森羅万象・魑魅魍魎を楽しみ・考える不定期連載ウェブログです。本日ものんびり開店休業中。
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2004-08-27 (金) 花咲爺さんの犬の名は?
2004-08-24 (火) 第33回「友の死」(8/22)
■[『新選組!』をもっと楽しく観よう会]第33回「友の死」(8/22)組織社会の・武士としての・男としての体面と誇りによる悲劇

「追わないわけにはいかない。しかし、見つからなかったら仕方がない」
と近藤は、沖田に言い含めて送り出す。
この方法、柔軟でよい。建て前上、隊士に示しをつけ、本音では山南を逃がそうとしている。こういった知恵、実生活上でも使っていきたい。
そして、沖田が山南を見つけるのではなく、山南が沖田を見つけて自ら名乗りを上げる。
2004-08-22 (日) 小冊子の可能性
■[催眠療法]小冊子の可能性

メルマガ 小冊子を書いて1億稼ぐワラゾンの秘術 2004.8.21 (vol.3)
が届いていた。
今では、素人でも小冊子を作って販売できる時代になった。
出版社から商業出版を出すのはハードルは高いけど、今では小冊子という手がある。
今回のメルマガでも、色々な小冊子が紹介されていて勉強になった。触手を伸ばしたくなる気になる小冊子もある。出版前の方のアイディアも紹介されていた。こんな手があるのか。
何と宝地図の望月さんも小冊子を出されていて、だんとつの売り上げのようです。
この調子でいけば、ワラゾンから出品されている小冊子も、レベルが高くなっていくことが予想される。
実は私が出品させて頂いているCD「睡眠開発“催眠”計画」も売り上げ4位に入っていた(購入して頂いた皆様、ありがとうございます)。
この睡眠を活用した三位一体の催眠法について、もっと実践・研究していくつもりであります。
しかしワラゾン売り上げランキングのベスト10入りも、そろそろ終わりかもしれない。
これが最後になるかもしれないので、記念すべきランキングをコピペしておきます。
(以下、メルマガより)
──────8月21日、集計した小冊子の販売実績───────
小冊子)¥3000
★これが、3000円とは、安すぎますよね!
ベストセラー『宝地図』の著者が贈るベスト・テープ(3000円)。
【第2位】−「仕事をする上での12の掟」¥800+送料
(癒し系の本です。墨絵も描いています。すば
らしい、すでに80冊売れています。)
【第3位】−「夢を加速する魔法のイメージ力」矢野惣一(著)
¥840+送料
この小冊子は凄い!出たばっかりだ!このまま、ベストセラーに
なっても、おかしくありません。作者は、心理療法家であります。
ーなぜイメージ力の優れた人は成功するのか?−
(なぜか判らないけど、売れ続けるCDであります。
は、今、ちょうどブームかもしれません。なにか、怪しいとこが
受ける理由かもしれません。この小冊子はいったい何なのだ!
も、販売の、秘訣かもしれませんね!
【第5位】−「病気になりたくてもなれない話」800円+送料
の講演会を小冊子にするのは、良い考えです。この本も50冊は
売れています。
【第6位】−「今のままで、いいんだろうか?読んで変わろう。
本当の自分に近づく、7つの書の気づき」いとうあきひろ(著)
¥1000
【第7位】−「漫画並みに読める 早読み講座」横山晃三(著)
¥1000
【第8位】−「7日間で変化を実感できる 魔法の補整下着」
瀬戸和子(ラセート藍住店長)
【第9位】ー「さよならツインタワー ニューヨーク古着屋物語」
工藤明子(著) ¥735+送料
【第10位】ー「普通のスクールでもウハウハ儲かる秘密のノウハウ」
¥1000+送料
2004-08-18 (水) 第32回「山南脱走」(8/15)
■[『新選組!』をもっと楽しく観よう会]第32回「山南脱走」(8/15)〜山南課長のメンタルヘルス

「お前は俺がいない間にいつも勝手なことをする」
と土方を叱る近藤。
「厳しくしなければ隊がバラバラになる」
と言う土方と
「厳しくしては皆がついて来ない」
という見解の近藤。
これは、どちらの場合も言えることだろう。
