Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

スローステップを私に

如月はその重ね着を脱ぎ捨てるのが当たり前という顔をして、
弥生におっとり刀で乗り込み、我が物顔に振舞う。
もうずっとここに居座っているような顔で、
年度末の慌ただしさを春の嵐のように連れて来る。
そう、月足らずの早産のような如月が逃げ去ってしまうと、
前髪を掴む間もなく通り過ぎるチャンスの神様のように、
弥生が駆け抜けて去っていく。
そんな季節がやって来た。


お陰で私はきりきり舞いをしている。
山のような書類に囲まれて、毎日残業を3時間。
自分だけが要領が悪いのか、やり方が変えられないのか、
折り合いを付けられないまま、てきぱきこなすことが出来ない、
事務処理能力の落ち込みは老眼のせい?
聞き間違いはなくても読み間違いは沢山。
この焦燥感。
何を食べても美味しくない。


お願い。今の私は自分のベッドで眠る余裕もない。
お願い、ゆっくり湯浴みをさせて。
早足でバス停に駆けていく、そんな生活がしたいんじゃない。
時間どおりにバス停についても、必ずバスは遅れてくる。
だからゆっくり歩いても間に合うのかもしれないのに、
その日に限って時間どおりに来るかもしれないバスのために、
私は歩みを遅くすることは出来ない。

ラグタイム・ミュージック集

ラグタイム・ミュージック集

続きを読む