ばばニッキ   ――おおきく知りかぶって――

2015/08/16

[] 2015-08-16 - ばばニッキ     ――おおきく知りかぶって―― を含むブックマーク 2015-08-16 - ばばニッキ     ――おおきく知りかぶって―― のブックマークコメント

  • 北陸新幹線開業記念 富山県立近代美術館コレクションから ピカソと20世紀美術@東京ステーションギャラリー
    • ピカソの絵が鎮座してると、いかにも美術館って感じだなーという感想を《黄色い背景の女》を見て抱いた。20世紀美術の流れを概観というコンセプトに俺得要素が無いのであまり印象に残ってない。申し訳ないがアンフォルメルは見てると疲れてくるのでNG。
  • グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家@国立西洋美術館
    • 光源の力を感じさせる絵でインパクトはあるんだけど、でも立川に住んでそうなやせ気味のオッサンのヌード(ジョニデ風)を延々と見せられても飽きるよって感じ。常設展の方はもう少し時間使って見たかった。
  • ダブル・インパクト 明治ニッポンの美@東京藝術大学大学美術館
    • まずこう拳を立てて第一撃を加える。そしてその第一撃目の衝撃が物質の抵抗とぶつかった瞬間、拳を折って第二撃を入れる。すると第二撃目の衝撃は抵抗を受ける事なく完全に伝わり石を粉砕する。
    • ダブル・インパクトといっても和洋両面を比較配置したのは前半だけで、それ以降の日本画が成立するまでの絵画史を丁寧を追った展示構成がよかった。近代国家が立ち上がると共に芸術においては国粋主義が台頭してきて、やっぱりカビザシを佩いた神武天皇明治天皇御真影の融合固体くんを・・・最高やな! という展開もいい。
    • ところでボストン美術館所蔵の小林永濯《七福神》は「前から見えるお尻」の系譜に位置付けられと思うんですけどどうでしょうか。
  • 動物絵画の250年@府中市美術館(後期)
    • 前期展示の半券持ってると半額だったので。前期ほどの驚きは無いけど、虎の表現を見比べるのは楽しかった。
  • 尾形光琳300年忌記念特別展 燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密
    • 《紅白梅図屏風》が段違いに良くて、他は燕子花図屏風含めてまあ別に……宗達の《扇面散貼付屏風》も良かった。企画展の出品点数が60作で1/4は小西家文書のデザイン下絵みたいな地味な展示なので物足りないものの、庭園も楽しめるので値段相応かなーと思った。でも1Fホールが仏像、展示室が光琳、2Fは廊下に英国の宝飾時計、中の二部屋は青銅器と光琳って構成はだいぶ闇鍋感が。
  • 鳥の楽園−多彩,多様な美の表現@三の丸尚蔵館
    • 別の用事で昼に東京駅まで来てたので皇居散歩ついでに。小規模な展示なのであれこれ言うようなものでもないけど、竹内栖鳳の《薫風稚雀・寒汀白鷺》があってラッキーだった。皇居・東御苑は白人観光客が多かった。
  • 速水御舟とその周辺@世田谷美術館
    • 速水御舟の作品だけでなく、彼の所属していた赤曜会メンバーや弟子の作品を交えて、当時の画壇に迫るという企画コンセプト。同門のライバルとされる小茂田青樹がいちいち画題を被せてきてるのがよく分かって面白かった。でも観に来た甲斐があった作品となるとそんなに無くて、御舟ファンの情報補完用かな。追悼記事の展示が充実してるあたりに人間模様を楽しんでもらおうというカップリング脳的な意図が感じられて、大正画壇4コマ待ったなし。
    • 陸の孤島と言われる世田谷美術館に初訪問だったけど実際アクセス悪すぎて次回再訪はかなりハードル上がった。駅からアクセスするだけで往復2キロは・・・特に帰り道の疲労感がつらい。
