まります。

 扉を抜けて現れたのは、7年前に死んだはずのマーレイであります。

 マーレイは、死んでから7年の間、生前したことの反省のために長い旅をしてき

た、と言います。

「わしが、今晩ここへ来たのは、おまえがわしのような運命におちいらないように、

まだ立ちなおる機会があることを、教えるためなのだ」

 マーレイは、わしと同じめにあいたくなかったら、後にやって来る3人の幽霊

色々教えてもらうんだな、と忠告して消えていきます。

  

 果たして、マーレイ予言通り、幽霊はやって来ます。

 最初に来たのは、過去幽霊であります。スクルージ過去幽霊に、彼の過去

に連れて行かれます。

 最初に行ったのは、彼が少年時代を送った町。

「おまえは、このへんの道を知っているかい?」

「知っていますとも、目隠しされたって、歩いていけますよ」

「長い年月のあいだ、それを忘れていたのはおかしいね」

  

 子ども時代に住んでいた町、というのは、私にとっても遠い世界のようで、不思

議な感じがします。

 私が高校時代まで住んでいた家はもうなく、実家引っ越しているのですが、今

でも時々この頃住んでいた家を夢に見ます。

 そして、あの頃歩いた近所の景色もそのまま思い出すことができるのです。

 

 幽霊スクルージ学校に連れて行きます。放課後の教室では、スクルージ

がたった一人で本を読んでいます。

 この場面、非常に印象的であります。一人で本を読んでいる、というシチュエー

ションが私の感性に訴えてくるのでしょうか。

 私は公文式英語教室に通っていました。そこでは、ある程度文法を習うと、

物語の読解に入ります。

 その教材で『クリスマス・カロル』を読んだのが、私とこの作品の最初の出会い

です。他のシーンは忘れても、その時に読んだこのシーンだけはずっと覚えておりました。

 

 本を読むシチュエーションだけでなく、この場面は、自分を見ている、という点

でも印象深いものです。

 自分を見る、というのは、臨死体験を思い出すシーンです。

 このメルマガの前回(第13号)、「トムとハックの冒険」でも、家出中のトムが夜

に家に帰り、家族が悲しんでいる場面を覗くシーンがあります。

 これなんかも、臨死体験的なシーンであります。

 

 その後スクルージは、妹に再会し、その息子のフレッドに辛くあたったことを反

省します。

「あれの母―つまり、じぶんの妹にあたるファンには、昔ずいぶん親切にしてもらった。

 そのファンの子だというのに、年がいもなく、なんてことをいったり、したりし

てしまったのだろう」

  

 次に現れたのは、現在幽霊でした。現在幽霊は、スクルージを、現在の色々

な場所に連れて行きます。

 スクルージ薄給でこき使っている事務員のボッブは、貧乏の子沢山ながら、家

族仲良くつつましく暮らしておりました。

 そして、スクルージのために乾杯を捧げるのです。

  

 また、甥のフレッドの家のパーティーでは、フレッドが、

「いじわるで、いちばんこまるのは、あの人自身なんだ」

と言って、スクルージのために乾杯します。

  

 その後、スクルージ幽霊に色々遠くへ連れて行かれ、色々なものを見せられます。

 幽霊は、どこへ行っても、そこにいる人々を幸せにします。

   

 そして、最後に現れたのは、未来幽霊でした。

 この幽霊は、まっ黒な衣に包まれて頭も顔も見えず、腕だけが外に出ていて、し

かも一言も話さないという異様な存在であります。

 まだ見ぬ不安な未来を象徴的に表しているのでしょうか。

  

 未来幽霊は、未来クリスマスの日の朝にスクルージを連れて行きます。

 そこでは人々は、昨晩死んだ男について話しております。

 金持ちのようだったが、ほとんど同情されていない男。財産をかっぱらわれて怪

し気な古物商に売られる男。

  

「わかりました。よくわかりました。その男と同じようなことを、わたしはいまま

でやってきたんです。ですから、わたしもその不幸な男と同じことになるかもしれ

ないんです……」

 

 やがてスクルージは、その死んだ男というのは、他ならぬ自分だということに気付きます。

 

「あなたが、わたしに見せてくださったいろいろな姿は、いまにきっとそうなると

いうのでしょうか?

