せんないこと

私たちはジェンダーセクシュアリティに関する話が好きだ。とくにセックスワーカーや風俗嬢などに関する噂話が大好きだ。

http://sociologbook.net/?p=680

女性の語りがどう受容されるか、女の話すことを聞くという日常情景の戯画、もしくはそういう場面設定でのイメクラ遊びをさせてくれるのが風俗嬢の役割のひとつになっている。これは遊女が身の上話をするのを客へのサーヴィスのひとつにしていたころから変わることはない。なぜ、そうなるのか、それを言葉で説明できないか、というのは社会学方面に進む女性の中には課題のひとつとしてあるのだろうと想像はできる。そして、これまでの経緯を見ると、たぶんそれは不可能、それができないのが人間というものだという諦念がまず必要となるのだろう。仮に語るにしても、そのあきらめがはじめにないと、まともに話がつながらなくなる。男女ともにその点では共依存関係になって、そこで社会が保たれているのなら。せめて、男性の側が、自分はこの点では無力無能ですと認めることをしないと、どうしようもない。しかし、社会学方面に進む男性はそれを認めることをしないですむにはどうすればいいのかを課題のひとつにしているように見える。それが男だ、といわれれば、女である私はそうですかというしかないのだが。