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候補者選びに戸惑いも=衆院選挙在外投票=

 日本の第47回衆議院議員選挙に伴う在外公館投票が、3日から6日までブラジル国内の各公館で実施されています。在サンパウロ総領事館管内ではサンパウロ市リベルダーデ区のブラジル日本援護協会ビルで行われており、初日3日の午前9時半から約1時間で有権者20人ほどが投票に来場しました。会場には、在サンパウロ総領事館館員10人と臨時アルバイト50人の計60人の人員が配置されています。
 開場1時間前の午前8時半から投票所待合場で待機していたサンパウロサンタナ区在住の高良幸一さん(79、沖縄)は今回で5回目の投票。「投票権を持っている限り、自分も投票しなければと思って来ているが、はっきり言うと誰に投票していいのか、戸惑うよ」と立候補者についての知識不足を嘆いていました。
 ある政党を支持し、訪日時にも投票した経験のある吉村美智子さん(67、北海道)は、母親と一緒に来場。吉村さんからは「これからの日本のことを考えると、政治家の人たちに頑張ってもらわないと」と日本の将来を不安視していました。彼女の親戚がマット・グロッソ州ドラードスに住んでいるが、「(彼らは)遠いのでここまでは来れないんです」と在外選挙の不備に不満も漏らしていました。
 これまで毎回郵便投票を行い、初めて直接投票を行った香山和榮さん(83、岡山)は、「郵便投票はお金がかかりますが、自分の家で(候補者を)選べるので簡単でした。(直接投票は候補者選びが)大変でしたが、郷里の人に入れました」と笑顔で話ししていました。

二重国籍の二世はポ語で説明文を

 二重国籍者の坂井サブリナ幸子さん(27)は2回目の投票ながら、前回は郵便投票し直接投票は今回が初めて。投票はマナウスで働く1世の父親に勧められたとし、この日は二世の母親に付き添われて来場、「日本語があまり分からないので、投票するのに苦労しました。(候補者の欄にポ語の)翻訳があれば助かりますが……」と困惑した様子でした。
写真 サンパウロ市内の投票場(サンパウロ新聞)