組織の性格、環境因、メンバーのキャラクター、トップのキャラクターなどによって変わってくる。
原則を単純に当てはめてはダメで、実際は状況を見てどういう方針でいくか臨機応変に対処しなくてはならない。
自分で組織を作らず新選組に入るとは、何でこんなまわりくどいことをするんだろう。
自分の名前を上げることの他に、新選組を潰そうという野心もあるのだろうか。
新選組屯所移転を話し合う会議は、メンバーの人間関係が垣間見られて面白かった。
席の順番が、新入りの伊東甲子太郎が山南の次となっており、一方、武田観柳斎(八嶋智人)が西(画面左)の末席(東の末席は原田左之介(山本太郎))に控えていたのが面白かった。
ここは武田の意見
「こんな大事なことを近藤局長不在時に話し合うのはいかがなものか」
に賛成したい。
やはり新選組は、近藤を外した土方中心の運営になってきている。
「近藤局長には一任されている。腰巾着は黙ってろ」
と一刀両断の土方。
「それはちょっとひどい。私を愚弄することは近藤局長を愚弄するも同じことですぞ」
と扇子で土方を指差す武田観柳斎。この場はそのまま収まったが、内心観柳斎に快哉を感じた。
沖田と井上源三郎(小林隆)は例外として、土方は、隊士が自分を介さずに直接近藤局長と結びつくのが気に入らないようである。
永倉新八(山口智充)が連れて来た島田。永倉の建白書騒動の時も永倉の片腕として働いていた。
しかし今回、新選組屯所の西本願寺移転案を発表。移転案に反対を表明した永倉と結果的に袂を分かつことになった。三国志でいう関羽と周倉のような関係だと思っていたのだが……。
あと、屯所の庭で訓練していた隊士同士が喧嘩を始めるのだが、その一方が島田で、それを見ていた永倉が
「芹沢さん達を思い出した。同じことを繰り返している」
と山南に言うのは、永倉と島田の決裂か……と思ったのだが、後で思い返すと、島田ではなく松原忠司(甲本雅裕)ではなかったかとも思う。どちらも大きくて強そうで元気だ。
寺田屋の坂本龍馬(江口洋介)を訪ねた山南。龍馬は誰が側にいても安定感を感じさせる。山南も、新選組より龍馬と一緒にいる方が安心できるのではないだろうか。
しかし今回は、勝海舟(野田秀樹)が幕府に左遷されたということで、龍馬は投げやりである。この龍馬の態度が山南にどんな影響を与えたのだろうか。
「この国は、考え方や理想ではなく人と人とのつながりで動いていくのではないかと思います」
と龍馬に言う山南。
確かに、今の日本でも、そんな傾向がある。
「だからこそ、変幻自在でこだわりのない坂本さんのような人が必要なのです」
これも、今の日本に当てはまる。
それにしても、坂本龍馬という人物は面白い。脇役で出てきているのに、陰の主役となっているではないか。
新選組を応援するコラムで書くのも何だが、今の時代、旧体制維持にこだわり、反対派を内外で粛清した新選組より、坂本龍馬に学ぶことが必要ではないだろうか。
新選組よりも坂本龍馬について知りたくなってきたが、このドラマは面白いので、最後まで応援していくことにする。
いとまを欲しい、と土方と沖田に願い出る山南。土方は許可しない。
これは、メンタルヘルスの観点から見ると、うつ状態だとか、燃え尽き症候群とかいう状態ではないだろうか。
新選組のために一生懸命やってきたのに、気が付くと左遷され、満足感がなく、一体今まで何をしてきたのだろう、という状態。
現代のサラリーマンにもよくある状況である。
こんな場合、必要なのはやはり「休むこと」だとされている。
決して、励ましたり脅したりして働かせ続けてはいけない。
だから休みたい、と願い出た山南は、正しかったのである。
それを許可しない土方は、メンタルヘルスの観点から見ると、理解のない上司である。
結核なのに安静にしていない沖田といい、過酷な組織である。
しかし山南は、なぜ近藤不在時に土方に願い出たのか。近藤局長に直接願い出ていれば、許可されたかもしれないのに。ここが伊東甲子太郎の言う「詰めの甘さ」か。
山南退席後、沖田との会話で、土方は、伊東と理論で伍していくには山南が必要、と告白する。
そんなに山南が必要なら、組織系統から山南を外すという左遷人事を行うな!