  • 高橋コレクション展 ミラー・ニューロン@東京オペラシティアートギャラリー
    • 別用でオペラシティに行ったついでに。入ってすぐの部屋一面の水玉おばさんニキとか奈良美智とか村上隆とか、既に評価が定まった人達の作品多数を鑑賞出来たのはよかった。展示作にかなり近づけるのもいい。名和耕平と山口晃が1作だけだったのと、会田誠のもう何度も見たよこれ感は少し残念。
    • 1つ上のフロアで同時開催してた収蔵品展「3O+A」の方は思ったより見応えあって、奥山民枝の方向性は全般的に自分好みというのと、パンフ表紙にもなってた有元容子の《静かな時》がとてもよかった。廊下スペースで展示された富田直樹の油絵も新鮮だった。また見たい。
    • 企画展の図録見本を読んだけど、コレクター高橋龍太郎のアートを巡る半生を語録と共に振り返るみたいな巻末の構成は太鼓持ち杉で若干引いた。
  • シンプルなかたち展:美はどこからくるのか@森美術館
    • フォルムそのものがもつ美しさに迫る、というコンセプトだったように思う。入ってすぐに展示してある月桂樹の葉の化石や、手のひらで石を回す映像がまさにシンプルかつ強烈な魅力を持ってて引き込まれました。プランクーシの《空間の鳥》も改めて観ると格好いいね。東大数理研から石膏の数理模型が出てたのも良かったけど、どうせならモニターでグリグリ動かせるCGモデルでも見たかった。あとピカソの《雄牛》が流石に天才の所業という感じだった。
    • 同時開催の展示:MAMコレクション001に出てた下道基行のtoriiシリーズも面白い写真でした。
  • 没後30年 鴨居玲展 踊り候え@東京ステーションギャラリー
    • チラシの絵がオーラ放ってるなーと興味があったものの、それ以上の感動は……。見る人の心を捉えるいい絵ではあるのだが、主題とか作風とか表現とかにあまり幅が無いので、観続けてるうちに厚みとか奥行きとか深度とかも感じられなくなってしまったのが残念。
  • No Museum, No Life? ?これからの美術館事典-@東京国立近代美術館
    • 日本の国立美術館5館が主催する、美術館自体に焦点を当てた展示。美術品修復や会場設営、ウェブ評価までを展示してみせて、総体としての美術館を問うという姿勢がイカす。美術館自らが表現主体として前面に出た展示は意欲的だったが、そこから事典的な知識の共有以上の結果を上げるにはなかなか……。謳うテーマは大きかったが持て余してしまった印象。国立美術館5館の合同展といっても実際の割当リソースはだいぶ限定されてたのだろう。ルーブル・メトロポリタンとの年間運営費内訳を示した「Money」の項目は、公的補助に頼りきった日本の美術館運営の厳しさをシンプルに見せていてよかった。
  • ヘレン・シャルフベック―魂のまなざし@東京藝術大学大学美術館
    • 《快復期》の絵がいいなーと思って行った企画展だったがいい絵だった。描かれてる人物、少年だと思ってたけど。男性画家と婚約して破棄されて、新たに出会ったが向こうに結婚されて、という人間模様で絵を読み解く流れに少しうんざりしたが、図録では《快復期》は画家本人の心境変化というよりもメジャーデビュー売れ線狙ったんじゃないかなーと解説されてて面白かった。ただ作品はバリエーションがあるものの、他の画家からインスパイアされたものが結構多いし、自作の再解釈焼き直しも出てくるとあって、ちょっと画題ネタ不足じゃない? という気分になった。
  • 画鬼暁斎 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル@三菱一号館美術館
    • 展示序盤のジョサイア・コンドル作品は辟易したけど、暁斎はまあ良かった。特に春画の展示は少ないながらも見応えあった。