 それとも、もしかすると、そうなるかもしれないという程度のものなのでしょうか?」

 

 未来幽霊スクルージを彼の墓に案内し、彼を指差します。

 

「お聞きください。わたしは、もうこれまでのような人間ではありません。あなた

がたとお会いして、生まれかわったのです。どうか、そのことを認めてください。

そして、『わたしの努力しだいで、これからの生活を変えることができるのだ。』

と、おっしゃってください!」

「わたしは、あなたがた三人のお教えくださったことを、けっして忘れません。こ

れからは、クリスマスを祝います。だれにも、かれにも親切にします。そしてえが

おでつきあいます。ですから、どうかこれまでのことは、ないことにしてくださいまし」

「お願いします!お願いします!」

 

……そして気がつくと、朝になっておりました。

 スクルージは今まで、夢を見ていたのです。

 

『とすると、あの幽霊は死んだマーレイの手びきで、わたしに正しい生き方を教え

てくれたんだ。』

 

 スクルージはその日から、新しく生まれ変わりました。

 クリスマスを祝い、ボッブの待遇改善し、フレッドとも仲直りします。

 何年かさき、死んであの世へ行ったら、

「どうだ、マーレイ、変わったろう?」

と、マーレイをびっくりさせてやるんだと、スクルージは、近ごろ口ぐせのように

いっている。

 光文社文庫版 クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)  お風呂で読める版 クリスマス・キャロル (お風呂で読む文庫 24) 

 

 いや〜いいお話ですね。

 お話としてもめでたしめでたしで終わって、いいお話なのですが、この短いお話

の中から色々な教訓を導くことができるでしょう。

 まずこの物語が、友情の物語であるということであります。

 スクルージの唯一の友人だったというマーレイが、生前どんな奴だったかは間接

的にしか描かれておりません。

 しかしやはり、スクルージと同じくけちで冷酷だったのでしょう。

 その彼が死んでから後悔し、かつての友人に反省を促しに来ます。

 やはり持つべきものは友ですね。何とマーレイはいい奴なんでしょうか。

  

 そしてこの物語は、「自分を変える」「未来を変える」ということがテーマでも

あります。

 私なども催眠療法自己啓発成功哲学といったものに興味がありますので、そ

ういった観点から読むのも興味深いものであります。

 上でスクルージ未来幽霊に問うたセリフ引用しました。

 スクルージは、自分を変えることをしつこく宣言します。そのことによって未来

を変えることができるのか、と尋ねております。

 現在の自分を変えることで未来を変えることができる、という命題は、成功哲学

では繰り返し語られるものであります。

 過去を思い出し、現在を考え、未来イメージする……。

 催眠療法のアプローチとしても、有効な方法かと思われます。

 催眠療法に応用できそうです。

 チャールズ・ディケンズが創始してスクルージ著効があった“クリスマス・カロル療法”とでもいったところであります。

 

 ということで皆様、時あたかもクリスマスシーズンであります。まだ読んだこと

ない方はこの機会に、読んだことある方も再読してみればいかかでしょうか。

 映画も何種類か出ているようです。

  

クリスマス・カロル (新潮文庫)』 

 私の過去クリスマス:毎年クリスマスに「クリスマスに読む本」

 という帯をつけて売られていた新潮文庫版 村岡花子訳の定番です。

 ディズニーミッキーのクリスマスキャロル (「国際版」ディズニーおはなし絵本館)

 

 何度も映像化されたと言われるこの作品。

 ビデオDVDも沢山出ております。

 

 BBCが忠実に映像クリスマス・キャロル (トールケース仕様) [DVD]  マペットマペットのクリスマス・キャロル [DVD]

 『3人のゴースト』の原作クリスマス・カロル。3人のゴースト [DVD]

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   ◇◇◇なぜ学 読書調査◇◇◇

  日本人の読書体験を徹底調査!!……とは大袈裟な。

  原作映像あまりにも有名すぎる今回の作品。

  この作品の読書体験を問う!