ということである。
いや、あの組織図作成時には伊東がいなかったので不要だったが、今は伊東が加わったので必要になった、というのなら、何たるご都合主義。
会津候松平容保(筒井道隆)や見廻組佐々木只三郎(伊原剛志)の前で議論をする近藤。
最近は主導権を土方に奪われて流されているような感のある近藤だが、この場面では久しぶりに、番組初期の将来を模索してギラギラしていた頃を思い出させてくれた。
そしてその夜、山南は脱走する。
翌朝、騒然とする幹部連。
「山南さんが最近思い悩んでいたことは確かです」
とは井上源さん。
悩んでいたのを知りながら、見ていただけなのか。
乗り物を使わず、歩いているところに詰めの甘さがある山南。
沖田が追っ手に指名されたのはなぜか?
来週が見逃せない。
2004-08-14 (土) 第31回 江戸へ帰る(8/8)
■[『新選組!』をもっと楽しく観よう会]第31回 江戸へ帰る(8/8)〜近藤局長不在時の土方独断の私刑

土方と対立し、気晴らしに本を買いに出た山南敬助(堺雅人)は、その帰り、おりょう(麻生久美子)と戯れている坂本龍馬(江口洋介)と出会う。共に小さな料理屋に入り、ここでようやく山南と坂本の会談が実現する。
そもそも山南は、坂本の紹介で近藤に会いに来て、そのまま居着いてしまったという設定になっていた。ところがその後、山南と坂本との接点がないのは不自然だと、過去2回突っ込んできた。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20040511
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20040612
歴史上、坂本と近藤に親交があった、という新解釈は、この三谷版新選組の特長である。その2人の接点となる共通の知り合いが山南なのだから、この辺よく分かるように描いてほしい。
藩にとらわれず有能な人材を一同に集めて日本を変える、という坂本の考えこそが、その後の日本の進むべき道だったのではないだろうか。坂本が生きていれば明治新政府も大きく違ったものになっていただろう。それとも、下野して大学でも建てただろうか。
新選組の実権は土方にある、とこぼす山南。
坂本は山南に、お前も俺と一緒にやらんか、新選組にいても何もできないだろう、と持ちかける。
まさに、山南は坂本と一緒に行動するべきだったのでは?
坂本に紹介されて近藤に付いて行った山南。
当初は見るべきところのある人物であった。
しかし、最近は土方の尻に敷かれてぱっとしない。
燈台元暗し。真の仲間は間近にいたのである。
いくら貢献しても仲間として認めてもらえず他所者として扱われる新選組に行くより、同門の坂本と行動を共にするべきだった。
進むべき道を間違えた者の悲劇である。
近藤は会津候の命により、将軍上洛を訴えるために江戸に向かう。
先週登場しなかった藤堂平助(中村勘太郎)は、江戸で新選組隊士を募集していたということである。
そして土方は、近藤不在をいいことに、前回反乱に加わった者を罰する決心をする。
反対する山南を無視するわけにはいかず、思案の結果、建白書を書いた葛山武八郎(平畠啓史)のみを見せしめに切腹させることに決定。
新見錦(相島一之)の時もそうだったが、
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20040627
これは局長・近藤不在時の独断専行ではないか。
近藤の部下である土方に、近藤の承認なしに隊士を切腹させる権限はない。
二言目には
「近藤局長のため」
「新選組のため」
と言っている土方であるが、これこそ近藤をないがしろにする、近藤に対して失礼な行為、近藤の顔に泥を塗る行為ではなかろうか。いや、反乱と言っていい行為では?
そもそも近藤自身がこの件を無難に治めようとして、全員謹慎という軽い処分にしたのである。そして、謹慎中である事件の首謀者である永倉新八(山口智充)をわざわざ江戸へのお供として連れて行ったのである。
土方の行為は、近藤の意に添わないものであるのは明らか。独断専行の越権行為である。
成り行きで参加した葛山武八郎一人を建白書の下書きを書いたという名目で切腹させるというのも姑息である。
それにしてもこの葛山、元は坊主ということで文章を書くのがうまく、読書が好きというキャラクター。小山南、という感じで、さすが山南が推薦したというだけあるが、いかんせん弁が立たない。話す言葉にまるで重みがなく、土方にあきれられる。
学があるのだったら、理でもって土方の独断専行を論破してもらいたかった。
「土方副長。局長のため、新選組のためと言っておられますが、あなたの行為こそ近藤局長の顔に泥を塗るものですよ。
もしどうしても、というのなら、局長の帰りを待ちましょう。局長に判断してもらいましょう。私は副長であるあなたではなく、近藤局長の命令に従います。」
とでも言ってほしかった。
実際の葛山がどんな人物だったかは知らないが。
それにしても三谷さんのキャラクターの描き方は面白い。
学があっても実際の現場では生かせない人物という設定で描いているのだろう。
謹慎中ながら、介錯役として登場した斎藤一(オダギリジョー)。さすがの葛山もからくりに気付く。他の謹慎中のメンバーはこの間、どうしていたのだろう。
単純な沖田はともかくとして、井上源三郎(小林隆)が近藤や新選組全体にマイナスになる土方の独断専行に理解あるのは不思議だ。源さんは近藤より土方に近いのだろうか。
そして江戸では、平助が以前いた道場の道場主の伊東甲子太郎(谷原章介)が新選組入りを表明。思えば平助の試衛館入りにはこの人との間で色々あった。何だか腹に一物ありそうだが、どんなもんだろうか。
2004-08-07 (土) 第30回「永倉新八、反乱」(8/1)
■[催眠療法]ワラゾン今週の売り上げ第一位獲得!