2015/03/28

[] 2015-03-28 - ばばニッキ     ――おおきく知りかぶって―― を含むブックマーク 2015-03-28 - ばばニッキ     ――おおきく知りかぶって―― のブックマークコメント

  • 印象派―光と色のドラマ@東京都美術館
    • 国立新美術館で去年観た「印象派を超えて―点描の画家たち」の展示以来の新印象派展だったが、自分はこの辺の時代が好きなんだというのを再確認した。
    • 視覚混合の色彩理論を研究したルイ・アイエの色彩図解や色見本、シニャックの著書『ウジェーヌ・ドラクロワから新印象主義まで』を並べて、点描・新印象主義が確立されていく様子を当時の目線で見せるという試みがとても面白かった。画家たちの交流について写真付きの紹介コメントが要所に挟まるのが、ちょっと熱意込め過ぎなドラマ仕立てな語り口で印象的。
    • 作品についてどれが凄く好きという感じではなかったけど、スーラの《グランド・ジャット島の日曜日の午後》については展示されてた習作版の方が点描が粗くて好みだった。あと点描系の絵の中でもピサロだけは明確にNOなんだけど、木の葉の描き方が他の作家と違うのが生理的に受け付けないんだなーとか。同時代における自分の立ち位置について言及出来ちゃうシニャックさん凄いね。
    • 売店のPOPがいちいち丁寧で、元書店バイトの売り子でも入ったんだろーかという手作り感に溢れていた。
  • 動物絵画の250年@府中市美術館
    • どうせイヌネコなんだろ? と予想してたが愛玩動物は僅かで虎と猿が良かった。虎は似てるようで結構描き方に違いが出るなー。森狙仙の《猿図》、《李花三猿図》など猿の絵が面白いと思えたのははじめて。仙がい義梵の《南泉斬猫図》、《猫の恋図》のヘタウマに溢れた感じもいい。単独で企画展を観るのは飽きそうだけど。
    • 入れ替え後にもう1回行きたい。国分寺街道の歩きはつまらない道のりだったので、次はバスにしよう。
  • 花と鳥の万華鏡@山種美術館
    • 竹内栖鳳があるっていうのが気になる程度で大した期待はしてなかったが、山種の趣味の良さみたいなところで満足出来た。
    • 速水御舟《牡丹花(墨牡丹)》、渡辺省亭の《牡丹に蝶図》、小林古径の《白華小禽》、最後の方にあった小山硬の《海鵜》辺りが好き。基本的にトリよりは花の絵がいい。植物の中でも花だけは自然物より絵画のほうが好きかな。鳥は足のフォルムが大いに美的評価を下げる要因。
    • 関係ないけどJR恵比寿駅西口改札の「ANTICO CAFFÈ AL AVIS」は手頃な値段で旨いものが出てくるからいい店だと思う。
  • 生誕三百年 同い年の天才絵師 若冲と蕪村@サントリー美術館
    • 上の山種の感想ではトリはオワコンと書いたが、若冲のニワトリはいい感じだった。前職が青果問屋のデザイナーとイラストも描けるポエマーのマッチアップ、若冲の圧勝なので、展示作品を見るたびに脳内で若冲or蕪村当てっこゲームをしてた。蕪村も鳥の絵はなかなか悪くないんだけどね。
    • 展示の中では若冲の《糸瓜群虫図》が印象的だった。象と鯨の屏風は期待してたほどの迫力は無かった。それと「中国・朝鮮絵画からの影響」として紹介されてた沈銓(沈南蘋)の《柘榴群禽図》は山種企画展の文脈にも連なるところだったので、実物を鑑賞出来て嬉しい。確かに影響明らかだった。
  • 菊池寛実賞 工芸の現在展@智美術館
    • サントリーに置いてあったチラシで知って近かったので行った。小さな施設で展示数も少ないが、陶磁・木工・竹工・漆工・金工・ガラス・人形・染織などとジャンルを散らして作家紹介されてて良かった。企画名の菊池寛実賞を獲った染織が正直一番フツーの反物に見えて凄さが分からなかったけど。それと一人の作者の紹介コメントを複数の作品で使いまわす位なら、紹介タイミング自体を一回だけにして欲しかった。
    • でも現代工芸は現代美術より親しみやすくていいね。漆工の田口義明ってなんか見覚えある名前だと思ったが、東博で昨年やってた日本伝統工芸展60回記念で見た田口義国の息子なのね。
    • 帰りに使った南北線六本木一丁目駅のハイソっぷりにびびった。

