9.11によって、日本人の大勢にも名を知られるようになった「アル・カイーダ」。米国の
ブッシュ政権は「テロとの戦争」を唱え
アフガニスタンの
タリバン政権を、続いて
イラクの
フセイン政権を打倒した。しかし、その後、
イスラム過激派によるテロはかえって増えている。この本では、
イスラム過激派の歴史的、思想的背景、現状(2004年まで)をわかりやすく解説。ニュースを見る前に読んでおくとよい内容です。目次を紹介。
- ビンラディンとザルカウィ――世界を震撼させる危険なテロリストたち
- イスラムの過激思想
- 殺戮の応酬――世界のテロの深層
- チェチェン過激派――ロシア最大の脅威
- 世界の「核爆弾」としてのパレスチナ・テロとイラクの泥沼
- 世界各地で危険性増す戦慄のテロと国際社会
感想
イスラムが反米に傾きやすい最大要因は、やはりイスラエルなのですね。そして、どうも現在のムジャヒディンと米国の戦いは、ロシア(ソ連)が先取りして演じていたようです。ソ連という鏡像を失い、グローバル化で世界を覆い尽くしながら米国はかつてのソ連に似てきているのかもしれない。そして、現在の米国の陰画のように新世代イスラム過激派が台頭してきているのかな。
日本は米国の側に含まれているのだが、米国とまったく同じわけではないし、日本なりの対応をしないといけない。