最近は作画崩壊よりストーリー崩壊

ヤシガニとかキャベツとか、一時期あんなに盛り上がった作画崩壊も、最近はデジタル化の恩恵なのか、はたまた制作管理が徹底されてきたためなのか、めっきり聞かなくなりました。
作品数が減ってきたことも影響しているのかもしれません。大変喜ばしいことかと思います。


反面、最近アニメを見てて気になっているのが、ストーリーを先に進めるための、登場人物の不自然な言動や行動です。
言葉の意味が本質をとらえているのか今ひとつ自信はありませんが、仮にストーリー崩壊と名付けてみました。

  • キャラクターの情緒が不安
  • 癇癪を起こす
  • テンションが高い
  • どうでもよさそうなことにこだわって、譲歩しない
  • かと思えばほんの些細なきっかけで考えが変わったり、手のひらを返したように急に聞き分けが良くなったりする
  • それまで勝てそうに無かった敵が急に弱くなったり、考えられないような油断をする
  • 形勢が逆転した後はあきらめが早い

ここ最近の例では、先々週のギルティクラウンで、あんなにシュウに対して頑なだった綾瀬の態度が、いざヴォイドを抜くときはとても協力的だったり。
先週のギルティクラウンで、あんなに葬儀社に対して敵意むき出しだった生徒たちが、急に聞き分けが良くなって、シュウを満場一致で代表に選出したり。
先週のゼロの使い魔で、才人がガーゴイルに囲まれて戦っているところで、一発の銃弾であっさり形勢逆転してしまったり。
撃たれた後でもガーゴイルで才人を囲んでて一見優位な戦況であるかのようだったのに、あっさりと才人を敵の親分に向かわせてしまったり。


こういうのって、脚本とコンテの連携がうまくいっていないケースなのかなと。
せいぜい12話か24話にストーリーを詰め込まなければいけないという状況で、脚本に書いてあることをすべて盛り込むことができずに、コンテの段階で泣く泣く削られて、キャラクターの心境の変化や状況の変化を丁寧に描くことができなくなっているのかなと。
そして、いざ映像化してみるとどうにも不自然な展開になっているのではないかと。


ギルティクラウンのシリーズ構成は大河内一楼さんと吉野弘幸さん。お二人とも脚本家としてかなりの腕をもっている方です。
この二人の代表作といえばコードギアスなわけですが、実はコードギアスも内容が詰まってて展開が早くて、ストーリーが崩壊したとしてもおかしくなかったかもしれないのですが、その危機を回避できたのは須永司さんの存在が大きかったんじゃないでしょうか。


コンテ職人、応援してます。