2015/03/08

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  • 横浜美術館開館25周年 ホイッスラー展@横浜美術館
    • 会期中に行かなきゃという強い意志があったが、行ってみたら別にそんな好きではなかった。つーか宣伝の絵がアルバート・ムーアっぽかったからそっちと混同してた。モノクロ版画が多いと損した気分になる……。
  • デミタスコスモス 〜宝石のきらめき★カップ&ソーサー〜@三井記念美術館
    • 企画名の★に悪意を感じたが、結構良かった。個人コレクションがずらっと並んでるだけで食傷気味にはなるものの、眺めていて楽しい展示。肥前磁器の輸出という点で日本との関連も触れてあったのも勉強になった。
  • ベスト・オブ・ザ・ベスト@ブリヂストン美術館
    • 長期改修工事前の自選展みたいな。多分一番利用した美術館で気に入ってはいるものの、流石に新鮮さは無いので消化試合になってしまった。工事中の絵画貸し出しとかやるのかな?
  • ワシントン・ナショナル・ギャラリー展@三菱一号館美術館
    • エイルサ・メロンのコレクションを中心に「私の印象派」というキャッチコピーがいい感じ。特に印象には残ってない。ルドンのグラン・ブーケを関連付けてくるのにも慣れてきた。
  • ルーヴル美術館展 日常を描く―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄@国立新美術館
    • ゲンゴローと行った。風俗画という切り口での展示は親しみやすく、肖像画も色々あるんだねという素直な楽しさ。ただ最初の導入が古代ギリシャの陶器画からいきなり16世紀までジャンプしたり、「ミレーやドラクロワが労働者の美を描いて〜」みたいなこと言いながらミレーやドラクロワの作品が出てこないのはどうかと思った。シメがユベール・ロベールによるルーブル美術館の絵なんだけど、風俗画と関連性無くてきつい。展示作品もそんなに著名画家いないし、色々苦しかったのかなーという想像。

gengorousgengorous 2015/03/10 16:08 ミレーもドラクロワもありましたよ……何を見ていたんです……。
フェルメール、レンブラント、ブリューゲルもいたしネームバリューは十分だったような。

nekokamennekokamen 2015/03/19 23:13 何を見ていたんだろ……

2014/10/12

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  • オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由―@国立新美術館
    • カイユボットの《床に鉋をかける人々》が観覧出来てよかった。観る人みんな言ってたけど、床にワイン瓶置かれてるの働きながら飲んでるの? という疑問が。有名どころが多くて親しみやすい、他は特に印象に残って無い……裸婦画は色気があってよかったね。
  • チューリヒ美術館展@国立新美術館
    • 最初に展示されてるジョヴァンニ・セガンティーニの2作、《淫蕩な女たちへの懲罰》と《虚栄》どちらも好みの作風でよかった。デジタルだと分かりにくいけど、画面にノイズが沢山入った感じでウツウツとしてていいよね……。上のオルセー展よりは楽しかった筈だがあんまり憶えてないな。
  • ウィレム・デ・クーニング展@ブリヂストン美術館
    • 時間が空いたのでささっと観てきた感じ。ジャクソン・ポロックと並ぶ抽象表現主義の創始者、ということだったがポロックよりはコミカルなところがあって不慣れな自分にはよかった。ただブリヂストンもう何度も行ってるから流石に所蔵品は見飽きてきた……。ブリヂストンの後にエリックサウスでカレー食べるまでの一連の流れが気に入ってる感じ。
  • 別マまんがスクール」の成立と鈴木光明展@米沢嘉博記念図書館
    • やごさんとリニューアルした書泉ブックマートを冷やかした後に寄った。えっ、あの人もあの人も鈴木光明門下なの!? という驚きと共に、当時の新人育成の活気が垣間見える展示だった。「お前はとにかくストーリーが分かりにくい!」と繰り返し言われてたり、「お前の作品の長所短所はこれ。全編載せておくから他の志望者も参考にするように」と1ページの講評付で公開処刑されてたり、今はここまでアグレッシブにはなれないなあ……という感想。講評チェックシートも展示されてて、こういうタネがあるから新人投稿の講評はどれもそれっぽい指摘事項が作れる寸法なのねと今更分かった。
    • 展示されてる頃の新人作品は青春のやりきれなさとか人間社会に対する警鐘とか、意識高いものが少なくない。時代の要請とか、少女マンガという括りが当時はもっと広かったとか要因は色々あるんだろうけど、今の少女マンガで三原順みたいな思いつめたメッセージなり、香魚子先生の「もう卵は殺さない」に出てくる、春の海で思索に耽ってしまうポエムなり、そういう作品は誰か描いてるのかな? 受け皿はあるのかな? という疑問に対しては否定的な回答になりそうなのは少し寂しい。それで優劣がつく話ではないし、自分の好みという意味では新しいものの方が好きだけど。
    • 展示で一番目を見張るべきは、展示ヒストリーボードのしょっぱなに、鈴木光明より前の育成・指導者としてわたなべまさこが挙がってるところでしょうか。バリバリ現役漫画家なんですがそれは・・・分かってはいるけどこの人やっぱり生きる伝説だよ。