まずは緊急ニュースです。
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■[『新選組!』をもっと楽しく観よう会]第30回「永倉新八、反乱」(8/1)〜土方の尻に敷かれだした近藤

新選組の池田屋事件及び禁門の変での活躍に対し、恩賞金が与えられた。
その夜、近藤、土方、沖田、井上源三郎(小林隆)、の4人が酒席を設ける。
「山南さんも参加したいようでした」
という井上に、土方は、
「やめてくれ。今夜は試衛館生え抜きの者で飲もう」
山南も、そして永倉新八(山口智充)や原田左之助(山本太郎)、藤堂平助(中村勘太郎)も、試衛館生え抜きと言っていいくらい古くからの同士だと思っていたのだが。土方の頭の中には、厳然とした区別があるようだ。分け隔てなく誰とでも付き合うというより、差別化が好きなタイプのキャラクターなんだろう。
この度頂いた恩賞金は、土方が誰の相談もなしに独断で決める。池田屋事件時の働きに応じて分配するという。
池田屋事件で、屯所を守っていた隊士には報奨金は出ない!
とはまたひどいことである。
あの時点では過激尊攘派が屯所を襲ってくる、という事態も考えられ、それを考慮しての守備隊ではなかったか。
実際、その前に、桝屋に尊攘派が押し寄せ、守備隊が敗北している。
だからこそ、土方自身が守りを固めるため、山南に屯所を守ることを頼んだのではないか。
それを今頃になって守備隊には恩賞を取らせない、とは、明らかに山南に対する当てつけではないか。
「新選組を全国組織に変えてみせる」
と意気込む土方は、そのための新体制を発表。
権力を近藤と土方に集中させ、山南を組織系統から外す。
「私は近藤局長の同士のつもりでやってきた。家来ではない」
と反発。
こぢんまりとした同士的つながりの小さな会社が全国展開する時に直面するような問題である。
もちろん、組織論的には土方の考えが正しいのだろう。
永倉の考えているような同士的運営は組織が大きくなっていくと難しいだろう。
しかし、土方の青写真は、私欲も混じっているように思うのだが、どうだろうか。
土方と並んで近藤をサポートしてきた山南を明らかに干している。
新選組全体のことを考えれば、山南のような実力者を活用するべきだろう。それを外しているのだから、明らかに左遷人事である。
こういった人事抗争、古今東西を問わず組織の中でよくあることではないだろうか。
議論が白熱する中、
「土方さんは欲得づくで動く人じゃないよ」
と言う沖田。
しかし、あの山南への左遷人事を見れば、自分の欲得が混じっていることは明白。沖田の目は節穴か。幼くて単純すぎる。
芹沢暗殺も新選組内部で起こしたもの、と知った永倉は席を立つ。
除隊する、と言う永倉に、山南は会津候に建白書を提出して改革しよう、と持ちかける。
派閥抗争の勧めである。
結果的には、近藤は腑抜けのようになってしまって土方の尻に敷かれており、もはや新選組は土方の組織となってしまった。
永倉にしろ山南にしろ、近藤を見限ってさっさと除隊するべきだったのである。
永倉派の島田魁(照英)は、斎藤一(オダギリジョー)を仲間に誘う。しかし、なぜか斎藤は永倉の反乱を近藤に報告。
江戸から京都に逃がしてくれた芹沢に恩を感じ、芹沢暗殺に向かう4人の前に立ちふかがった斎藤のこの行為、意外に感じる。これはなぜだろうか。
芹沢暗殺の真相を今回初めて知らされた永倉や島田に対して、当初から知っていた斎藤はこの問題に決着をつけていたのだろうか。
