宇宙爆撃
タイトルから受けた印象では、宇宙を舞台にした物語かと思いましたが、
磁気学研究所がボルネオに支所を開設するという話が延々と続き、いつ宇宙が出てくるのだと思っていました。
宇宙という巨大な世界の構造と原子というミクロな世界の構造の類似性に材を取った、ダイナミックな発想の傑作だと思います。
そういえば、私が中学2年か3年の頃、理科一分野の授業で原子や分子について習った時、太陽と惑星や地球と月の構造に似ていると思ったことを思い出しました。
古本屋で「分子と宇宙」というタイトルの岩波新書を見つけて面白そうだと買ってみたり。
しかしその後重度のうつ病になって本を読む気力もなくなって手放してしまったり。
蘭郁二郎がこの作品を執筆した時代も宇宙や原子の構造について分かってきた頃なんでしょうね。
まだよく分からない最初の頃の方が、色々自由に発想できて面白いのではないでしょうか。
そういう意味では“中二病”的作品と言っていいのではないでしょうか。
非常に面白い作品なのですが、原子転換は原子を破壊しないとできないのでは?
電子を飛ばすとイオンになるのでは?
……と思ったり。
元素の変換とかサイクロトロンとかいう用語が出てきますが、当時はまだよく分かっていなかったのでは?
本当に、草創期の方が色々発想の余地があっていいですね。
青空文庫 図書カード:No.2194
http://www.aozora.gr.jp/cards/000325/card2194.html
http://www.aozora.gr.jp/cards/000325/files/2194_25513.html
分子と宇宙 ―― 幾何学的自然観 ―― 木原太郎
http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/isearch?isbn=ISBN4-00-420104-7
wikipedia:木原太郎 (物理学者)
(天声人語)地質年代にチバニアン
http://www.asahi.com/articles/DA3S12310923.html
「日本はかつて地磁気研究で世界をリードした」
■[速読読書]火星の魔術師 ディレッタンティズムと秋の高原
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20150519/p1
■[速読読書]脳波操縦士 蘭郁二郎(ネタバレあり!!)
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20160111/p1
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