2014/03/07

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  • ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900@三菱一号館美術館
    • 観たのが結構前だから忘れてしまっている。ヴァレンタイン・キャメロン・プリンセプの《アーイシャ》(ジト目最高)やフレデリック・レイトンのパヴォニア《母と子(さくらんぼ)》は濃厚な耽美の雰囲気があってよかった。高カロリーな展示の中で、ホイッスラーの《ノクターン:黒と金―輪転花火》も抽象的で不思議な爽やかさがあった。あと勿論、生ピアズリーもよかったです。三菱一号館お得意の家具や建築関係の展示は特に思うところ無し。座り込む女性の衣服に心血を注ぐアルバート・ムーアの一連の絵を出しておいて、展示ラストで《真夏》がばーんと来るのも熱い。本来なら《夢見る人々》もあった訳で、これは完全にタナトスにイっちゃってますね・・・という感じでした。まあ、そういう死に漸近していく絵が好きなので仕方ないね。
  • 日本伝統工芸展60回記念「人間国宝展―生み出された美、伝えゆくわざ―」@東京国立博物館
    • 国宝は昨年に京都で皇室の名品展を観た時に「はいはい発色が綺麗で凄いですね〜保存状態が良くて偉い偉い^^」程度の感想しか無かったが、貰い物のチケットがあるし折角だから……と終了間際に行ったらとてもよかった。「国宝 VS 人間国宝」というサブテーマがある第一章の「古典への畏敬と挑戦》では概ねレガシーオブジェクトの方が凄くて、しょっぱなの《奈良三彩壺》(奈良時代 RGWのナヤカラーで格好いい)や《続平緒 紫白緂桐鳳凰模様三つ葉葵紋付》(将軍様の江戸時代)が素敵。漆器は《御所車蒔絵硯箱》(江戸時代)のほか、玉楮象谷の《堆朱二重彫御鼓箱》、音丸耕堂の《彫漆南瓜文色紙箱》もよかった。ていうか後の2つは禍々しいオーラがあって、見てるうちに精神を病みそうだった。陶器は濱田庄司の《白釉黒流掛大鉢》、島岡達三の《塩釉象嵌縄文皿》がうまそう。
    • 蒔絵は松田権六の《赤とんぼ蒔絵箱》の長側面が綺麗だったのと、田口善国の《王蜂蒔絵飾箱》、大場松魚の《平文輪彩箱》の中二全開マインドがサイコウ。最も中二力があったのは徳田八十吉(三代)の《耀彩壺「恒河」》でした。ただ壺の上部に埃が薄く積もってたのは超BADでハタキ掛けたくなった。織物は基本的にスルーなんだけど森口華弘《友禅訪問着「羽衣」》はよかった。工芸で二つ名がつくセンスは全く嫌いじゃない。
    • 時間が無くて企画展示室の「特集陳列 人間国宝の現在」まで閲覧出来なかったのは残念。行った感想としては、漆器と蒔絵はやばいなと。磯井正美の《蒟醤橘花訪蝶盛器》なんかもそうだけど、赤黒金の配色で虫とか蝶とか象られてるのは、見てると(死んだらあの虫になれないかな?)という希死念慮的な何かが湧き上がってくる。タップしたら対戦プレイヤーが敗北しそうなアーティファクトですわ。
    • クリーブランド美術館展の方はそれほど印象無く観終わった。