また、芹沢以上に近藤に恩義を感じている斎藤にとって、永倉の行為は、近藤への反乱のように映ったのだろうか。
それとも、同士と思っている永倉と、家来だと思っている斎藤の違いなのだろうか。
永倉の下に集まったのは6人。しかしそのうち斎藤は土方と内通。原田もおちゃらけていて頼りにならない。後の2人は成り行きで加わっただけという状況。
新選組の隊士の大部分は、部下として集められたもので、永倉らのように最初期に同志的に集まっていた連中がすでに少数派となっていたのだろう。
『秀吉』にも、似たような場面があった。秀吉を初期から支えていた蜂須賀小六(大仁田厚)が冷遇されるのである。
今回、藤堂平助(中村勘太郎)の登場がなかった。額の傷が悪化して治療中だったのだろうか。藤堂がいれば、どんな行動をとったのだろうか。
建白書は提出され、会津候の前で永倉らと近藤は対面。近藤が今回の非をわび、一件落着。
今回、初めて近藤が存在感を示した。
しかし、土方の独走を止めないと、今後もこのようなことは続くであろう。
今回、近藤は、全くもって主体性がなく、土方の意のままに操られる操り人形というような印象を持った。
鬼になって芹沢や内山を斬ってこれから変身か、と思っていたら、逆に土方の尻に敷かれている。
いやむしろ、土方の冷酷な粛清人事を影でバックアップする、という意味での“鬼への変身”であろうか。
物語前半の必死になっていた頃の近藤の方が良かった。
今の近藤は、流れに流されているだけのような気がする。
もはや新選組は、近藤の組織ではない。
近藤をお飾りとして祭った、土方の組織になってしまったという印象を持った。
この近藤と新選組の変質、今回唐突に現れた気がする。
芹沢暗殺までは丁寧に描かれていてじっくりと楽しめたが、そこからの展開があまりにも急で、池田屋事件と禁門の変を急いで通り過ぎたら、いきなり派閥争いが始まった。
折角芹沢との葛藤を丁寧に描いたのだから、この近藤と組織の変質もまた、じっくりと描いてほしかった。
芹沢打倒のためにあれだけ一丸となっていた土方・山南らを始めとするメンバーがなぜここまでバラバラとなったのか。
楽しく見られた今までと違って、今後辛い展開が続きそうだ。
2004-08-02 (月) 新日選手の悪への変身ブームにうんざり
■[プロレス]7月25日(日)ワールドプロレスリング〜新日選手の悪への変身ブームにうんざり

一番すげぇーのはプロレスなんだよ〜!プロレスの地位向上と毎週1時間放送を目指す極私的地上波TV観戦記 の5回目であります。
地上波TV放送から知り得る範囲のみから妄想を暴走させていることをあらかじめお断りしておきます。
外敵最強コンビに奪われたIWGPタッグを奪うため、健介とライガーが出陣。といっても健介も外敵なのだ。正規軍はどうした!
私のプロレス情報はほとんどTVだけなのだが、しばらく見ないうちに、ライガーが悪に変身して邪道・外道・竹村と軍団を結成している!しかもチャンピオンシップの試合にこういった悪の軍団が介入してくる。
これではかつて新日の選手も批判していた過激なデスマッチが売りのインディペンデント団体と同じではないか。邪道も外道もちゃんとしたテクニックがあるのだから、そろそろまともなスタイルに戻って欲しい。
ライガーは新日ジュニアに不満があるとか改革のためとか言っているようだが、悪に変身して反則ファイトをすることが根本的な改革となるのか!