ディケンズの『クリスマス・キャロル』を読んだことありますか。

完訳版で読んだことある (11票) 18%

縮訳版で読んだことある (7票) 11%

絵本で読んだことある  (8票) 13%

ない          (32票) 52%

その他         (3票) 5%

 開始:2004年12月12日/締切:2004年12月20日18時

※自分では転載したつもりでしたが、思い違いで転載していなくて、

そのため、コメントボードがなくなってしまいました。

 クリックアンケートマガジンコメントボードは1か月持たないようです。

 以後、アンケート締め切り後できるだけ早く結果を転載したいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  

 ☆【??? なぜ学.COM 冒険記 ?!∞】☆

 ――日々の冒険を記録するウェブログより紹介――

☆【血液型血液型家計簿ビンゴゲームの景品

    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041128

☆堺の古墳にタヌキ一家11匹

    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041129

☆“コナン”といえば……?アンケート結果発表

    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041205

☆郵送宅配レンタルコミックというのがあったのか

    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041207

☆アクビちゃんの母親ハクション大魔王の嫁さんについて

    http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041210

☆ [『新選組!』をもっと楽しく観よう会]

   第47回「再会」(11/28)

    〜生き延び、あきらめず、オンリーワンを目指すこと

     http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041201

   第48回「流山」(12/5)〜有馬藤太個人として

     http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20041208

 

【相互紹介】SF KidなWeblog

     ……SF睡眠開発計画、超常現象……。

       SF Kid的ウェブログ

 現在、毎週木曜19時25分からNHK教育テレビで、

未来少年コナン』の再放送をやっています。

 毎回感想レポートを書いているので、コナンファンの皆様、

コメントトラックバックお願いします。

未来少年コナン 第3話 はじめての仲間

  http://blog.livedoor.jp/sfclub/archives/9626559.html

未来少年コナン 第4話 バラクーダ号

  http://blog.livedoor.jp/sfclub/archives/9935760.html

未来少年コナン 第5話 インダストリア(その1)

  http://blog.livedoor.jp/sfclub/archives/10219284.html

未来少年コナン 第6話 ダイスの反逆

  http://blog.livedoor.jp/sfclub/archives/10590362.html

 あなたは

     まぐまぐより 94人(+2)

   メルマガ天国より 23人

    めろんぱんより 12人(+1)

 の名作文学について考える少年少女感性を忘れないヒトのうちの一人です。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20040402


 ←人気blogランキングにご協力お願いします。m(_ _)m



●荒馬紹介のブクログ  http://booklog.jp/users/diletanto


●ありゃま商会 の回覧板  http://yorodzu.seesaa.net/



 ←参加しています。


 ↑私も使っています。クレジットカード作成を考えている方、考慮してみればどうでしょうか?


 produced by 文理アカデミア総合科学部 
?∞!   ?∞!   ?∞!   ?∞!   
水滸伝倶楽部
快傑ゾロ倶楽部
速読読書クラブ
老若男女 懐メロ倶楽部
ありゃま商会 の回覧板
電脳よろづ商店・ありゃま
20世紀少年少女SFクラブ

   ?∞!   ?∞!   ?∞!   ?∞!


   

2360688  それでも私は特定秘密保護法・憲法“改悪”に反対なんです。

2004 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2005 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2006 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2007 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2008 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2009 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2010 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2011 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2012 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2013 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2014 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2015 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2016 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 |
2017 | 01 | 02 | 03 |