高山も鈴木も反則ファイトなしに正統派の試合をしてプロレス界を盛り上げている。これこそがプロレスの地位向上活動である。
ノアの小橋・秋山・三沢・丸藤にしてもワイルド2にしてもそうである。
これら正統派プロレスラーとライガーの新軍団を比べてみると、どちらがプロレスの地位向上に貢献しているかは明白。
プロレスを初めて見る人に小橋VS秋山戦とライガーの新軍団の反則ファイトの試合を比べてもらうと、どう思うのだろうか。
これからのプロレスは昔のような反則レスラーと正義レスラーの戦いであってはいけない。
鍛えた肉体とテクニックと気合いがぶつかる試合であるべきである。
かつてジュニア界を引っ張ってきて多大な貢献をしてきたライガーだが、今の時期の安直な悪への変身はいかがなものか。
プロレスにしろ、人生にしろ、悪に走って目立とう、主張しよう、という姿勢は良くない。
矢野も、キャリアもないのに、今から悪に走ってどないするねん。
安直に悪のキャラクターに走ろうとするから、肝心の基本がおろそかになる。
そういった安直な姿勢を叱るべきベテランの後藤や斎藤が一緒になっているのでは、新日のレベルが低下するだけではないか。(3人でブロンドアウトローズを復活させるのだったらまだ許せると思う。)
かつて女子プロで、ブル中野やアジャ・コングが全盛の頃、若手選手がブルやアジャに弟子入りしてしごかれていた頃があった。しかしブルもアジャも確固とした基礎とテクニックがあり、これはこれで、プロレスの基本や精神面からきっちりと叩き込む効果があった。
矢野が今頃中途半端なキャラクタープロレスをしても、今後の成長にマイナスなだけである。
総合格闘技だかK1だかプライドだか知らないが、いい気になってんじゃないぞといったような格闘技と観客を奪い合う時代に、一昔前のようなこんな試合をしていては、プロレスの評判を落とすだけではないか。
蝶野にしろ中西にしろ、新日は、悪に変身することがブームなのか。それがプロレスのためになるのだろうか。
次回予告として少しだけ紹介された、藤田VS柴田の試合の方が期待が持てそうである。本来なら、こちらの方を先に放映するべきではないのか。
この試合の選択眼のなさ!ワールドプロレス中継がこんな状態では、プロレスの地位向上も、プロレス放映時間1時間枠復活も思いやられる。
「こんなんじゃ、次もやはりノアだな」
まさにその通り。悪と反則に走る前に、正統派プロレスと気合いで自分に勝ち、相手に勝ち、観客に勝てるように鍛えることこそプロレスの未来がある。
それがストロングスタイルではないか。新日にはストロングスタイルはなくなってしまったのか。
プロレスの地位向上とプロレス放映時間1時間枠復活は、ノア中継とドラゴンゲートに期待するしかないのか。
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2004-08-01 (日) 第29回「長州を討て」(7/25)
■[『新選組!』をもっと楽しく観よう会]第29回「長州を討て」(7/25) 〜「彼らは何をしたかったのか」

今回のエピソードで、一番面白かったのは、長州藩の残兵探しのために寄った寺田屋の女主人のお登勢(戸田恵子)の活躍である。
訪問するに当たって「男勝りだ」と聞いた勇。
「お前の姉さんのようなのがもう一人いる」
と沖田に言う。
寺田屋の前で血のついた布を見つけた新選組。
「これは何か」
と詰問すれば、
「これは鼻血です」
新選組の注意が他へ向かった時に、側にいた番頭の顔を殴って鼻血を出す。
これは以前にもあったトリックではないか、と思っていたら、
「やはりお前の姉さんがここにもいた」
あの時のエピソードがここにもつながって来る。いい演出である。
確かあの時、近藤勇の祝言の日だった。
新選組としてまだここまで大きくなる前の、将来を模索していた時期。当時は桂小五郎(石黒賢)や坂本龍馬(江口洋介)とも普通に行き来していた。何かを得ることによって、何かを失うこともある。
佐久間象山(石坂浩二)、河上彦斎(高杉亘)によって暗殺される!
破格の出世によって従者に取り立てられた滝本捨助(中村獅童)は隣で倒れているだけ!
初登場が情けなかった捨助だが、その後いい味出していると思って好感度が上がっていたのだが、やはり情けないキャラクターだった。
「一体彼らは何をしたかったのか」
「もっと知恵のある者と思っていた」
と激怒。
「我らは何のために生まれてきたのか」
と嘆く久坂。
わざわざ新選組到着を待ってメッセージを残して切腹した真木和泉(大谷亮介)。役者である。
激動期には、このような徒花、無駄石と思われる犠牲も多い。これも生みの苦しみというのだろう。それでも久坂や真木和泉(大谷亮介)らは歴史上に名を残している。
しかし、久坂らに従った名もない長州藩の兵士、或いは戦いで犠牲になった相手方の兵士や巻き添えになった一般人の犠牲もある。
歴史とは、こういった名もない人々の犠牲の積み重ねでもある。
それにしても、わずか24歳で藩の重鎮・桂小五郎の制止を振り切ってまでこれだけの事件を起こした久坂玄瑞。
長州藩の指令系統図はどうなっていたのだろうか。